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恋しくて

小沢健二さんの隠れた?名曲の中に、恋しくて、と言う曲がある。

バングルスのマニックマンデーの取り入れ方と言い、
恋しくてと言うタイトルも80年代の青春映画から来てるんじゃないかな?と密かに思ってる位、
80年代の空気感を懐かしく感じられる名曲だ。

多分、恋しくてと言う位だから、恋愛の歌なのだろう。

だが、私には友情の歌に聞こえてしまう。
私はそもそも友情>恋愛
と言う価値観だ。

いや、勿論、パートナーは大事で大好きなんですよ。その時々の。
今のパートナーもとても大事です。
結婚だって2回もしてるし、それなりに恋愛も懸命にしてきました。

でもなんて言うかな…
私の心の琴線に触れる、
なんか、どうしようもなくキラキラした思い出というのは
北九州にいた時の3年、嫌、その中でもたった1〜2年程度の時間だったりする。

勿論、高校卒業して5年程過ごした東京第1期で出来た友人も、
26で再び東京に戻った東京第2期から今に至る、新しく出来た知人友人も、とても素晴らしい方ばかりだし、大事だ。
夜遊びだの、洋服屋だの、ネットだの、で出来た友人や知人。
私のような不出来な人間との縁を切らず続けてくれてる方には感謝しかない。

ただ…

ただあの時みたいな
会う度、お互いが大好きで、
この時間が刹那かも知れないとわかりながら、
グイグイ、それこそ恋に落ちるように時間を共にした仲間との時間と言うのは、二度と味わえては、いない。

会う度、持ってきたレコードをいいねいいねと言い合い、新しいギターのフレーズだの、着てきた洋服だのを褒め合い、ただひたすら飲んだくれ、音に溺れ…
その時はただ、楽しくてワイワイしてただけだったかもしれない。
みーんな20代中盤位で、少しお金に自由が効く、そしてまだ結婚してなくて時間も自由。
体力はまだまだあって、好奇心も油に乗ってきた頃。
そんないくつかの偶然が重なって出来た時間だったのだろう。

~いつも君が恋しくて
泣きたくなる訳なんかないよ
思い出す度なにか胸につっかえてるだけ~

これも私には友情に聞こえる。
このフレーズを聞くと友達の笑顔が目に浮かぶ。
そして、何か胸につっかえてる。
何故なら、今、連絡取れているのはその仲間の中でも数人しかいないから。

~幸せな時は不思議な力に守られてるとも気付かすに~

これも友情が不思議な力に守られてたよな、とか思うのです。

思い出補正と言う、やーな言葉をよく聞きます。
いいじゃん。
補正かかっても。
補正かかってる位が丁度いいのだ。
リアルなんて求めてない。

だって現実なんて本当、平凡で同じ事の繰り返しだ。

朝起きて、仕事行って、寝るまでのほんの少しの時間、音楽でも聞いて、リラックスする。

そしてたまに補正の効いた思い出なんかを、眺めたりするのが楽しい年頃なのです。51歳って。

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