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現状分析-AIとは何か?-

さて、今日は『現状分析-AIとは何か?-』というテーマでお話ししたいと思います。

今後業界問わず関わるであろうAIについての考察を書いていきます。

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▼人間史におけるイノベーションと変化の歴史


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人類史においてイノベーションはたびたび起きています。

①新石器革命(紀元前10,000年〜紀元前2,200年)
新石器革命とは、石器の終わり(新石器時代)に起きた技術革新のことです。石を磨いて製作した「磨製石器(斧や杵・石鉢など)」を発明したことで人間社会は大きく変化していきました。
旧石器時代の人間は、食べ物を求めて居場所を変える生活で"獲得経済"だったのに対し、新石器時代は農耕・牧畜ができるようになり、"生産経済"になりました。
そのおかげで「暇」ができ、生きるために必要なこと以外もやるようになります。

②産業革命(18世紀〜最近)
産業革命とは、18世紀〜最近までの工業化時代に起きた、「機械と燃料」の技術革新のこと(第4次まである)で、言い換えるなら「人間の仕事が機械に代替されていく歴史」と言えます。当然ながら、時期ごとに新技術が発明されていきますが、そのスピードがどんどん加速していることがわかります。

⑴「第一次産業革命、軽工業(紡績業など)の機械化」 18世紀
蒸気機関が発明され、蒸気機関で動く機械が主流に変わり、「石炭燃料を用いた軽工業の機械化」が進んでいくことになりました。
当然それまで産業の主軸だった紡績業に勤める人は大幅なリストラに合います。

⑵「第二次産業革命、重工業(製鉄業や造船業など)の機械化」 19世紀半ば
ニコラウス・オットーが「内燃機関」を発明し自動車や航空機などが発明されます。エネルギーの主役は石炭から石油へ。そして大量生産大量消費となり、「石油燃料を用いた重工業の機械化・大量生産化」が進んでいくことになります。
それまで主軸だった石炭業に関する人は職を失います。

⑶「第三次産業革命、単純作業の自動化」 20世紀
電気の普及が始まり、コンピュータが発明され、単純作業を産業ロボットが代替するようになります。原子力で発電、送電線から半永久的に電力供給されます。「プログラム制御された機械による単純作業の自動化」が進んでいくとこになりました。

⑷「まとめ。産業革命(工業)はひたすらに作業の自動化の歴史だった
産業革命以前は、農業が仕事の84%で、たくさん田畑を耕せる強い肉体を持つ人が優秀でした。産業革命以降の社会では、細かな作業ができる手先だったり、多くの石炭を発掘できる人が重宝されていきます。これらの仕事の多くは機械+コンピュータが取って代わり、いまは管理や創作など頭脳労働(ホワイトカラー)などが主流になりました。

食糧生産革命時は、世界に波及するのに何千年単位を要したが、産業革命はなぜこれだけ早く波及できたのか?
革新の速度とは、情報伝達の速度に比例するからです。では、ネットのある21世紀において、技術革新がどれほどの速度感で波及するかは、想像に難くないはずですよね。

⑸「第四次産業革命、知的活動の自動化・個別生産化」 現代
中核は「AI」と「ネット」で第1〜3次と同じ文脈では語ることができません。これまでの技術は体を使う仕事(作業・工業)を代替してきましたが、AIは体ではなく脳(思考)を代替する技術で、全く別物!この新しい技術がどんな仕事を代替するのでしょうか?

出発点は「こんなことができたら楽だな・面白いな」という人間の欲求であると考えられます。これまでの技術革新が、磨かれた石器や沸騰を動力に変える装置から始まって、どのような欲求から発展していき仕事の代替に至ったのかをここまで見てきました。この歴史を鑑みて、現代人がAIで「こんなことができたらいいな」と考えそうなことを予測すれば、その延長上にある「どんな仕事が代替されるか」「社会にどのような影響を及ぼすか」を、ある程度予測できるはずです。そのためにはまずAIの理解を深めていきたいと思います。
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▼ AIとは?

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