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無味

お腹空いたね

ホテルから出てぶらつく二人
いつもの調子で歩を進める
ビルの隙間から覗いた陽が
僕達の横顔を祝福してた

君が食べさせてあげたいと言った
あの街の名物
噛み締めるほどに幸せで
ちょっぴり辛い
魅惑的な味

久しぶり

笑いながらぶらつく二人
忘れ物がない様語らう
夕日が伸ばす君の影を
眺める事しか出来なかった

君が見に行きたいと言った
あの街の古着屋
沢山の「誰か」の思い出が
店内を巡ってる
知らぬ顔で並んでる

そこに僕達を見た

僕が食べたいと言った
あの街の名物
上手く噛み締められない
ちょっぴり辛い
後味はいつまでも
麻痺した舌を刺激していた

#無き歌の無き歌詞

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