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ラグビーのラン について

ラグビーの攻撃は「キック」「パス」「ラン」で構成されます。以前に書いた「ラグビーのキックについて」「ラグビーのパスについて」で、キックとパスにについて触れました。最後は「ラン」についてです。

「ラン」に関する基本的なルール

キックやパスと違って、ランニングのプレーには、それ単体で反則になるルールはありません。ただし、プレーヤーの立ち位置・走りこんだ箇所によって、「オフサイド(オフサイドプレーヤーは試合に参加できない)」「オブストラクション(ボールを持った選手の前で相手選手の守備の邪魔をしてはならない)」などのルールがあります。

オフサイド
オープンプレーでは、ボールを持っている、または、最後にプレーした味方の前方にいるプレーヤーはオフサイドである。オフサイドのプレーヤーは、プレーを妨げてはならない。

ステップの種類

ランと切って切り離せない「ステップ」。ボールを持った選手が、相手のディフェンスを躱して突破するために、ステップスキルが重要になります。

ステップの種類を記憶を頼りに出してみました。

① サイドステップ
② クロスステップ
③ ジャンプステップ
④ スワーブ
⑤ スピン

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頻出ステップ① サイドステップ

サイドステップとは、相手のディフェンス前で、左右に重心を移動させ、相手との距離をつくり、そのスペースを抜くためのステップです。基本的には、走る方向と逆足(外側)で地面を蹴ります。

サイドステップのポイントは、相手との間合い・距離です。近すぎると、相手の手が届くし、離れすぎていると、対峙ている相手や他の敵が進路を防ぐ時間ができます。いずれにしても、相手を躱すことはできなくなります。

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頻出ステップ② クロスステップ

クロスステップも、サイドステップ同様に相手を抜くためのステップですが、軸足(地面を蹴る足)が異なります。走り抜ける方向と同じ足(内側)で地面を蹴ります。足がクロスするため、クロスステップと呼びます。

クロスステップでは、足がクロスするため、体重移動をスムーズに行わないと、自分がバランスを崩して相手を躱すことができなかったり、相手に読まれることで止められます。

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頻出ステップ③ スワープ

スワープは、弧を描くようにディフェンダーの外側をかわしていくステップです。

通常は「ある程度」の余裕がある場合に行います。
ラグビーワールドカップ2019日本代表WTB、福岡選手は、タッチラインぎりぎりをさらに外側にスワープします。それを実施するための、卓越した俊足と高いスキルを持っています。

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ステップにスピードは必要ない?

ステップに必要なことは、「相手を躱す・振り切ること」です。単にスピードをつけるだけではなく、瞬間的に速度を上げる下げることで緩急をつけること、方向を変えることが重要です。

また、相手に進路を見破られないために、顔・体の位置や視線を自然に外すことも重要です。一流選手は、姿勢・視線もまっすぐに走りながら、左右にステップやパスをする高いスキルを持っています。単に走るだけでなく、パスをするモーションを見せて、相手を左右にずらして真ん中をまっすぐに突破する(パス・ダミー)も重要なスキルです。

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ランの見どころ

走りながら敵のディフェンスラインを把握し、ステップを切る。ランの見どころは、バックスがステップでディフェンスラインを突破するシーンです。
例えば、ラグビーワールドカップ2019日本大会のプール戦、 日本 vs. スコットランド で魅せたWTB福岡選手→WTB松島選手のランは必見です。



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