見出し画像

前がダメなら上へ

 スモールステップ。刻んでいくやつね。千里の道も一歩から、すべての道はローマに通ず、とかそんな感じ。

 スモールステップにしてもビッグステップ(そんな言葉があるのか分かりませんが作ってみました)にしても、何か新しいことや大きな目標に向かうには勇気が要ります。その人が勇気を持って目標に進むための第一歩が大きかろうと小さかろうと、そんなことはどうでもいい。一歩踏み出したその勇気が大事。人類で初めて月面着陸したアームストロング船長ではないけれど、小さな一歩でも大きな進歩と言える時はある。

 ステップの設定の見直しも目標設定も大事だけれど、自信を失わない程度にちょこちょこ失敗して試行錯誤しながら自分に合った歩幅を見つければいい、そのためには環境大事。

 ということはお二人がすでに触れていましたね。

 じゃあ私は方向の話をしよう。これは意外と簡単で、前に進んで行き詰まったら上を向けばいい。右や左、斜めも背後もある。大切なのは大目標を達成することであって、前にこだわることではないはず。でも自分も含めて人ってビビリなので、成功体験を積んでいくと、どうしてもそれにこだわってしまうんですよね。そして目標地点に到達することじゃなくて、成功体験それ自体が目標であるかのような錯覚に陥りがちですが、そうじゃない。

 前ってどっち?と迷った時にはちょっと離れて一息ついてもいいし、周りにいる誰かに聞いたって構わない。失敗を恐れつつ、でもいろんな方向から物事を見て触れて考えて、絶望はしないでいられることが目標達成のための秘訣なんじゃないかと思うのですが、どうでしょう。

 なので、目標達成と聞くと、棚からぼたもちとかケガの功名とか人間万事塞翁が馬とか、そっちの方が何となくしっくりくるんですよね。

 療育や教育にとってもちろん計画は大事です。しかし残念ながら手段が目的化している場面を見かけることは多くあったような気がします。専門家は常に、計画は誰のためのものかを忘れずに、その人にとっての前はどこかをよく見極めて、見極められなかったならその人にとっての前となりうる方向へ背中を押すことができればいいのではないかと思うのですが、どうでしょうか。
 
 で、見極めるためにはよく観察しアセスメントすることが必要なのですが、我々今度、その一助となる研修を開きますね(唐突な宣伝)。

 方向もプランも間違ってはいないはず。今度の研修が、多くの人の役に立ちますように。

                (C.N)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?