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『おおあんごう』ほど感情が揺さぶられる本を始めて読んだ。

私が大好きなお笑い芸人「かが屋」の加賀さん、初小説!

読了後、すごい本を読んだと思いました。

私がこれまで好んで読んできた本は、びっくりするほどの事件が起こる訳でもなく、感情が大きく揺さぶれることのない日常を描いた、読了後に前向きな気持ちになれるようなものです。

こんなにも、感情が洗濯機の中のようにぐちゃぐちゃにかき回されて、胸のあたりがざわざわしながら本読んだのは初めてだと思います。

岡山の田舎の小さな町。
細いゴリラのような父に振り回され、繊細な心を削られて生きるぼく。
凛とした母、ふんわりしたおばあちゃん、無二の親友。
切なく、熱く、優しく紡ぐ、ぼくと家族の物語。

期待しては裏切られる。
それを繰り返す感情を折れ線グラフと表すと、とんでもない急角度になりそうです。

時々、ラジオで話していたことだなって気付きながら読めるのも面白かったです。

また少し時間が経ってから読み返すと、違った見方や受け取り方ができそうな本。
これから先、時間をかけて何度も何度も読み返したいと思うし、贅沢ではあるけれど、この話の続きが読みたいと思います。

話の続きは加賀さん自身…?

岡山弁を上手く脳内再生しながら読めるか少し身構えていましたが、コントなどで少しは岡山弁を聞いているからか、すんなりと体に馴染みました。

『おおあんごう』

確かにこの物語のタイトルは、おおあんごうしかないと思います。

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