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マイ・セカンドライフ 13

13 終活より老活

 結婚を目指して恋愛相手を自力で探したり、見合い結婚相談所を利用したりすることは二〇〇〇年代以前から行われていました。「婚活」は就職活動(就活)に見立てて社会学者、山田昌弘が考案、提唱した造語です。少子化が社会問題となり、婚活パーティー、婚活サイト、婚活アプリなどで健康相手を探すことが話題になっています。「仲人」を介して結婚する時代から恋愛結婚の時代になりましたが、現代は結婚しづらい時代になったということでしょうか。思えば、恋愛結婚時代に雇われ「仲人」が結婚式のわき役でした。自分も雇われ「仲人」を上司にお願いしました。そして、教え子や親せきなどの結婚式で雇われ「仲人」を七回もしました。

 「婚活」「就活」に続いて「終活」「老活」という造語が出現。「終活」とは自分の人生の終末のためにする活動のことです。就職活動が「就活」と略されるのと同種の造語で、週刊誌の連載記事で初めて使われたとされています。当初は自分の葬儀や墓について生前に準備することをさしたが、ことばが定着するにつれ、医療や介護についての要望、身辺整理、遺言、相続の準備なども含まれるようになりました。
 「終活」より「老活」が必要な時代です。「老活」とは人間老後になってから行うことが好ましいとされる活動のこと、または、素晴らしい老後が過ごせるための活動。これを行うことの目的は人間が老人となったときに快適で楽しい日々を過ごせるようになるということです。これは近年になってから多く使われだした言葉であり、終活や老活を行うためのマニュアルが多く出回るようになっています。この内容としては自身の健康をよい状態に保つための方法や、良い人間関係を構築するための心遣いや、介護が必要になった場合の老人ホームについてなどが存在します。近年では老人ホームの入居や社会情勢の変化などからも想定されているように、人間が老後を過ごすには多額の金銭が必要となっているわけであり、そのための財産管理も老活の一つというわけです。

 自分の葬儀は、家族葬でと家族に話しています。墓は、義父がなくなった時作った墓に妻と入ろうと考えています。身辺整理は、還暦六十歳で余裕がある時、「断捨離」で不要な本や雑誌や文書など処分しました。生前整理を継続的にすることも大切です。古希の七十歳でも、「古希を迎え 思いとおりにならなく無精にもなり また 皆様に面倒をおかけしないように 年始のあいさつは今年で最後にし 来年から年始の欠礼をする決意をしました 胸中をご理解いただき 失敬をお許しください これまでのご厚情に深謝申し上げます」と、年賀状は次年度から欠礼すると書いて最後の年賀状を出しました。人間関係や物品の断捨離も実行しようと考えています。死亡の際の連絡先や届け出・手続きについて一覧表にして机に入れています。相続に関しても遺言書にしたため机に入れています。終(つい)の棲家(すみか)について、医療や介護の在り方について妻と話し始めています。「立つ鳥跡を濁さず」のとおり、身辺整理をしたいものです。また、外出の時には手帳、携帯電話など自分を証明するものを持ち歩くようにしています。

 老活とは「人生の終焉を考えることを通じて自分をみつめ今をよりよく自分らしく生きる活動」でもあるという。これまでの人生を振り返り、さらにこれから先をどう生きていくかを考えたい。「死後事務委任契約」制度とは、委任者(本人)が第三者(個人、法人を含む。) に対し、亡くなった後の諸手続、葬儀、納骨、埋葬に関する事務等についての代理権を付与して、死後事務を委任する契約をいいます。 委任者と受任者が実印(または認印)を持参し、死後事務委任契約公正証書を確認し、その内容で良ければ署名押印をするというものです。この契約を活用したいし、自分史をまとめ、カプセル・シート(エンデングノート)を作り始めよう。
カプセル・シート(エンディングノート)
 人生の引き際は美しく、潔く、迷惑・面倒をかけないようにするためにカプセル・シート(エンディングノート)を次の項目でまとめてみよう。
・自分について
(生年月日・家系図・学歴など)
・親族や関係者の情報
(関係について・住所・電話番号・葬儀告知の有無)
・介護・治療について
(告知はしてもらいたいか・終末治療の希望・臓器提供や献体)
・資産について
(銀行の口座・カード・その他金融資産)
・葬式とお墓について
(何人くらい呼ぶか・宗派・どこでおこなうか・予算・喪主は誰・など)
・遺言的な内容(注:エンディングノートに書いても法的効力はない)
(相続や土地の相続について)
・残された人へのメッセージ
・パソコンやネット上の情報について
(メール・SNSなどのアカウント・パソコンデータの処分方法)
                       (つづく)

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