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結婚に関するもにょる色々

私は今年、還暦になる女性である。先輩の女性の詩人さんには、その時点を超えると女としては扱われなくなるというテーマで詩集を出して、大きな賞をゲットした方もいらっしゃるが、私には別の女性の詩人さんで「私は70超えるまで彼氏がいたのよ。これは墓場まで持って行くけど」と、仰有るようなカッコいい友人の方もいたりする。まあ人それぞれである。
問題は、結婚という制度自体のことである。はっきり言えば、年齢と共に女性の市場価値はどんどん落ちる。はっきりと言えば、相手の年収が落ちてくる。これは私も、過去の結婚話を振り返って実感するところである。それはそうだと思う。結婚というのは、身も蓋もないことを言えば、女性が男性に自分の容姿(エロ)と労働力を売ることなので、普通のリスキーで無い男性を求める限り、こちらの市場価値もどんどん落っこっているので、それ自体はやむを得ない。
私がもにょっているのは、果たしてそういう現実を受け入れてまで、今私は結婚した方が果たしてベターなんだろうか?という話なのだ。
と言うのも、かつてフランスの大女優が「私は美も力も富も持っているので、男には若さしか求めていない」と喝破したように、現在の私は別に、経済的にもそして、自分の実績的にもまた、異性に対しても正直めちゃくちゃに困っている状態ではないのだ。
確かに結婚という制度には、人間を寂しくさせない面がある。しかしこの際、はっきり言おう。私は詩人なので、孤独を怖れている人間をあまり好かないのだ。そして、私にはまだやりたいことがたくさんある。キャリアアップも望むところだ。これは、今現在以上に賞が欲しいという事ではない。そろそろ、死期というものを直視した上で、自分が納得できる仕事をより積み重ねたいという話だ。
確かに、お金目当ての人とお付き合いするのは、エネルギーが要るが、しかしだから向こうも普通はやさしく、そして自分の美貌を磨こうと努力しているケースが多いので、それと自分の労働力と夜の営みを、毎日毎日安定した男性に売却するのと、果たしてどちらを取るか?という話でもこれはある。もちろん後者は、当然人間として自由な状態ではそれはないよね。
何だか世知辛いなぁ。本当は、愛で結ばれればそれは最高だけれども、愛というのはお互いにざっくり言えば、相手がいると元気が出るとか、癒やされるとかそういう状況が続くことだとも思う。

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