【歯科医院様 必見】患者さんの行動変容の鍵は、プラークの”見える化”にあった!
こんにちは。「見る菌」の狩野です。
今日は、お口の中のプラークの正体についてお話をさせていただきます。
早速ですが、こんな事はありませんか?
患者さんに、ブラッシング指導や定期メインテナンスの重要性を説明してもなかなか理解されない・・・それはなぜでしょうか・・・
それは、患者さんはプラークの正体を知らないからです。
プラーク=歯垢の正体は
歯間ブラシなどで歯と歯の間や歯と歯茎の間を擦ってみると、白くネバネバしたものが取れることはありませんか。
そうそれが、プラーク=歯垢です。
実はこのプラークは細菌などの塊なのです。
運動性細菌
上記の動画を見てみると、小さな細菌が元気よく泳いでいるところが観察されます。この自ら運動し泳いでいる細菌等は、スピロヘータ(Treponema denticola)であったり鞭毛をもった桿菌(Capnocytophaga 属菌やCampylobacter showaeなど)であったりと様々です。
紡錘状菌
また、運動性がなく紡錘状(中ほどが太く、両端に向かって次第に細くなり、両端が尖ったような形)のものも観察でき、プラークから検出される紡錘状の代表的な細菌は、Fusobacterium nucleatum(フソバクテリウム・ヌクレアタム)などがあります。
白血球
炎症マーカーである白血球が多くの観察された場合は、口腔内で炎症が起きている可能性が高いです。
気づきから行動変容に至るまで
人はなかなか自分の行動や考えを改めることは容易ではありません。
プラーク=歯垢チェックをチェアサイドでする事が、行動変容の第一歩です。
視覚情報は8割以上。
百聞は一見に如かず
このように、これまで食べかすや単なる磨き残しと思っていたプラーク=歯垢ですが、視覚的情報から、実は細菌の塊だったとこを難しい説明なしでも一瞬でご理解をいただけます。
見て・知って、はじめて自分毎化できる
プラーク=歯垢の正体を見て、その正体が細菌という事を知る事で、はじめて自分毎化する事ができます。
自分毎化ができると、これまで先生や歯科衛生士さんから聞いていたことが理解できるようになり、ブラッシング指導や定期メインテナンスがどれほど重要かを理解することができるのです。
「見る菌」の使い方
それでは、チェアサイドで簡単にプラーク=歯垢チェックができる「見る菌」の使い方を見ていきましょう。
1.歯間ブラシでサンプリング
まずは、磨き残しやポケットが深そうな場所、炎症がありそうな場所から歯間ブラシでサンプリングをしてください。(小臼歯や大臼歯がベスト)
2.マイクロチューブ内で攪拌
次に、サンプリングした歯間ブラシからマイクロチューブ内の水(ミネラルウォーター等)と混ぜてください。こうする事で、プラークが沢山採取された場合でも分散することができ、観察しやすくなります。
3.プラークを載せ、スマホの画面で観察
マイクロチューブで撹拌した歯間ブラシを、予めカバーグラスをセットした試料ステージ(対物レンズ)に歯間ブラシを擦り付けてください。
そうすると、スマートフォンの画面で運動性細菌や白血球などを観察することができます。
プラークの正体を見た後は
ブラッシング指導
先程、歯間ブラシで採取した場所や歯周ポケットが深い場所、炎症箇所などを中心にブラッシング指導をすれば、磨き残しなどを既に理解しているので患者さんも一生懸命に正しいブラッシングの方法を聞いてくれますし、患者さんの歯並びや生活スタイルに合った、歯ブラシや歯間ブラシ、洗口剤などをご提案できます。
ホームケアとプロケアの違い
また、毎日する歯磨き(ホームケア)と定期的メインテナンスなどのプロケアとの違いを知ることで、ホームケアとプロケアの両輪が大切ということも患者さんは理解してくれますので、歯周病などの予防を日頃からすることで、早期発見・早期治療が可能となり、治療から予防へと患者さんの意識も変化していきます。
最後に
この様に、歯周病や虫歯の要因のひとつである、微生物的要因を”見える化”することで、患者さんの口腔ケアに対する意識も変わります。
この、口腔ケアを日頃からすることで、全身疾患との関連も知り、全身疾患の予防やQOL向上につながると思います。
是非、お取引のある歯科ディーラーさんに、カタログやデモ機の相談をしてみてください。