21_廻

「時間が解決してくれる」と言う言葉がある。
この言葉を実感できる頃、僕は僕として生きているのだろうか。

学んでも、働いても、訓練をしても。
心の奥底、脳の中心に刻まれた負の感情が枯れる事は一時もない。
薬で誤魔化す毎日、力技でせき止めたような感じ。

誰にだって悲しい事辛い事はある。分かっているそんなこと。
お前はまだ食えている、住める場所もある、だから幸せだろうと。
食えない人に比べれば、住める場所がない人に比べれば、幸せだろう。
相対的に。

ならなぜそんな言葉を俺に投げかけるんだ。
嘆いている俺より自分が幸せだとを感じたいんだろ。
悦に浸りたいんだろ。
ならお前も俺と同じ、不幸な人間だろ。

関わりたくない人間が現実にいたとしたら。
例えば電車やバスの閉鎖的な空間で。
明らかに頭がおかしい人がいるとき。
どうして誰も声をかけないんだろう。
どうして誰もが避けるんだろう。
いっそのこと突飛ばせばいいものを。
めんどうくさいからと言い訳するな。
もし罪に問われないなら、車外へ突飛ばすだろ。

ああもう非生産的。
こんなこと考えるくらいの知能なんていらない。
でもきっと誰もが知能を持っている気がする。
周りに伝えられるかそうでないかで。
だからきっと勝手にいなくなってしまった人達は。
ただの不注意じゃなくて、自らいなくなってしまったのかも。

ああもう。

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