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【小説】偽幸の追求

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幸福を求める男はなぜ12人を手に掛けたのか 読んでて気味が悪い作品です。 読んで頂けたら幸いです。 気が向いたらコメントして頂けたら大変嬉しいです。
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2021年6月の記事一覧

【小説】偽幸の追求:プロローグ

【小説】偽幸の追求:プロローグ

ケース13

『私は12人を手に掛けました』

右手には輝くような螺旋階段
左手にはグツグツと煮えたぎり見てるだけでも汗を掻くような
マグマに落ちる洞穴

まさに今私は裁かれているのだ

死ぬ前にはさぞかし恐ろしい存在に会うんだろうと思っていたが
そこには長身でスーツの似合う白髪の紳士がいるだけだった
名札の置かれた大きなデスク越しに会話する。
「閻王様、私は地獄に落ちるのでしょうか」
「閻王..

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