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『詩』


思いの丈を綴ったとして
それが何になるだろう
綴った言葉にリアリティはあっても
重い以外に何にもなれなくて
次元が足りない
文字に感触があるかい?
文字に香りはあるかい?
文字に色彩はあるかい?

思いを崩して
味付けして
隠し味に少しの陰り
皿に盛り付けて
はい、完成
少しは立体的になったかい?

どんなに繕っても
醜悪な重さを露呈していく
綴る言葉に力はなくて
現実が確固たる普遍なものだと
毎度思い知らされる

全て茶番
それでも綴る筆を止めず
希望で言葉を紡いでいく

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