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詩詞累々

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詩とか、詞とか、死とか、ネタとか。 まぢ累々。
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街は不審者だらけ マスクして 何かに怯えて #詩

スカイブルー

忙しきなるにけるけり。 ∂ ∂ ぼくはお花畑を歩いていると 筋肉痛で引きずる足を忘れてしまうほどの スカイブルー花が一輪、あったよ。 桃色クローバー色の一面の景色に、ただ一輪。 スカイブルーは空の色とは違うんだ、と 花屋のおじさんは言う。 空は空色に近く スカイブルー色はどちらかと言えばスカイの色に寄せているんだ、 と。 意味が解らんぞじじぃ、とは言う気にならないね。 何故ならぼくは、意味の解らないものが大好きだから。 スカイブルー花をもいで、食べない。 お家に帰っ

星に破れても泥には負けず

暗い夜道に 深夜3時 または苦悶の布団の中で 思い出すのは古いフィルムの カタカタ走る映写機の匂い 霞の中に回る赤 風車 しゃがみ込む後ろ姿 ぼやける 女物のべべ 嫌だと言ったのに 母の愛 貪るあまりに あまりに 確かな感触は 四つん這いで 獣に帰る時だけだった だから吠えた 天を仰いで だから安らいだ 脚はもつれて なお 刻む 秒針 なお 研ぎ澄ます 爪と妄執 #詩 #ポエム

おにめつ の は

鬼のように鬼だというから 退治は やめた       で イヌ キジ サル ブタ には 1人多いけど 気にすんな  とか言って キビダンゴ 投げつけた 食い物を粗末にすんなコロバスぞ と あの娘にシメられたけど 僕らは今から 転がるんだよ ひとしきり キビダンゴ合戦を 繰り広げ そして 転がるんだ! 転げて 転げて キビダンゴ! 食う! 食っては 転がる! 転げる! あはは。 鬼はもう いーんじゃね? 敵な? 今夜は打ち震えるほどの 中途半端な夜だから。 ぴーす

体調が上がってきたのに反比例して、メンタルが落下中。 急激に落下しているのだから、おれは落花生なんだ。 割ったら2つ入っていて、それぞれオスとメスに割れるんだ。 ダブルデートで、ホテルの4人部屋に宿泊中って事だ。 ファックは止めろ、ピーナッツだぞ。 バターとなってパンに塗られろ。

幸福

20年という月日は 長くもなく あっという間でもなく ”今” だった * やや太った俺は 容積が2倍位になった彼を見て 「誰だか分からなかった」という ただそれだけの事を 3回も まくし立て… それでもまだ  この喜びが伝わっている自信が無く… 今度は自分の境遇を べらべらと 一方的に話し始めた 言葉はしゃぼん玉となり 雑踏に 弾けて 溶ける 何を話しているのか 自分でも分からなくなるほど 上気して 俺たちは 再会を祝った ”会えて うれしい” 1人 また1人

白い地平

どうにもならない事だらけ そりゃそうだ 俺たちゃ人間だぜ 如きが吠えてみたところで あの子の涙は止められぬ 箱は 何度開けたところで 空っぽだよ それでも開けずにいられない 空っぽを確かめるため  空っぽを また 確かなものに するために 痛烈に感ずるために 何度も 何度も 何度も        何度も 噛みしめた先に  絶望的なまでに白い地平が 拓けて  閉じた * 詩に景色が無いんです   情景  光景   山とか海とか 家や道端  公園や 学び

境界線上より愛をこめて

俺らが語る真実より インフルエンザやら フォロワー万人超えとかが語る フェイク どっかから収集してきた もっともらしい「情報(笑)」の パズルを組み立て ホットに語る ヒトラーもどきのウソ、が、 ホントウになってしまう この世界 アメリカは かぶれる程には好きじゃない けど   中指を立てよう ファック オフ * カウンセラーに力説しちゃったよ。 「俺らは、言われるほどキ○ガイじゃないんですよ!」 …後で思ったわ。 ”それ言ってる事自体が既に…” かもね、と。

何か書こうとしたら、心臓よりちょっと上あたりがムワムワして、吐きそうになってきた。 街を歩いてたらバエる物を見つけて、思わず写真を撮りそうになったけど、 「それは俺じゃねえ」と魂が警告してきたので止めた。 ジェームス・ブラウンのように踊れない。 難儀だよね。

何か 何も言えぬ自分 言いたくもない自分 言っても変わらない自分 変わらないセカイ 見失う自分 見据える制約 限界 限界は見えているが 果たしてそれは壊せるだろうか 壊せるとして それは正しい事だろうか みんな仲良くこんにちわ さようなら 出来るだろうか したいだろうか

イキドオリをろ過する フィルターを知らない? ミミナリの侵食を食い止める キャンディーを知らない? 60年前後で迷っていたジャズに 呼応するように 不穏な背中を丸めたまま 問いかけてくる その子の 表情を確かめる勇気が 未だに出ない きっと俺は裏切るから 悲しませるから

なんて俺らは不自由なんだ! なんで 俺らは 不器用なんだよ! 自由を獲得する為に 器用に立ち回る 得られるものは不自由にしか生きられない自覚と不器用に歪んだ顔 堂々巡りだ!! * 左の肩と左の耳に違和感が。 左右対称じゃない、俺は。 それはそれでいいんだと、言い訳をする。 左右対称は、面白くないだろ? と。 だけど本当は 違和感をどうにか捻じ伏せる  力とか  気力とか 能力とか 努力とか 体力とか 力 力 力 力 力 力力力地kらあらいた¥ 違う

静かな2人

お互い 過去から未来へ向かう 線路の上 脱線したままの 静かな2人 「言葉は要らない」ってのは 「話す事が無い」ってことでも あるんですね    ぼくら 気まずくは ない ただ 目の前の せっかくの   ブルーの  淡い   ラムネの  海 風は女神の手ざわり この 誰もいない   いる   とにかく 寂しすぎるんです 空っぽの  ぼくらは * 少し嫌な汗が こめかみを 撫でるのを感じながら 「せっかくのステキな海と砂浜と太陽が台無しになる前に、  どこか猥

エフェクト

たぶん明日は、 否、もしかすると明日は、 もっと××しい日になるから、 今日、今、この瞬間、 生の言葉を吐いておく。 生きる言葉を、放っておく。 飛んでいけ。そして霧散しろ。 誰に届く事も無く、 濃度0%に、限りなく近づけ。 意味を失い、ただの微かな音になり、 地球の裏側で誰かがくしゃみする程度の、エフェクトに。 #詩 #ポエム #散文 #現代詩