苦手な架電がちょっと面白くなった話

新卒1年目最初の難関。それが新規電話。
一日中リストの顧客に電話をかけ続ける日々。

ガチャ切りされたり、もうかけてくんなって怒られたり。
アポをとれた時は舞い上がったり。
ロジカル<エモーショナルな人間には
気持ちが揺られ揺られとってもしんどい時間だったりします。

最初の3日間は、終わった後の疲労感が半端なく。
情けなくにも「会社選びまちがえたか我は・・・?」
となぜか気持ちが落ち込んでしまって憂鬱な気分になっちゃう私でした。

そんなときに出会ったのが
「1分自己肯定感」という中島輝さん著書の本。
簡単な方法ですぐに前向きになれる方法を紹介してくれています。

その本も参考にしながら、
「どうやって楽しめるのか」を考え、ある方法で実際に次の日から実践したところ架電数も1.5倍、アポ数も増え、心なしか気楽な気持でできるようになりました!
もちろん、オリジナルで考えた方法なので保証はできませんが、在宅勤務でいつも以上にストレスを抱える人には是非試してもらいたいです。
今回はそんな方法をシェアさせてもらいます。

そもそも足りなくなりがちな「自己効力感」

自己効力感ってご存じでしょうか?
中島さんは著書で、自己肯定感が下がる認知の歪みは「6つの感」と密接に関係していると説明しています。それが以下の6つ

◆自尊感情・・・自分には価値があると思える感覚
◆自己受容感・・・ありのままの自分を認める感覚
◆自己効力感・・・自分にはできると思える感覚
◆自己信頼感・・・自分を信じられる感覚
◆自己決定感・・・自分で決定できるという感覚
◆自己有用感・・・自分は何かの役に立っているという感覚


これらが一つでも揺らいでしまうと、一気に自己肯定感が下がってしまうそうです。私は結構すぐに揺らいでしまうタイプ。

今回の架電で言えば、このコロナの影響下でそもそも私ってアポイントとれる?必要としてもらえる?という自己効力感の欠如が目立っていました。
人によっては「そもそも私なんて架電向いていないから、、」と自尊感情や自己信頼感が下がってしまうパターンも多いと思います。
何十件かけても「あ、うちは必要ないんで」と社名を言っただけで断られたりすると、自己有用感も下がったりしますよね。
そう、架電って、一番大切な基礎でありながら自己肯定感が低めの人にとっては相当きつい修行の場・・・

そんなときに出会った考え方が「オートマティックシンキングへの気づき」と「感情の数値化」でした。

己の感情を客観視せよ

オートマティックシンキング(=自動思考)は、簡単にまとめると、ある出来事が起こったときに、深く考えなくても勝手に生まれる思考のこと。
怖いことに、これって結構あります。

たとえば架電が上手くいかなかったとき。上司からアドバイスをもらって、「あーやっぱり私一人の力じゃ全然できてないやん。ほんまに向いてないわ、私の性格じゃ架電は。」と捉えてしまう。
これは本当にわずかな出来事を根拠にして「やっぱり」と物事がうまくいかない、自分が価値がないと感じてしまう。
でもよくよく考えると、上司は「よりよくなるアドバイスをくれただけ」でむしろ貴方のポテンシャルを認めてアドバイスをくれているのではないでしょうか?
大切なのは、この悲観的な思考のプロセスが無意識に起こっていることに気づくこと。そいて何が原因で、どんなプロセスでそう捉えてしまうのかを理解することが大切。

私は架電が終わった後にくるストレスと辞めたいという感情がオートマティックシンキングが原因で起こっていると考え、プロセスを見直してみました。
私の思考の歪みはこんな感じです。

事実① 在宅で架電を沢山かけて体力を使った
事実② 数名にはガチャ切りされ、悪い態度を取られた

捉え方 「沢山の人に」拒否されて、「上手くいっていない」

いかがでしょうか。完全に歪みが生じ、事実より捉え方が悲観的になっていることがわかります。ここで大切なのは自分の思考を客観的に捉え、どこで歪みが生じているのかを書き出してみることです。

思考を客観的に捉える方法として、もう一つ参考になったのは「感情の数値化」です。これは、特に自分が精神的にしんどい、やめたいと思うときに使えるなと思いました。

やり方は簡単です。まず、「自分が今までの人生で一番しんどかったとき」を10点とします。そして今自分がしんどいと感じている感情は何点なのかを数値で表すだけです。
これは「あのときのあのしんどさを乗り越えてきたんだから。」と今起きている物事を客観的に捉える効果があると中島さんは述べています。

だいたい、架電の悩みなんて2,3点だな。と私は個人的に思いました。
それでもあまりにも8,9点だ!!!と思う場合は、1時間でも良いので離れるといいそうです。私はストレスやばいときは犬を連れて散歩に出ます。ちなみに外の空気を吸い、自然に触れ合うことも物事を冷静に見つめるきっかけにもなるそう。

