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大人の英語学習法 8

8 認知科学的手法による実践的コミュニケーション能力育成の視点
① 音声第一主義とすること。(リスニング力向上策としてオーラルインタラクションの多用、英語クイズや英語なぞなぞでウオームアップ、など)
②   コロケーションやパラフレーズなどを活用し語彙指導をすること。
③ 文法のコミュニケーション化(フォーカス・オン・フォームなど言語活動の活用)を図ること。
④ 場面・文脈・機能を重視すること。
⑤   多様な学習活動・言語活動(課題解決型学習や多様な認知・学習スタイルにかなうグループ活動、ペア活動、個別活動)を導入すること。「AGO」カードゲームなども効果的です。
⑥ 文化や背景的知識の注入によるスキーマの活性化をはかること。
⑦ 読解指導やスピーチ指導では、段落意識を持ち、テキスト・マッピング(パラグラフスキーマ、繰り返し使われる語のトピックワードやキーワード、つなぎの言葉探しなど)を活用すること。
⑧   実践的コミュニケーション能力を高めるため自己表現の機会を多く与えること。
⑨ 類推力・推論力(類推力と総合力と相関が高いとされるクローズテストの活用など)を働かせること。
⑩ 意欲・態度評価やProficiency View(個々の言語項目を手段とした統合技能体系が学力とする運用能力:プロフィシェンシー)の総合的評価をおこなうこと。

 現在、産業技術短期大学校において、段落読解力(段落の話題語と要点把握力)養成するため課題解決型授業で読解のスキル向上をめざした指導、語彙・文法指導とコミュニケーション活動(「AGO」カードゲームなど)を組み合わせて自己表現活動(話すこと、書くこと)にまで高める四技能統合型授業,
また、実践的コミュニケーション能力を育成するためにスピーチ作成・プレゼンテーションやティームティーチングによる英語会話の実践をしています。昨今、種々の実践研究が発表されていますが、フォーカス・オン・フォーム活用などの四技能統合型授業やアクション・リサーチ法などを活用して、日本人のための効果的な指導法の改善、教育機器やICTの効果的活用、「認知科学的アプローチ」を意図した統合的指導が望まれます。担当する学習者のニーズに答える効果的な手立てを自ら考えて指導し、検証と指導法の改善をしていくことが重要です。  (つづく)

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