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水と油を融合させるべし


何故エクセルを使わない…

 福祉従事者は、ITの苦手な方が多いです。壊滅的に苦手な方が、かなりいらっしゃいます。

 福祉従事者は、優しい人がほとんどです。人に寄り添い、話に耳を傾け、共に泣き、共に喜ぶ。とても素敵な方を、たくさんみてきました。

 ですが、要領が悪いです…。

 そこで、ITの出番です。

 例えば、入所可能か不可能かの切り分け。エクセルの式を使えば、条件分岐で会議をするまでもなく、判断ができます。

 難しいと思う方もいらっしゃるかもしれません。ですが、ネットで検索して、書いてあることを上から順にやっていけば、できることだと思います。

 やはりITアレルギーなんでしょうか。人と関わるのが好きな方は、なんとなくITにとっつきにくいイメージをお持ちなのかな?と感じます。

 「利用者さんのために」

 私たちは、利用者さんのために、できるだけのことをします。エクセルの式を勉強するのはしんどいかもしれません。ですが、その努力は、支援の質を上げます。そして、業務を効率化するでしょう。

 僕の勤務する施設と、系列の別施設には、65インチの大型ディスプレイに、高性能なカメラを装着し、いつでも顔を見て、お互いにお話ができます。

 訓練の時には、一人の支援員が司会をし、残った2施設の支援員は、日報を書いたり、利用者さんの様子を見たり。様々な効率化を試みています。

「一年もやってきて、セル内改行ができないなんて、恥ずかしいです」

 当時、ITが壊滅的に苦手だったスタッフに投げかけた言葉です。

 今思い返すと、本当にひどいことを言ったと思います。

 その方も、いつのまにかITに馴染み、プログラムのエラーが、どのあたりにあるのかを、利用者さんと検証することができるようななりました。

 とにかく努力されたと思います。素晴らしい。

 言いたいのは、結局食わず嫌いなんじゃないかということです。

 ITを導入することによって、残業が減ります。時間が作れます。その浮いた時間を、利用者さんのお話を聞くことに使う。日報を充実させる。訓練の資料をブラッシュアップさせる。

 いいことづくめだと思います。

 相性が悪そうな技術を、両方習得する。

 水と油を融合させる。

 IT、福祉。それぞれはありふれた技術かもしれません。ですが、一見相性の悪いこの二つの技術を身につける。それだけで、あなたは希少人材になるかもしれません。

 話を広げれば、これは仕事全てにおいて言えるかもしれません。医療と宗教。政治と芸術。科学と超自然。相反する二つの何かを、身につける時、その人はある種革命家的な存在となり、新しいナニカを創造しうる。

 ぼくは、そんなナニカになりたいです。

 諍いと友愛。この二つを、融合させること。

 可能なんでしょうか…僕は、それを、希望します。

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