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毎回悩む「月何冊くらい読んでるの?」問題

読書が好きだというと、結構な割合で聞かれる質問。

それが、『月何冊くらい読んでるの?』です。

質問してくる方は、ただの会話の糸口として聞いてくるだけなのですが、実は、私はこの質問を受けると、何と答えたらよいものか毎回悩んでしまうのです。
なぜなら、本によってページ数も難易度もバラバラだから。

私は小説を読むことが多いのですが、エッセイ、新書、ビジネス書なども、こだわりなく何でも読みます。
二時間程度で読み終わる本もあれば、読む終わるまで何日もかかる本も。

そのため、「先月十五冊読んだけど、軽めの本ばっかりだったから、十五冊って答えて良いのかな…」とか、「あの本は難しかったから一日数十ページしか進まなかったけど、月二冊とはいえないくらい毎日読んでたな」などといったことが頭をよぎり、毎回答えに詰まってしまいます。

さらに余計なことまで考え始めます。

「電子書籍で読んだから一冊に換算されるけど、あの本は、本屋で見たら上下巻に分かれていたから二冊換算でも良いのでは?」
「あの本の分厚さは、一冊とは言えないのでは?」

読書好きと言ってしまったからには、一冊でも多く答えたいという、小さなプライドが邪魔をします。
でも、多く答えすぎると、今度は別の不安が頭をもたげます。

「文学作品に詳しいと思われたらどうしよう」

私は読書は好きですが、谷崎潤一郎とか太宰治とかの文学作品は、国語の教科書で読んだっきりです。
基本的には、娯楽として読んでいるので、本屋大賞を取った本とか、本屋で平積みされている本がメインです。

大人になった今だと文学作品を楽しめるかもしれないので、そのうち挑戦したいなとは思っているのですが、文学作品の内容は果たして一冊換算しても良いものなのか…

この『月何冊くらい読んでるの?』問題に直面したとき、毎回思うのが、「何か基準があれば」ということです。

仕事だと、FTE(フルタイム換算:Full-time Equivalent)という、フルタイムで働く従業員の仕事量を基準にした仕事量の単位があります。

同じように本にも単位をつけて欲しい!

例えば、学生時代に読んだ夏目漱石の『こころ』を「1」として、「この小説は『0.7 こころ』だった」とか、「この新書は『1.2 こころ』だな」とかがあると、「私の毎月の読書量は『8 こころ』なんだよね~」とか言えるのに。

ちなみに、すごく古いデータしか見当たらなかったのですが、日本人の毎月の読書量は、平均すると月1~2冊くらいのようです。

1ヶ月間の読書量については、おおむね若い人ほど読んでおり、書籍についてみれば、10代後半2.2冊、20代2.3冊、30代1.6冊、40代1.4冊、50代1.4冊、60代1.3冊、70代以上1.0冊となっている。

資料3.「国民の読書推進に関する協力者会議」報告書素案. 文部科学省(平成23年)

もしこの単位が『こころ』だったら、また違った結果になりそうで面白そうです。

本の内容や難易度はあまりにも多岐にわたるので、読書好きとしては、冊数だけでは伝えられない思いがあります。
それを解消する方法として意外とありなのでは、なんて、部屋でグダグダしながら思いついた三連休最終日なのでした。


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