見出し画像

田村ゆかりさんのライブで考えた「好きなことで生きる」こと

2年ぶりに声優・田村ゆかりさんのライブに行ってきた。

とても不思議なのだが、わたしはすべての活動を追いかけているわけでもなく、出演アニメを全網羅するわけでもなく、「そろそろ会いに行きたいな…」というような気持ちでいつもふっと思い立ったらライブに行くようなスタンスで過ごしている。

声優全般が好きなわけでもなく、アイドルが好きなわけでもなく、アニメに興味があるわけでもなく、ただ田村ゆかりさんだけが特別だ。

それは、声優として尊敬しているとか、いつか一緒に仕事ができたらとか、そういう次元じゃない。そんなこと考えたこともない。

何様だよという感じだけど、わたしは田村ゆかりさんが笑って過ごせるのなら何でも良いと思っている。

ライブをやろうがやらまいが、引退してしまおうが、寂しいけれど幸せなら良いんだ!!

そんな気持ち悪い告白はさておき、今日のライブでのMCがとても印象的だったのでちょっとだけ残しておきたい。

田村ゆかりさんはいわゆる「アイドル声優」だが、「みんないつも応援ありがとう」「みんな大好きだよ!」みたいな、いわゆるアイドルのテンプレートのような言葉をあえて選ばない。

「何だろう…何て言えば良いんだろう…」といつも何も用意していない状態から言葉を選びつつマジな本音を吐露する。

「いつまでやるわかんない」「歌うのは楽しいけど…1番楽しいことじゃない」とか、そんなこと普通のアイドルだったらファンが減ってしまいそうでとても言えないようなことを、田村ゆかりさんは呟く。

そんな、夢を見させないというか、綺麗事を言わないようなところが私はとても好きだ。

そのなかで、今日は、「やりたかった仕事だけど、楽しいかどうかわからない」と言っていてドキリとした。

好きなことだけど、仕事でもある。

だから、歌が好きで、路上で歌っているときがいちばん楽しいんだよきっと、って。

「好きを仕事に」

とはよく言うけれど、やっぱり好きを仕事にしても完全に「楽しい100%」にはできないのかな、とも思った。

好きを仕事にして20年。(17歳だけど)

声優は煌びやかな業界に見えるけど、理想と現実のギャップが激しすぎる業界だとも思っていて、そこでトップを走り続けるというのはわたしには想像がつかない。

どんなに踊っても走っても乱れぬ声。いつまでも変わらない容姿。

「すぐ緊張しちゃう」というMCの後のアコースティックでは、声が本当に震えていた。

それこそ、仕事以外のことを切り捨てる大きな決意と、計り知れない苦悩や努力があるんだと思う。(本当に何様だよという感じでごめんなさい)

好きを仕事にするって、ある意味で好きを嫌いになるくらいに努力することで、たとえ嫌いになっても笑顔でやり続けるくらいの覚悟が必要なんだろうな。

もちろん嫌いとは言ってなかった。嫌いではないんだと思う。でも、「仕事」とも言っていた。そんな複雑な感じ。

最後に、「見ず知らずの人が1日のどこかでゆかりのことを考えてくれたり、遠いところから会いに来てくれたりするこの関係が…ありがたくも気持ち悪い(笑)」と茶化していたけれど、

「生きる意味をくれてありがとう」

で締めた。

好きを仕事にして、たくさんの人を元気にして、応援してくれるのが生きる意味になって、でもその応援してくれてる人がどんな人なのかはあまり知らなくて、でも今日も歌い続けて。

生きるって難しいんだね。 

こんなシリアスに捉えると田村ゆかりさんに怒られそうだけど、その一言が自分と重なっちゃって何だかいろいろ考えちゃったのでした。

だってわたしだって「ライター」として好きなことを仕事にしているけど、自分で手を挙げたくせに気分によっては書きたくなさすぎて涙が出ることもあるし、そんなもんなんだろうなって。

何はともあれ、好きを仕事にするってそんな甘っちょろいことじゃないし、毎日楽しいかって言われたら辛いことだってあるし、まぁ人生そんなものなのかもしれないねという話でした。

それでも頑張って生きてゆかなければいけないのだよ。うん!

ぴーえす。久々のライブ、とっても楽しかったです!!

サポートは牛乳ぷりん貯金しましゅ