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おっさんだけど、仕事辞めてアジアでブラブラするよ\(^o^)/ Vol, 42 中央

ウズベキスタン タシケント 2日目 
2023.0810 Thu

「ここらの建物はみんな、ロシア風なんだ」
一緒にタクシーに乗ったインド人が、嬉しそうにそう言いました。わたしともう一人の日本人バックパッカーは曖昧に頷いたのですが、1日も経てばその意味がよくわかるようになります。
この街の建物は、基本的にすべてロシア風建築を踏襲しています。たとえばホテル、たとえば官製建物、道路のつくりから便器に至るまで、なにからなにまでロシア風です。
そりゃそうですよね、1991年までソビエト連邦だったのですから。
そうです、ここはウズベキスタンのタシケント。憧れの中央アジアです! 
その玄関口ともいえるタシケント空港より、わたしは中央アジアの旅をスタートさせるのです。

建築的ボキャブラリーのないわたしに説明はできないのですが、
これってすごくロシア的です。

デリーのガンディー国際空港にて。
ウズベキスタンはタシケント行きの飛行機が、いきなり3時間遅れます。理由は、急病人がでたからです。
わたしの斜め前の座席に座っていたおそらくウズベキスタン人のおじさんが急に震えだし、奥さんが必死に看病しています。機長と、おそらく医師資格を持つ人たちが様子を見て、そして機内食をおじさんに食べさせ始めました。
30分ほども経ったでしょうか、おじさんの震えは止まり、しかしながらおじさんのテーブルにはまだ食事と飲み物が山のように積まれていました。
「あんまり食べさせ過ぎたら、かえって良くないんじゃないの? だって高度も上がるし…。彼に必要なのは安静と睡眠だろ?」
そういうわたしの問い掛けに、真面目くさった顔で頷いたのが隣の席のインド人です。ムハンマドは「おれもそう思うけどね…」と目で合図してきました。

自分でも驚きなのですが、インドからの出国もウズベキスタンへの入国も、
スムーズにクリアすることができました。これでも成長しているんですね、わたしだって。

3時間遅れで無事に入国審査をクリアし、ウズベキスタンの貨幣であるスムへの両替にも成功したわたしは、飛行機に乗る前から気付いていた日本人バックパッカーへの接触にも成功します。それなりに自分のナリを自覚しているわたしは、あまりに若くお洒落な彼女に少し気後れしていたのです。
「タクシーで市内まで行く」という彼女に「ちょっとここで待ってて!」と言い残し、わたしはタクシーインフォメーションまで走りました。そこにムハンマドがいることを知っていたからです。
「一緒に行こうぜ! ムハンマド」
基本的に図々しいわたしは、躊躇なく声を掛けました。
こっちにもう一人、街に行きたい日本人がいること、どちらもあまり英語が得意ではないこと、ウズベキスタンSIMを購入次第ホステルに向かうこと、おまえの英語力と交渉力が必要なこと、などなどを伝えると、当然ムハンマドは笑顔で「OK!」と承知してくれました。

広くて奇麗でゴミが落ちていなくて、そしてインド人がいない!
インドからのウズベクは、本当になんといいますか…。マジでアレですわ。

ムハンマドのアテンドでウズベキスタンSIMを購入し、「さて、そろそろ市内に向かうか」と声を掛けると、彼は渋い顔でこう切り出しました。
「To tell the truth, I have problem」
なんでも、彼のクレジットカードと空港ATMの相性が悪いらしく、現金が引き出せないとのこと。マレーシアで働くムハンマドの手持ちは現状シンガポールドルのみらしいのです。
「Now is 7’oclock. This city’s bank, now open?」
おっさんらしく強引な責任感と英語で、わたしは空港職員に尋ねました。
答えは「Closed. Impossible」。
一呼吸置き、わたしはムハンマドに向き直りました。
「大丈夫、おれに任せろ。No problem!」

満面の笑みでわたしの申し出を受け入れると、ムハンマドは50シンガポールドルを差し出してきました。
50シンガポールドルといえば5000円以上。市内までのタクシー代、その3等分の料金の両替を申し出たつもりだったのですが、わたしは…。

ということで、この日記を読んでいただいたみなさん、もしシンガポールドルがご入用ならわたくしMilltzまでご一報を。

追伸
タクシー代もムハンマドの奢りだし、彼にだってウズベキスタンSIMは必要だし、全然かまわないですけどね。わたしはおっさんだし!

あと、なんといってもソ連時代からのクルマがべらぼうに格好良い!
単に“安いから”って理由で乗ってる人もいますが、あきらかに“こだわって”乗ってる人もいます!
※ちなみに、画像のクルマはトライアンフですが、なにか…?


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