見出し画像

履きよいセミオーダーの紳士靴

愛知県のKさんは通勤・業務にスニーカーを履いておられます。たまに出張やプレゼンテーションでスーツを着る機会があるときは革靴を使っています。でも、今まで使っていた革靴は甲や小指の付け根が痛くなったり、くるぶしがひっかかりいい履き心地とは言えなかったそうです。そこで今回はラクで履き心地のいい革の紳士靴を作ってみたい、と相談に来られました

セミオーダー紳士靴の選び方の手順

①一般の靴選びと同じように足を測ることからスタートします。タテ寸法(足長)・足幅(母趾と小指の付け根を結ぶ直線距離)・足囲(足幅上を取り囲む周径)をはじめ母趾の厚み・甲の高さ・外くるぶしの高さなど数値的情報を把握します。
②数値の計測時に、例えば肉付きの張り具合(骨ばった薄い足・脂肪層の多い足・筋肉質の足等)や足指の特徴(母趾が長いエジプト型・2趾が長いギリシャ型・母趾~3趾がほぼ同列の方形型・あるいは外反母趾などを発症していないか)などを観察します。
③足の数値や特徴を踏まえた上で靴の木型選びに入ります。「木型」とは靴を作るための作業台であり、デザインを決めるための土台です。木型にも足と同じようにそれぞれ特徴があります。足と相性のいい木型を選ぶことが履き心地にも表れてきます。
Kさんの足は筋肉質で甲が高く足幅もやや広め、足指の並びも方形型をしておられます。今まではつま先が細めでステップイン(足入れ口が大きくとってあり足が入れやすい)の靴を履いておられました。足幅やつま先に合わせようとするとサイズを大きめにしないと履けません。履いた当座はラクにに感じられたようですが、歩くうちに足が前滑りをして横幅やつまさきが靴のカベに押されてキツクなってしまったようですね。そこで小指側にゆとりのある木型で作った足入用の見本靴を履いて頂くと「オー、これはつま先がゆったりしてラクですねぇ」と得心が行かれたようです。

さて、靴の木型・サイズを決定した後は注文主様に決めて頂く事が控えています。デザイン・色・靴底材・かかと(ヒール部)・ウエルト(甲革の側面に入る縫い込み部:細革)・コバ(靴底の側面)の種類や色等々…説明やオーダーまでに1時間ほどを要します。決めて頂く作業の多さに「靴選びって時間がかかるものなんですね」とKさん。「色違いや型違いでも作ってみたいですね」―悩みながらも決め終わった時には出来上がりをとても楽しみにしておられる様子でした。
約1か月ほどのちにお手元にお届けしますので、もうしばらくお待ちくださいネ、Kさん。

Kさんのように足に合った革靴でラクに仕事がしたい…そんな方のお手伝いができたら嬉しいです。どうぞコチラからご予約ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?