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向いている仕事って

結論から言うと、私の定義では向いてるって、好きか嫌いかではないです。
好きでも向いてない人いますし、
嫌いでも向いてる人はいます。


先日、あるキャリアアドバイザーの方と話していて出てきた話題。
『私、営業向いてないんです。事務が向いてます。』とおっしゃる事務希望の転職者さんがいるんです。でもその方、事務より営業が向いてると思うんですけどね。


この仕事していると、よく出くわすシーンです。
それ、向いてないじゃなくて、好きじゃないってことですよね。
要は営業をやりたくないんでしょうね。
それを「向いていない」とおっしゃるケース。

やりたくないなら、やりたい仕事を考えていけば良いとも思いますが、趣味じゃないので、仕事選びにおいては「向いている」「向いていない」は結構大事かも。

なので、「向いている」とは何を指しているのか定義を丁寧に確認して揃えていきたいですね。

私は、「向いている」の大きな構成要素を「性格」と捉えています。Can軸の1つです。
やりたくないけど、向いている。
(能力・経験があるので)できるけど、向いていない。とか。

性格とは、生まれ持っての先天的な人の資質がベースとなっているもの。
私はあまり分からないですが、血液型や遺伝などで性格を言い当てる人もいますよね。
そして育つ環境、衝撃的なライフイベント(命の危険・精神/身体的痛みなど)で変わることがあるとも言われますが、ほぼ2~3歳で確立されているという。
赤ちゃんにも活発に動いている子、キャッキャ笑っている子、大人しい子がいますよね。誰から教えられたわけじゃなく、それぞれ性格の違いです。

大人になって性格が変わった、なんて人もいますが、私は行動・ふるまいが変わっただけで、気質としての性格は変わっていないと思うタイプです。

例えば、統率者タイプ(パワーに溢れ・独立心旺盛・自信があり・飾らない自分の正義があり・本来部下を守る面倒見よい親分肌)のジャイアンが、大人になって丸くなったとしましょう。
これは、性格が変わったんじゃなくて、社会性を身に着け、コミュスキル・マネジメント技術を習得したんだと思います。
「気に入らないと暴力をふるい従わせる」ことは良くないと改心しましたが、「人の上に立ち、支持者を集めたい」という性分は変わってないはずです。
なので、自分の状態が悪くなると、やや語気あらげて自分の意見を押し通そうとする瞬間はつい出てくるかもしれません。また、何も制約がない休日などはついつい自分の影響力を実感できる何かをしちゃう、または考えてるんじゃないかなと思います。

色々なアセスメントツールや分類の仕方がありますが、私はBig5、エゴグラム、エニアグラムをよく使っています。
お相手の言動一つひとつを丁寧に観察しながら、過去歴や未来を語っていただくその様子・当時のモチベーションやストレス・興味/価値観・影響受けたものなど情報がとれると、その方の思考パターンや、行動特性、発言の傾向が分かってきます。
色んな情報がお一人の人物として統合化され、「向いていそうだな」ということ/モノ/環境などが言語化できてきます。

なので、話を戻すと、大人になったジャイアンはリーダーシップ(人への影響力)を発揮する仕事は、仮にやりたくない(他にやりたいことがある)と思っても、向いているとは思います。(他の人が苦労していることも天性で出来ちゃうことがある。技能UPすれば更に容易にできちゃう。)
人の指示をもらいながら、コツコツとモノやデータの研究を繰り返す仕事よりも。

また、自由に裁量権もって動ける組織・環境・仕事の進め方が向いていると思います。常に組織化・体系化されたマニュアルやプログラムが欲しいと思っていても。
(※こんな勝手に決めつけないですが、そのプロセスは割愛)

そして、この性格が、興味・価値観・思考・行動に影響していき、それらがどんどん経験学習として積み重なり(元々の研究家タイプという気質のある人が、植物の研究に興味をもち、好きだから調べて知識がつき、出来るようになるので得意となり、技能と実績で自信となり、余計にのめり込んでいく、、みたいな)人格となり、「その人らしさ」になっていると私は思うんです。

こうした人物を構成しているパーツ(と呼びましょうか)を理解していると、「これ向いていない」「もうこれ辞めたい」とおっしゃったご本人の言葉に、違和感・矛盾を感じます。「本当?何かあった?それって〇さんっぽくなくない?」みたいな。
※預言者みたいで怖いって言われたことがあるくらい・・・w

よく知っている友人や家族の言動って、なんかわかりますよね?そんな感じです。あれ?弟っぽくないな。どうした?、なるほど姉さんらしいね、ってやつです。

時に一過性の何かから逃げたいだけとかで全部を決め込んでしまう認知の歪みだったり、頼まれて断れない事情があるとか、あえて違う自分に挑戦したいという意思だったり、、、するので、こうした投げかけ自体を喜ばれることも多いです。
「向いている」と「やりたい」も独立して捉え、つながりが必ずあるのでそこをまたがっちゃんこ組み合わせして、冷静になったときにも、その選択に後悔がないよう、考えてもらうのも良いかもしれません。

ご本人が今やりたいかどうか・どう捉えているかを私は特に尊重しますが、向いているという切り口なども添えて、どうしていきたいか。

ご参考になれば幸いです。

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