日本キリスト改革派岡山教会 2024年2月11日礼拝説教(ヨハネの手紙二 1〜13節)

↓前回の説教↓


2024年2月11日朝の説教
◎聖 書:ヨハネの手紙二 1〜13節
◎説教題:「続・愛の手紙」
〜尽きることのない神の愛を語り続けよう〜
◎説教者:柏木 貴志 牧師



父である神と、その父の御子イエス・キリストからの恵みと憐みと平和は、真理と愛のうちに私たちと共にあります。 ヨハネの手紙二3節 互いに愛し合うというイエス様の掟を守り歩み続けた結果として、ヨハネは神様とイエス様からの恵みと憐みと平和が自分...

Posted by 日本キリスト改革派岡山教会 on Sunday, February 11, 2024

1長老のわたしから、選ばれた婦人とその子たちへ。わたしは、あなたがたを真に愛しています。わたしばかりでなく、真理を知っている人はすべて、あなたがたを愛しています。
2それは、いつもわたしたちの内にある真理によることで、真理は永遠にわたしたちと共にあります。
3父である神と、その父の御子イエス・キリストからの恵みと憐れみと平和は、真理と愛のうちにわたしたちと共にあります。
4あなたの子供たちの中に、わたしたちが御父から受けた掟どおりに、真理に歩んでいる人がいるのを知って、大変うれしく思いました。
5さて、婦人よ、あなたにお願いしたいことがあります。わたしが書くのは新しい掟ではなく、初めからわたしたちが持っていた掟、つまり互いに愛し合うということです。
6愛とは、御父の掟に従って歩むことであり、この掟とは、あなたがたが初めから聞いていたように、愛に歩むことです。
7このように書くのは、人を惑わす者が大勢世に出て来たからです。彼らは、イエス・キリストが肉となって来られたことを公に言い表そうとしません。こういう者は人を惑わす者、反キリストです。
8気をつけて、わたしたちが努力して得たものを失うことなく、豊かな報いを受けるようにしなさい。
9だれであろうと、キリストの教えを越えて、これにとどまらない者は、神に結ばれていません。その教えにとどまっている人にこそ、御父も御子もおられます。
10この教えを携えずにあなたがたのところに来る者は、家に入れてはなりません。挨拶してもなりません。
11そのような者に挨拶する人は、その悪い行いに加わるのです。
12あなたがたに書くことはまだいろいろありますが、紙とインクで書こうとは思いません。わたしたちの喜びが満ちあふれるように、あなたがたのところに行って親しく話し合いたいものです。
13あなたの姉妹、選ばれた婦人の子供たちが、あなたによろしくと言っています。


【メモ】
◎『ヨハネ2』…「1」の続きと言っても違和感のない、同じメッセージの繰り返し。
「私たちに与えられた掟は“互いに愛し合いなさい”」「反キリストとの闘い」

◎私たちの聖書で1ページ、当時の一般的なサイズ(A4大)のパピルスが丁度埋まるぐらいの文字数。
当時のヨハネ自身は「正典として後の教会に残そう」と思って書いた訳ではないはず。
あくまで日常的にやり取りしていた手紙の一葉が結果的に聖書に収録された。

◎差出人「長老の私から」…今日の役職としての長老ではなく、「たまたま皆さんよりも長生きして、長く教会に関わってきた私から」ぐらいのニュアンス。

◎送り先「選ばれた婦人とその子たち」…「教会の婦人信徒・役員」とも読めるし、“婦人”自体が教会のメタファーとも読める。

◎「あなた方を"真に"愛しています」
="真"とは神の属性。「あなた方を神において、神への信仰のゆえに愛しています」

◎「“わたしは”あなた方を愛しています」⇄彼らを愛していない人もいた。それこそ反キリスト。

◎反キリスト=「キリストが肉となってこられた事」、「キリストが十字架に掛かることで、私の受けるべき重荷を担われた事」を否定する。
「キリストだけでは不十分だ。私たち自身がキリストに代わって救いを完成させなくてはならない」

◎八畳一間の小さな家で礼拝を守り、異教社会の中で孤立し、その内側からも反キリストの脅威に晒されていた教会。
もはやその教会で礼拝を守っていたのは、この手紙を受け取った一家しか残っていなかったかもしれない。
当然新約聖書は無く、旧約もあったか分からず、神学校を出た牧師も居ない。
巡回してくる教師も安心して家に入れて良いとは限らない(10節)
この一葉のパピルスだけが、彼らに残された「教会のしるし」だったかもしれない。

◎そんな教会でも、
「救い主イエスへの信仰を固く守る/肉となって来られたイエスに代わろうとする反キリストと闘う」という、大事な使命を賜っていた。
「神にあってあなた方は愛されている/神にあって互いに愛し合いなさい」という、公同の教会としての真実の教え・福音を賜っていた。
「真理を知っている人はすべて、あなたがたを愛しています。 」(全世界の教会、代々の聖徒は皆、私たちを愛している。私たちは孤独ではない。)という、永遠の希望を賜っていた。

◎「わたしが書くのは新しい掟ではなく、初めからわたしたちが持っていた掟」
反キリストはキリストに代わろうとして好き勝手な事を言う。
しかし教会が依って立つ教えは永遠にブレない。迷う必要はない。

◎13節「あなたの姉妹、選ばれた婦人の子供たちが、あなたによろしくと言っています。」
その教会で育った者は教会を離れ、ヨハネのそばで暮らしていた。
教会にとっては心細かったに違いない。

◎「気をつけて、わたしたちが努力して得たものを失うことなく、豊かな報いを受けるようにしなさい。 」
=ヨハネ「あなた方が神の掟を守るため、互いに愛し合うために、ボロボロになりながら努力してきたことを私は知っている。あなた方の労苦は決して無駄にはならないのだから、これからも今まで通り励んでほしい。

◎「父である神と、その父の御子イエス・キリストからの恵みと憐れみと平和は、真理と愛のうちにわたしたちと共にあります。 」

「ありますように」ではない。
たとえ小さな、今にも消えそうな教会であっても、神の愛の内にあり、神によって豊かに用いられることを、ヨハネは確信していた。


【次主日(2月18日)の朝礼拝】
◎聖 書:コリントの信徒への手紙二 15章35〜49節
◎説教題:「復活の体」
〜復活の体は、どのようなもの?〜
◎説教者:佐々木 稔 教師







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