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NHK党・立花氏の問題発言を正しく検証する~優生思想は問題じゃない

立ち話、あ(゚0゚)誤変換だ!

立花氏のりっぱな(音読み)発言が一部で立ち話的に波紋を呼んでいるようなので、検証したいと思います。

まず、立花氏は確信犯で優生思想だという非難を受けることを織り込み済みでやっている。だから、まずは「優生思想」という文脈でこの人を批判した人は、お前はすでに死んでいる、立花氏の罠にまんまとハマっている状態であることを指摘しておきたい。

顔に似合わず、この人は頭がいいです。

みこちゃんの立花氏の考え方に対する基本的な見解は、このツイートに集約されています。

擁護するように見せかけてまったく擁護しておらず、暴言スレスレだけどまったく暴言になっていないところを狙っているのですが、みこちゃんの創意工夫をだれも突っ込んでくれなかった。

( U_U)……まあいいや。

とにかくこれは、優生思想ではない。たとえ世論に負けて彼が、優生思想でした、すみません、と謝罪してもそうではない。

そうすると、ものすごく不毛な議論にしかならない。すくなくとも、これを優生思想だという文脈で批判する人の脳みその中身は、立花氏以下であることは間違いがない。それどころか、ここには非常に鋭い本質的な問題が隠されている。

賢い親の賢い子供をしっかり育てていく。

この部分はまったく問題がないだろう。例えば、運動音痴の家系のクラスで一番足の遅い子供をオリンピック強化合宿に招待して、湯水のように国家予算を使って一流コーチや最新設備を提供しても税金の無駄遣いということで世論が許さないだろう。

このロジックを高額納税者に置き換えるとこうなる。

高額納税者というのは、国家有為の人材です。いっぱい高額納税者が増えることはすばらしい。ただし、ただ単に有形無形の親の遺産を後生大事に守ったりする既得権益は不公平なので、相続税や各種税制で不公平のないようにすることが大事。

孫正義さんを例に出しましたが、彼はむしろかなり苦労して今の地位を獲得しています。国家の援助があればもっと早く、そして速くいろんなことができたかもしれまれません。

あとさ、これ、昔からみこちゃんの実感なんだけど、高額納税者に対して普通の納税者はめっちゃくちゃ「ありがとう!」って素直に感謝しなくちゃいけないのではないだろうか。

だって国庫を豊かにしてくれているんだから。

みこちゃんなんて、今働いている3倍働いても孫正義さんの納税貢献度には到底及ばないし。だから、すみませんねぇ……、ありがとうございます。孫正義さん!っていつも思っています。

これは、あえて言えば人として当然のことなのではないか。

ツイートの一番最後の部分に書いたけど、でもこれは強制しちゃいけないよね。全員孫正義になりなさいとか、全員東大目指しなさいってのは、そういう生き方が嫌な人にとっては地獄だよ。


私が立花さんの意見に危険性を覚えるのは「優生思想」ではなく、これが戦前の国家有為の人材育成という名の下の超絶リクルート法案、国家総動員法につながる思想であり(つながるどころか、そのものだよこの発言)、問題にすべきはどう考えてもこっちだと思うよ。

だからさ、この発言を「優生思想」の観点で問題視している人間は、何も分かってないと思う。

国家総動員法(こっかそうどういんほう)は、1938年(昭和13年)第1次近衛内閣によって第73帝国議会に提出され、同年4月1日に公布・制定された法律。 日中戦争の長期化による国家総力戦の遂行のため、国家の全ての人的・物的資源を政府が統制運用できる(総動員)旨を規定したもの。

立花氏の発言が危険なのは、納税者至上主義なんだよ。国家が財政的に破綻しないように、また、彼の言っていることを真に受けてよいのなら、弱者を救うためにも優秀な人間=高額納税者を優遇すべきだってことになってるよね。くどいけど、この(=)が問題なわけ。

ここで、頭の悪い人は「優生思想だ!危険だ!」になるんだけど、それは違う。立花氏の術中にハマっている。そこじゃない。

優生思想は簡単に批判可能だけど、1億総孫正義プロジェクト!人材育成予算は優秀な人材に傾斜配分します!っていう予算編成はとても批判しにくいよね。

だって、この考え方は間違っていないんだもん。

優生思想は間違っているけど、形を変えた国家総動員法は、知らない間に簡単に1億総孫正義プロジェクト!として成立するんだよ。そこが問題なんだ。立花さんが狙っているのはそこだよ。あなどれないぞ、あんな里芋みたいな顔しているくせに。


ぜんぜん別の文脈で、前にこんなツイートしたんだ。

このみこちゃんの夢見る世界は、国家総動員法に対する強烈なアンチテーゼです。

誰もみんな幸せになるような生き方ができる。

でも、それは大前提として、嫌な生き方を拒絶できるってことだ。

「ボク東大医学部は行きたくない」

「ボク甲子園行きたくない」

「ボク小学校柔道大会出たくない」

でも、親たちはこういう時に、こんなふうに言ってしまう。

「何罰当たりなこと言ってるの!あんたね、地球の裏側にはご飯食べられない人だっているのよ!」(爆)

いきなりご飯の話に変わっちゃったけど、変わってないよ。

子供をスポイルするバカ親が言っているのは、みんなこういう頓珍漢なことなんだよ全部。


「子どもを増やせばいいというものではなく、子どもの質の問題だ。いわゆる賢い親の子どもをしっかりと産んでいく。サラブレッドでもそう。速い馬の子どもは速い」(立花氏)

この問題の本質は、子供自身の幸せのことがまったく抜け落ちていることね。ここには子供がどう生きたいのかが、まったく欠落しているんだ。

子供が足が速く生まれたら、速く生まれることが幸せだという前提が用意されていて、そこがまったく問の俎上にすら乗らない。

これってさ、戦前に男の子が生まれると、「将来国家有意の軍人になる子供を生んだ」ってことでみんな喜ぶ(ただし、当のあかちゃんはみんながなんで喜んでいるのか知らん)ことと同じだよ。

これこそ大問題なのではないのか。

「優生思想」という問題に飛びついちゃう人は、飛びついた瞬間にその大問題が見えなくなってしまう。


高額納税者には感謝しよう。そして、そういう人がいっぱい生まれることを国の予算で後押ししよう。いいじゃないですか。とっても。

でも、その考え方は形を変えた国家総動員法にすぐに転落する。

イチローになれない子供に、お父さんの夢を押し付けたら子供は破滅する。

そして国家が、子ども自身のなりたい夢を、確かめもせずに幸せの形として提示してしまったら。

その時こそ、憲法改正反対派が恐れる日本の戦前の狂気が蘇るんだ。

みこちゃんは、憲法改正は賛成派だ。

緊急事態条項含めてね。

あれよりもっと危険なのが、この問題を「優生思想」に持っていってしまう呑気な人たちだと思う。

身体的、精神的に秀でた能力を有する者の遺伝子を保護し、逆にこれらの能力に劣っている者の遺伝子を排除して、優秀な人類を後世に遺そうという思想。優生学の成果に立脚する。人種差別や障害者差別を理論的に正当化することになったといわれる。遺伝子のみならずナチスによって命の選別にも使われた。

遺伝子をいじろうなんてナチスみたいな話はひとつも出ていない。

危険なのはそこじゃない。

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 この発言に目くじらて立てた人。 

 あんたは、NHK党に投票しないとおかしいんだよ。

 この発言は、国家総動員法に対するアンチテーゼなんだ。

 立派な(立花な)発言だと思う。

 言った本人が立派か(立花か)どうかは当然別だけど。

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