〈詩〉 狂気
あなたに狂いたい
全身傷だらけで無一文になっても構わないと思うほどに
狂いたい
ブレーキは何のために?
見えてくる崖は全てを打ち砕き、私は死んでしまうのか
バランスは誰のために?
私を支えていると錯覚していたそれは幻か
笑って守る
飾って逃げる
中途半端な私の中途半端さが
私の感覚を鈍らせ
感情を奪い
私をだんだんと殺していく
迫るガードレールを突き破れば
真っ暗な海へ沈んでいくのか
そこで何か見えるのか
私は折り返すかもしれないし
落ちていくかもしれないし
ゆっくり大きく曲がるのかもしれない
スピードが上がっていく
あなたを求めて
中途半端さを燃やし尽くすだろう狂気に火をつけて
あなたを愛したい
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