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セーラームーン

仕事が峠を越え暇を持て余している今、私の心を潤しているのは毎週水曜のセーラームーン30周年記念再放送である。

私自身は世代ではない。しかし歳の離れた姉がセーラームーンのドンピシャ世代で、漫画を少しづつ集め熱心にアニメを観ていた。家に漫画が全巻あった環境とCSキッズステーションでの再放送の影響により、私もセーラームーン大好き女子になった。

好きだったとはいえ、幼少期に見たアニメのストーリーを覚えているほど頭の出来は良くない。ただ「好きだった」という感情しか残っていない。それでも、毎週懐かしさで涙が溢れそうになり、心のどす黒い部分が浄化されていくような感覚を味わう。

恐らくだが、セーラームーンのアニメは私の好みの原点になっている。そう、人工的な美の集結なのである。令和の時代に「綺麗」と称されるような晴れやかで滑らかな大ヒットアニメの映像とも、現代技術を駆使して作られたCG映像とも、一線を画して今もなお評価され愛されるのが、セーラームーンだ。当時の制作者による、青みのあるピンクやネイビーを基調としたタッチは、そう簡単に生み出せるものではない。舞台が麻布十番ということもあって東京タワーが度々登場するのでぜひ注意して観てほしい。実際のイルミネーション以上に可愛く描かれている。大人気ないかもしれないが、異論を認めるつもりはないし、他の女児向けアニメともここが違うということは声を大にして言いたい。

また、原作者がファッション感度の高い人物だったからか登場人物の私服や戦闘服はすべて洗練されている。アニメでは特にセーラー戦士に変身する時と夜景のシーンの色遣いが幻想的で、いつも見惚れる。ピアスやティアラやコンパクト等、キラキラとした装飾品が強さの象徴のようになるのもグッとくる。

恐らく私はセーラームーンにハマったからこそ、自然豊かな地よりも無機質なビル街の夜景に安心感を覚えるようになった。セーラー戦士に憧れているからこそ、シンプルで大人っぽいジュエリーよりも遊び心ある変身アイテムのようなアクセサリーに今も心が惹かれている。セーラームーンの色遣いに感化されたからこそ、化粧品はナチュラルなブラウンではなくピンクのラメを選んでいる。

セーラームーンとの出会いがなければ、今の私は存在していなかった。たかだかアニメ、されどアニメ。1人の人間の価値観を醸成したのだからパワーとしては絶大なものである。

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ただセーラームーンを讃え自分語りをするだけのオチのない文章でしたが、直近だとこの展示会をとても楽しみにしています。


ついでに主題歌も置いておきます。他のアニメの曲は結構忘れているけどこの2曲はずっと忘れたことがなく、ずっと大好きです。

以上、最後までお読みくださりありがとうございました。

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