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特殊部隊が教える射撃の8項目の原則

詐欺師インストラクターに騙されないために

特殊部隊に在籍した16年間に、数え切れないほどの弾数をピストル、ライフル、ショットガンで撃った。多くの仲間がそうであったように、タクティカル・シューターとして私は戦闘技術の向上を目指して長年努力を積んできた。戦場で勝つためにはスピードと命中精度が不可欠だからだ。私達は毎日何時間も射撃の訓練を積み、細かなことまで突き詰めていった。そうして技術を磨き上げ、最大限可能な成果を得ようとしていたのだ。訓練を積み重ね、新しい技術を幾度も試していった結果に分かったことは、どんな場合でも射撃術の基本は変わらない、ということであった。

プロのインストラクターの指導も何度も受けてきた。彼らの中には「うちの独自の理論で訓練すれば必ず成果が出ます」などと軽々しく言う人も多い。あるインストラクターは、ピストルのマルファンクションを確実に排除できる唯一の方法があるという。それはピストルを右側に傾けながら銃口を地面に向け、左手でスライドを引く。そうすれば簡単に排莢できるのだそうだ。こんなバカげた話はない。ピストルには薬莢を排出するエキストラクターという部品があり、それはピストルを正しく構えた状態で機能するように設計されているからだ。もちろん、エキストラクターが不良である場合には有効だろう。だが、その方法が戦闘という非常に強いストレス状況の中でも使えるように、絶対に身につけておくべき価値がある技術だと言い切れるだろうか?例えば溝の中に伏せている時はどうするのか?少し考えただけでもこの方法が使えない状況がたくさん浮かんでくる。

テクニックは実戦の厳しい状況下でも使えるものでなければならない。

残念ながらこうしたテクニックの多くはただのパフォーマンスに過ぎない。はっきり言えば詐欺だ。以前、タクティカル・シューティングを40年間指導しているというインストラクターの訓練に参加したことがある。彼の指導は周到に仕込まれていて、受講者に「スゴい!」と思わせるように演出されたものだった。だから指導の内容には全く得るものはないし、実際の戦闘ではかえって危険となるような訓練もあった。こうしたトレーニングを受講料を払って参加するなら、よく検討して選んだほうがいい。

特殊部隊が教える8項目の原則

そうした派手な指導は必要ない。射撃術の基本を極めることこそが、優秀なシューターになるための唯一の方法であると確信しているからだ。特殊部隊では、8項目の射撃術の原則を重視している;

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