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Photo by
sumica4u
海馬を降って
想起される事柄は
幾度となく定着せず
未だに仕舞い込め無い
光る画面に暗く照らされ
現実を悲劇的に写す
未読が理解できない
しようとしない
目から溢れる水は
何味だろうか
それは初冬の苺の様な
甘酸っぱい
そうか僕らは早過ぎたんだ
鼻に染み付いた
君の首筋の香り
ほんのり香る
甘くて不安定な香り
心揺さぶられ何もかもが
衝動的になる
バカ甘い蜂蜜でも飲んで
満面の笑みを浮かべて叫んで
爆ぜる星空を眺めよう
その中でキスをするんだ
経験したことない様な
幸福で悲劇的なキスを
ネオンが照らす
寝ることを忘れた街
時間も忘れた僕たちを
流れる時が足を掬う
心は置いてけぼりになり
記憶の中で拾い集めては
目を背ける様に
冷たいベッドで今日も眠る
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