これらの考え方を参考にしながら私が実際に取り組んだ方法を紹介します。

「どんまいポイント」制度について

今までの話で「自分の感情を客観的に把握すること」は非常に大切だってことはおわかり頂けたと思います。

そこから私が架電時に取り組んだことは本当に単純なことです。
それは、「ネガティブな感情になった数を数える」ということです。これを私はどんまいポイントと呼びました。
え??ネガティブな感情を数えたらしんどくならない??
私も最初はそうなるだろうなーと思っていました。

でも、みなさんは架電をするときに「架電数」「有効架電数」「アポ数」などを数えるとき、とても楽しくないですか??
それは、自分がやればやるだけ積み重ねた数字が目に見える=自分の努力が客観的に見えるからだと思っています。というわけで、ネガティブな数も数えることで「努力の数だ」と捉えることができるのではと思いました。

1pt・・ガチャ切りされた。受付がこわい
2pt・・先方に怒られた。つらい
3pt・・やめたい、もうメンヘラだ

これを感じたときに架電数と同じように数えていくだけです。できれば声にだして「うわ、いまの態度最悪やったな~~2ポイント!」と終話後に笑いながら「正」を紙に書き足しちゃって下さい。
結構在宅ワークの人はシュールすぎてその状況も笑えちゃうと思います。

これは、馬鹿げているようで意外と効果がありました。先ほど書いたオートマティックシンキングがどれだけ歪んでいたのかを数値として理解できたのです。

私は元々1日に終わったときこのどんまいポイントは30ptぐらいだと思っていました。ですが、実際にやってみるとなんとたったの6ptだったのです。「あれ?意外と私怒られていない?」と冷静に状況を見つめ直すことができました。

そして次の日は、より前向きに取り組むことができ、喜怒哀楽の激しい波にはそれほど襲われず、安定して架電をすることができました。社長の携帯電話に直接電話する際も「死ぬわけやないし、なんとかなるでしょ」という精神で臨むことができ、どんまいポイントもほぼ0ptで一日を終えることができたのです。

アポが取れない時間も多かったですが、その中でも「どうやったら名前を覚えてもらえるだろう」「相手のためにどうやったら役に立てるのか」を前向きに考えるようになりました。つまり自己肯定感が高まり、自分の可能性を信じることができるようになったのです。

論理的ではない感情的な人こそ特にこの方法はおすすめです。
安定した気持ちで量をこなし必要な思考をすることで人と比べずともきっと結果に繋がる時が来ると思います。また、どんまいポイントがたくさん貯まる人は、「これだけの苦しさを乗り越えてきた自分はすごい」と客観的に自分を褒めてあげることができるので、どのみちプラスなんです。

最後に

私はこのやり方を会社の上司にシェアしたところ、思わぬ反響がありました。「面白い!ぜひやってみるよ」とグループや部署でシェアして使ってくれるようになったのです。

「3pt取ってやるって勢いで私も既存の方に接するわ!」とメッセージをくれる先輩もいました。1年目のこんな思いつきでしょうもない発想も認めてくれる組織なのだと、会社愛も深まりました。「みきてぃ20pt貯まったら報告宜しく笑」と言ってくれる上司もいて、できない自分でも良いんだと肯定感を高めることができたのです。

おかげで、楽しめなかった自分も、組織からは「ポジティブに物事を捉えて頑張れてほんとすごいわ」という認識をしてもらえるようになりました。
うーん。過剰評価されているんではないか。と思ってしまう私がいますが、そう思ってもらう事で、なりたい自分にも近づけると思います。

"Fake it 'till become it."


これはTEDトークでエイミー・カディが彼女のスピーチで話していた一部、私が大好きな言葉です。(URL貼りました。おすすめです。)
直訳すると「できるまで、できるフリを続けろ」つまり私はできるんだと信じてやり続ければ、いつか本当にできるようになる。という意味です。
今は「ポジティブでストイック、努力家で成果も出せる1年目」と言われたら荷が重い、と感じますが、私はそうなんだと思い込みポジティブでストイックに物事に取り組み続ければ、本当にそれが習慣化し、憧れの姿になれるのです。

人はそれぞれ、目指すビジョンや人物像は違うと思いますが、
どれだけ架電ができなくても性格を否定することなく、自分の今の性格でできる方法はなにかを考えることが何よりも大切だと学びました。
そして、「すべてのドラマはひとつの架電から始まる」という言葉があるように(上司が言っていただけですが笑)、仕事で成し遂げたいビジョンは、今目の前のことをやりきることから始まると思います。

この仕事は、誰かの人生を救うことに繋がるという主観正義をもって、何事にも取り組めるように少しずつ視座を上げていければと思います。

長くなったのでこの辺で!なにかお役に立てると嬉しいです。





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