最高なタイミングで最高な本に出会った話
日曜日の午後。
まだ昼間なのにやわらかな日差しが、やがて来る冬の訪れを感じさせるなぁと、今日はそんなことを考えながら1日まったりと過ごそうと思っていた私は、なぜか自転車に乗っていた。
どうしても、今すぐに読みたい本に出会ってしまったのだ。
書店に着き、該当のコーナーに行くと、探していた本は真っ先に目に飛び込んできた。
こうして、きっと私は導かれていたのだと思う。
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
もともと、書くことは好きだった。
でも、自分の中の検閲官が厳しすぎて、書いては消したり、最後まで仕上げたのに、何の反応もないのを見てすぐに非公開にしたり。
そんなこんなで、せっかく開設したnoteには、時々弾いたピアノの演奏をアップした投稿が、ぽつぽつと並ぶだけ。
音楽の方はYouTubeで投稿もしているので、文章を書きたくて始めたはずなのに……
でも、やっぱり自分の書いた文章を読み返しても、「こんなの公開して何になるんだろう」「文章は、誰かのためになる内容を書ける人だけが公開していいものなんだ」「自分の文章なんてそんな価値はないから、きっとほとんど読まれないんだろうな」と思うとただただ虚しくて、いつの間にかnoteの存在も忘れてしまっていた。
完璧主義で、何事にも異常に「これをやる意味とは?」を考えてしまう自分にとって、書くことは向いてないんだろうなぁと悲しくなったことさえ、もう忘れてしまっていた。
そんなとき、どうしても書きたくてたまらない衝動が、「こんなの公開して何になるんや」を上回る出来事があった。
突然、海外のアーティストを好きになり、いわゆる「沼落ちブログ」を書きたくてたまらなくなったのだ。
愛と情熱120%、誰のためになるかなど考える余裕もなく?ただとめどなく自分の「好き」だけを詰め込んだブログだった。
誰にも読まれなくてもいい、反応をもらえなくてもいい、というか、そんなことすら考えなかった。
ただ、書きたかったから書いた。
しかし、初めて自分の文章に、大きな反応をいただいた。
随所に共感してもらえたり、ずっとその方を応援されている先輩ファンの方から「好きになってくれてありがとう」という言葉をもらったり……これまで「きっと誰にも読んでもらえない、意味なんてない」と、意味しか考えられなかった私が初めて「ただ書きたい」というそれだけの気持ちで書いた文章に、初めてたくさんの反応をいただいた。
ものすごく、嬉しかった。
もちろん、反応をいただけて、こんな自分の文章でも、気に入ってもらえることがあるんだ、と感じたことも嬉しかった理由の一部ではあった。
でもそれ以上に、「書くこと自体が楽しい」と初めて純粋思えた自分の気持ちが嬉しかったし、文章を公開したことで声をかけてもらい、たくさんの素敵な出会いがあったことが嬉しかったのだ。
勇気を出して公開したら、世界が広がった。
去年の今頃は想像していなかったようなワクワクが今あるのは全て、あのとき「書いた」からで、それをちゃんと「公開した」からだった。
それがきっかけで、いくつか記事を投稿するようになった。アーティスト語りだけではなく、自分の感覚のこと、体験したこと、どれもうまく書けている自信はないし、ほとんど読まれてないかもな?というものもあるけれど、前ほど虚しさでウワッとなることもなくなり、純粋に書きたいから書いていた。
そんなときだった。
Twitterで知った「書く習慣」という本。
これは、書くヨロコビの入り口に立った私の背中を押してくれると確信して、半ば衝動的に書店へと向かった。
電子書籍ならすぐ買えたのだけれど、これはちゃんと本として、手元に置いて繰り返し読みたいと思った。
買ってすぐカフェに入り、夢中になって1時間ほどで読んでしまった。
語りかけてくれるような文体、小難しく考えなくてよくて、気持ちのキャッチボールが繰り返されているような心地よさで、全く手が止まることなく一気に読んだ。
書くことは、生まれてきた感情を言葉にして住まわせること。
自分語りをするために書いたっていい。
自分が思うとおりにまとめれば良い。
もしかして、こうかも?と思っていた全てのことに対して、「そうですよ!それでいいんですよ」とあたたかく寄り添ってもらえた気がしたし、ちょっと工夫を加えたいんだけど……というときの悩み解決につながるヒントも盛りだくさんだった。
すぐに立ち止まって意味を考えてしまう自分は、一度乗り越えても、きっと何度も、ふとした拍子に「これで何になるんだろう」という虚しさに襲われる。
そういう瞬間から逃れられない。
でも、そんなときはすぐにこの本を読み直そうと思う。
私は特に、6章にある、「書くことは、呪いを解くための魔法だ」という言葉が好きだった。
私にとってこの本は、魔法の杖だ。
何にでもつきまとう「そんなことして何になるの?」という呪いを解いてくれるために、なくてはならないものになった。でも、魔法の杖を使って実際に魔法をかけるのは、他でも無い自分だ。
自分でも気づいていない、自分への色々な呪いを解き、見たことがない世界を見るため、これから1ヶ月書くチャレンジという名の魔法学校で学ぼうと思う。
これもまた良いタイミングだったのだが、ちょうど今日は月の初めだ。
今年最後の1ヶ月を迎える12/1には、今とはまたちょっと違う自分に出会えることを楽しみに。
〜1ヶ月書くチャレンジDAY1「今抱いている目標や夢」・完〜
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?