団子屋の娘日記②愛のないスキの弊害について
さて!団子屋の娘🍡日記の続きです。
思いの他盛り上がっています。思いの他っていうのは、この問題提起がスキゲームを楽しんでいる人へとの対立を煽るみたいに取られちゃうと、内容にかかわらず、争いごとを好まない人に避けられちゃうな、という懸念もあったからでした。
このシリーズでお伝えしたいのは、私や私の意見に賛同する人を増やそうとかそういうつもりはまったくなく、スキ制限という一見noteの運営技術が思わぬところで、意図しない悲しい結果も浮き彫りにしているということです。
私は私の価値観や私に賛同する人の価値観でこのnoteを塗りつぶしたいと思っているわけではないのです。私の思いはただこれです。
というのも、スキゲームを普通に楽しんでいる人は、返って意外かもしれないけど、スキを求めるあまりに変な方向に行っちゃうケースもあるんだという事実もどんな楽しみ方をする人であれ、知っておいて欲しい、知っておくべきではないかなと思うのです。
あえて「べき」って偉そうに聞こえる言葉を使ったのは、価値観は違っても同じプラットフォームに集う広い意味での仲間だと思うから。
さて、事前に断りもなく引用しちゃうところから始めましょう。
改めて私なんかが紹介するまでもない、超人気実力派noterさんの代表格のももまろちゃん。
以前から、ちょっとトラブルなどもあり、もともとは名前も別の名前でした。現在もコメント欄はずっと閉じたままです。
そして、この記事は驚いた人がいっぱいだったのは間違いない。でもその反面、コメント欄を閉じる機能のように、もしnoteのプレミアムサービスにスキを受け付けない機能があったら、ももまろちゃんはその機能を使っているよな、という想像も容易にできることでもありました。
コメント欄を閉じるというのは、無益な議論を好まない人にとっては必須の機能になっているでしょう。心無い人を傷つける言葉も、議論のための議論も、誹謗中傷のための自己主張もコメント欄さえなければ生じません。だから、コメント欄を閉じる機能は善良なnoterの権利として必須機能になっていると言えるでしょう。
ももまろちゃんのこの記事の問題提起は、スキをしないようにする機能もまた、今後善良なnoterの権利として必須機能になっていくと言える日が来てしまうのではないかということでした。
もともととてもアクティブで、とてもみんなとの交流を大切にし、みんなからも誰よりも愛されているももまろちゃんにとっては、コメント欄を閉じざるを得ないということは、これは大変な悲しいことだったよなと、心中を察するに胸がつぶれる思いです。
自分のコメント欄が開けないので、あの記事でもいわゆるももまろちゃんの肉声、心の声はコメント欄には出てきませんでした。でも、この記事の最初にコメントを付けてくれたのは、本文中で一言も言及していないももまろちゃんでした。
最初見たときは、candy@さんのように、素朴に何でだろ、スキを他の人に上げてくださいっていう利他の精神に聞こえるけど、事情がよくわからないな、ということだったと思います。
でも、今度は、私が最初の記事を書いた後のももまろちゃんのツイッターを見てみましょう。その真意がわかるはずです。
事情を知らない人は、「(゚0゚;)え、「どうしてスキをつけてくれないのか」って聞く人がいるの!?」だと思います。そして、その文脈でもう一度、冒頭のももまろちゃんの記事とその引用部分を見てください。
今度は、あの淡々としたお願いがとても悲痛なものに見えてきませんか。
この背景にあるのが、前回も引用させていただいたこれです。
お互い不幸な状況が、スキゲームの行き着く果として起きている。そして、これは残念ながら特殊なケースではなく、誰にでも起きうるケースになっていく危険性があるし、実際になっている人も他にもいます。
ここで、最初の部分に戻ります。
私は、スキゲームをしたい人が全員今すぐスキゲームをやめることが正しいことだと言いたいわけではありません。そして、スキゲームをやっている人が全員ももまろちゃんに、スキ要求するような人だとも言っていませんし、そうは思えません。
ただ、相手の記事も読まずにスキを付けて自分に見返りのスキが積み上がってくるのを毎日楽しみとする、いうのは、すくなくともnoteが目指した文化ではなかったはず。
最初はスキというのは、真心の交換だったと思います。
でも、そこは人間ですから、こちらから真心を差し出したのに、相手は自分に挨拶すら(義理のスキすら)せずに、私があまり好きではない〇〇さんにはスキをしている。これってどういうこと!(この時点で思考回路は変な方向に行き始めている)となるわけですね。
微笑んで挨拶をしたのに無視されたら、コノヤローとはなりますね、確かに。
しかし、ここで思い出して欲しいのが、noteはクリエーターの集う場所であったということです。はっきりと言い換えれば、挨拶をする場所でもあるけど、それは第一義的なことではなく、あくまでも二義的なことであったということです。
