見出し画像

2-3.第三者を使って「間接的」に相談を持ち込む

<前の記事>

さて、「みんな」を主語にしても「聞きたいこと」が思い浮かばない場合、実在する「知り合い」を引き合いに出すのもオススメです。

ここでもポイントは、「自分自身」を主語に持ってこないことです。

インタビューライターの仕事の場合、「想定読者」は明確に決まっていることが多いです。「キャリアにモヤモヤを抱えている20代の若者」とか、「ていねいな暮らしを楽しむ30代の女性」とか。

でも実際のわたしは、別にキャリアにモヤモヤを抱えているわけでもないし、ていねいな暮らしを楽しんでいるわけでもありません。

だからこそ、インタビュー中は、「読者は現在自分自身のキャリアに対して悩みを抱えていると思います。そんな読者にアドバイスなどはありますか?」と、読者に向けてお話をしてもらうように促します。

「母がアンチエイジングに良さそうな化粧品を探している」
「友人が転職をするかどうか悩んでいる」
「弟が長野に旅行に行く予定」
「後輩がボランティアに興味を持っている」

など、自分の身近な人のトピックから「聞く」ことを探してみるのです。

別に母から「化粧品を探しておいてね」と頼まれたわけじゃなくても、後輩から「ボランティアに関する情報を集めておいてください」と言われたわけじゃなくても、相手がそれらの答えを持ってそうなのであれば、わたしはそれをタネにして「聞く」ことをします。

相手が自分の知り合いの悩みに答えるのに適任だと感じたら、「友人が今、転職するかどうかで悩んでいるんですけど、この場合、◯◯さんならどうします?」と聞いてみるんです。

そうすると、自分自身に聞きたいことがなくても、相手から情報を引き出すことができるし、相手も得意なことで相談に乗れて気持ちがよくなります。

さらに、「美容に詳しそうな人がいたから、アンチエイジングに良さそうな化粧品聞いてみたよ」「この前人材会社の人と話す機会があったから、今の転職市場の情報を仕入れたよ」と、引き出した情報を自分の知り合いにシェアすると、「自分のことを考えてくれたんだなぁ」と思ってもらえるので“三方よし”な状態を作れます。

ただし、第三者に知り合いのことをあまりに詳しくベラベラと話すと信用をなくすので、脚色を加えながら相談を持ちかけましょう。

<次の記事>


ここから先は

0字
この記事のみ ¥ 300

サポートは牛乳ぷりん貯金しましゅ