今回は、天宇受賣命・天鈿女命(アメノウズメ)について考えていきたいと思います。
アメノウズメと聞いて、皆様は何を思い浮かべられるでしょうか。
これは日本神話の中で、天照大神が天の岩戸に隠れた際の説話です。
では、アメノウズメの「うず」という音は、何を意味するのでしょうか。私は「ウトゥ(Ud)」ではないかと考えました。
ウトゥとは、シュメール語で太陽または日の意味とのことです。岩戸隠れの説話とは、太陽神とされる天照大神が隠れ、アメノウズメが活躍するという説話ですので、「太陽」という言葉がキーワードである可能性が考えられます。
そしてアメノウズメの解説の中で、新たな発見がありました。
アメノウズメという神が、ケルト神話と繋がっているというのです。ここで初めて知ったのが、「シーラ・ナ・ギグ」というものです。
シーラ・ナ・ギグという名前について、初めは聞きなれないと感じましたが、日本語の「白菊(しらぎく)」という言葉なのではないか、と思いました。
菊花紋章(菊の御紋)は日本の皇室の紋章となっていますので、ケルトと日本との濃厚な繋がりが感じられます。
そして京都にある伏見稲荷大社の神体山である、稲荷山に祀られている神の中に、「白菊大神」というものがありました。
ここで、アメノウズメの逸話について考えます。
この口が裂けたナマコとは、何を意味しているのでしょうか。
「シーラ・ナ・ギグ」のことを、暗示しているのではないでしょうか。
「シーラ・ナ・ギグ」とは、『女性の外陰部を大げさに表した裸体の彫刻』のことでした。
これによりアメノウズメとは、ケルト世界の「シーラ・ナ・ギグ」と起源を一つとしている可能性が出てきました。
ここで再度、シャマシュという神について見てみます。
上記の中で、マシュ山という言葉に着目しました。「マシュ」とは何でしょうか。
「マシュ山」とは、大きな杉の山であるとのことです。
そこで、京都にある地名の「太秦(うずまさ)」とは、ウトゥ(Ud)マシュ(Mashu)という言葉が語源なのではないか、と考えました。
ウトゥとは、シュメール語で太陽の意味でした。太秦の地名には、まさに太陽の「太」という字が使われています。
マシュとは杉の意味であるとすると、「杉」とは何を意味しているのでしょうか。すぐに思い起こされたのが、「三枚月の伝説」と呼ばれる説話です。
三本の梢に三枚の月形が天降った、という内容が表していることとは、まさに「杉」という漢字なのではないでしょうか。
木の横に、三日月の形で月が三本の線で表されているのではないか、と感じました。そして三日月の形がお皿のような形のため、三枚という表現になっているのだと考えられます。
「太秦(うずまさ)」という言葉が、ウトゥ(Ud)マシュ(Mashu)が語源であると仮定すると、太秦とは「日月」という意味である可能性が出てきました。
太秦の地は秦氏と縁が深く、秦氏が名付けた地名であるのではないかと考えられます。そして「日月」から思い起こされるのが、猿田彦神です。
猿田彦神とは、古代エジプト神話のトート神と繋がる可能性を、以前の記事で書きました。そして猿田彦神とは、月神の一面を持つことが分かりました。
さらに猿田彦神の妻とは、天宇受賣神(アメノウズメ)であるとのことです。
月神である猿田彦の配偶神が太陽神であるならば、アメノウズメの「うず」とは、シュメール語の「ウトゥ」であり、太陽の意味ではないかとの仮説が、真実味を帯びてきます。
猿田彦神とアメノウズメが夫婦であるということは、月神と太陽神との結婚を意味していることになり、まさに太秦(日月)と同じ意味になります。
そこで、秦氏が建てたといわれる伏見稲荷大社の祭神を見てみます。
佐田彦大神とは、猿田彦神の別名であるとの説があります。
大宮能売大神とは、アメノウズメとの説があります。
これらのことにより、伏見稲荷大社とはウカノミタマとともに、猿田彦とアメノウズメも祀っていることになります。
しかしながらこれらの神は、日本神話の中での位はあまり高くないように見えます。
ここでもう一度、伏見稲荷大社の神体山である稲荷山の祭神を見てみます。
稲荷山の祭神の中に、伊勢大神という神を見つけました。
以前の記事で、オリオン座とは古代エジプトのイシス神とオシリス神を表している星座なのではないかということ、伊勢神宮の心御柱とは、古代エジプトのオシリス神の心柱と起源を一つとするのではないかということ、オシリス神と国常立尊との同一性を考察しました。
オリオン座と伊勢神宮がオシリス神と繋がり、オシリス神が国常立尊とも繋がるという考えです。
さらにこの稲荷山には、三つ星大神という神も祀られているようです。三つ星と言えばオリオン座ですので、やはりこの伊勢大神とは、国常立尊の別名なのではないでしょうか。
以上のことによって、伏見稲荷大社の主祭神とは国常立尊であるのではないか、との結論に至りました。
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