そこで本日のタイトル画像です。
まず、スキゲームは、挨拶なんだと捉えてみてください。
おそらく、スキゲームをしている方を含めて、すべてこれでなっとく行くと思います。
挨拶をしてシカトされたら怒ります。
でも、挨拶よりももっと大切なことがその人にあるとしたらどうでしょうか。数に限りのある挨拶(スキ)を、自分には挨拶はしてくれなかったけど、自分がこの記事は素晴らしいと思った!感動してスキを付けずにはいられない!その記事に付けたいと思ってもそれは不思議ではないし、その態度は尊重されるべきものだよな。そんな考え方もまた成立するはずです。
確かに、これは日常世界ではちょっとありえないかもしれませんね。常識的な社会生活を送っている人間としては、いくら自分の頭の中がこれから見に行く大傑作の映画でいっぱいだったとしても、挨拶をされたら挨拶を返してからが基本かもしれません。
寝坊して乗り過ごしそうになっている電車に乗るために、挨拶無視してダッシュするのは、心に余裕のない人だと思われちゃうかもしれません。
でもnoteは日常生活と違う点が2つあったことをここで整理してみましょう。
1.uTa-Eさんがおっしゃるように、noteは真心送り合戦をする場所ではないということ
2.スキ制限が厳しくなる前からスキ制限は存在しており、優先順位としてされた挨拶よりも感動した記事にスキを付けざるを得ない制約もあるということ
このように考えてみれば、スキ(挨拶)を要求したいという気持ちは日常生活ではありえることだし普通だとしても、noteではあたりまえではないのかもしれない、ということに気が付かされます。
いえ、それでも、SNSも人間社会のひとつなのだから挨拶を優先すべきだ、という意見もまた正しいのかもしれません。
ただし、すくなくとも真心贈り合戦をしたくない、そういうのは生来苦手なんだ、そしてそれよりも別の価値(クリエイティブ)に重きを置きたいんだ、という人の行動はもっと、そして、そっと尊重されなければならない。これに反論する人は、noteのスキに対してどのような考え方の人であっても、いないはずです。
だから、さっきのクイズの回答例はこうなるはずです。
スキの反対語はクリエーターの尊重
スキの反対語は作品への敬意
スキの反対語は優しい無関心
みなさんは、何を入れましたか?
みこちゃんはとりあえず3つ思い浮かびました。
でも大切なのは正解ではありません!
いちばん大切なことは、
スキの反対が嫌いではない
ということです。
そこから、クリエイティブとは何かというものが見えて来るのではないでしょうか。挨拶もろくにできない社会人失格の人間が作るとてつもなくすごい記事。自分の社会人としての常識すらも、心地よく木端微塵にしてくれるような記事に出会えること。
それが最終目的ではないにしても、そういう作品が隅に追いやられてやがてnoteから一切なくなり、そこには元気で模範的な挨拶のみがむなしく今日も飛び交っている。
そんなnoteは誰も望んでいないはずです。
【おまけ】宣伝です!
今日の記事でみこちゃんが訴えたかったことを、文学少女(゚0゚;)少女!?おばさんだよ(爆)、文学愛好家のみこちゃんならこう実践したい!という共同マガジンを作りました。
私の大好きな小説もね、なんだか、挨拶のネタになりつつあるんだよね。もちろんそれでもいいんだけど、本来小説って、他の芸術作品の範となるような、芸術作品そのものだったはずなのに、それがいつのまにか、いい話に成り下がりつつある。
小説は芸術だ!ってことを気取りたいわけじゃないことは、今日の記事を読んでいただければ分かっていただけると思います。
小説は挨拶のネタとは違う、もっとクリエイティブなものだ、とういことを、今のnoteの風潮のなかで死守したいなと思ったのです。
運営メンバーは現在下記のとおりです。
みなさん、それぞれ小説に対する思いは別個にあります。
ゆるやかに、私が提起した問題を共有してるということで、もちろん思想信条に縛りはありませんので、マガジンも多彩な切り口で様々な作品をご紹介していきたいと思っています。
そのような性質上、自分で小説を書いている人だけでなく、上質な小説を読むことが好きな方すべてにオススメのマガジンとなっております。運営メンバーもまた、小説は書かない方にもあえて入っていただいております。
興味のある方はぜひマガジン登録してみてくださいね!
現時点での共同運営メンバーは下記の通り(敬称略)。
みこちゃん
かっちー
ゼロの紙
ももまろ˚✧₊⁎ Kakuhito⁎⁺˳✧
ヒロ HIROkuTSUgeru/株式会社文化アディック
姫崎ゆー
てつかい
庵忠 茂作
ダルマ
金木犀
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