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「働く動機(モチベーション)」って

20年以上、このキャリアコンサルタントという仕事をしてきて思うこと

自分でもよく飽きずにやっているなぁ、と振り返ってみた

・直接感謝されることが非常に多い。
・毎日似たようで、全然違う仕事。
・キャリアに唯一の正解がないから難しい。
・同じ出来事に対しても、実に様々な捉え方をされる人々に出会えて面白い。
・人生を左右しかねない重要な岐路に立っている人たちの相談は、非常にシビア。一方でアッサリ職を決める人もいて、心配したくなったり。
・急にある業種の転職相談者が増えたり、景気の動向もみえる。


「無形商材で、人に触れ合う機会が多い、若い産業でこれから伸びる余地を感じて、年齢・性別不問で長く活躍できそうな仕事」くらいに思って、ご縁あって入社した会社の配属がキャリアアドバイザーだったので始めましたが、なかなか奥が深かった。
気付けば長くやってきたので、今やプロのキャリアコンサルタント育成やベテランのキャリアコーチをサポートするお仕事までやらせてもらってます。


さて。先日のご相談は、「給与UPを目的にして働くことは何が悪いんですか?」という応募者の質問に、上手く答えられなかったキャリアコンサルタントさんからのもの。

別に、悪くないと思います。
(まずはどういう経緯でこの質問がでてきたのか確認しますが割愛)
それがモチベーションの1つという人もいるでしょう。
現実的に、生きていく上で必要ですし。多いに越したことはないんじゃないでしょうか。
やった分だけの評価・達成感を職業観(仕事を通じて得たいもの・仕事をする上で大事にしたいこと)としている人もいますよね。職業観の整理をしてみると良いですね。

ただ、この質問からして、どこかで「良くないよ」と言われたんでしょうかね。
よく出てくるのが、内発的動機付け(自分の内からフツフツと湧き出るモチベーション)。
これは仕事そのもの・行動すること自体に動機があるので、主体的に仕事を捉え、やりがいを得て、目標に向かって邁進できる。そのため内発的動機で仕事選びをする方が、納得の充実したキャリア形成がしやすい、ということが挙げられますよね。
※短距離のオリンピックランナーが「罰として校庭5周しなさい、と走らされている学生に対して、走ることが罰ゲームになっているなんておかしい。楽しいことなのに」と言っていたことが印象に残ってます。走ること自体が楽しい人は、どんどん走って走力ついて、走法を探求して、記録も伸びるんでしょうね。

一方で外発的動機付け(外から与えてもらうモチベーション)は、ご褒美がもらえるから頑張る=ご褒美もらえないならやらない、やらないと怒られる・罰がある=義務的にやる、という行動の結果・周囲評価にモチベーションが操作されるので、行動自体がしんどくなることが多いと思います。
なのでじきに辞めてしまう。
ずっと高い評価をもらい続けることってなかなか難易度高いので、頑張ったのにもらえないってなったら辛いですよね。給与の上がり幅にも限度があるでしょうし、それだけを目的にいつまで頑張れるのかなぁって思いますね。
モチベーション源泉についても話し合ってみるのはいかがでしょうか。

さらには、周囲の評価基準(他人ものさしと私は呼んでますが)を気にしながら生きていく(平均年収超えたから幸せ・評価Aだから幸せ・同期比較で昇進遅れているから不幸せ)よりも、幸せの基準は自分ものさしで決められた方がずっと楽ですし、納得感ある人生が過ごしやすいという考えもあるでしょう。
年収2000万超えても、あの頃は楽しかったなと振り返る人もいるんですよ。
それだけ責任大きくハードワークになったり、家族・友人の時間がとれないとか、体の不調がでたり、、、何が幸せかはそれぞれです。金銭的報酬以外の報酬を考えてみるのも良いかもしれません。

別の観点でマズローの5段階欲求でいうと、欲求には段階があるので、「金銭的報酬・生きるための給与」が属する下位欲求(生理的・安全の欲求)が満たされていない場合は、自己実現とか言われても、、、って感じになりやすいので、まずはそこが一定満たされることからなんだと思います。
今は一定の満足度が欲しい段階なのかもしれませんね。
※大谷選手や孫正義さんなどは、もう遙かにその次元を超えていて、お金のために働いているわけじゃないんでしょうね。

もう1つの観点でいくと、目的と手段。お金のためといえ、そこまで頑張れるのはどうして?と聞きたいですね。
いつまでにいくらほしいのか、今はどの程度の満足度か。仮に納得金額を得たとして何を実現したいのか?逆にそれを得られないと何を失うと思っているのか?そこが人生において・または仕事の軸になっているかもしれません。

そしてついでですが、稼ぎ方。副業、ギャンブル、宝くじ、財テクもあれば、会社の中でも基本給+手当(残業・資格など)+インセンティブなど色々ありますので、そこもご相談にのって差し上げると良いですね。

いかがでしょう。ご参考になれば幸いです。

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