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2022年にやったことの振り返りと来年のこと

 どうも、宗岡未樹です。みなさま良い年末をお過ごしでしょうか。
 私の方は、去年の今頃に購入してちょこちょこプレイしてきたゲーム、「ウィッチャー3」をいまだにクエストコンプできずに苦しんでいます。トゥサンに行ったらまた爆発的にやることが増えてしまった……。

 盗賊や怪物を血祭りにするので忙しく(嘘です)、マガジン以外のnote記事の更新もあまりできないまま年末になってしまいましたが、ここらで安易に今年の自分の振り返りをしたいと思います。


2022年にやったことあれこれ

1.新作コミックエッセイ『やっぱり、きれいになりたい!』全3巻を刊行

 2020〜2021の丸2年、秋田書店の雑誌「フォアミセス」で連載していたコミックエッセイ『やっぱり、きれいになりたい!』全3巻を無事刊行することができました。美容や健康、そしてそれらの文化を取り巻くルッキズムの問題に少しずつ向き合うエッセイです。

 ちなみに「紙の本は出ていないんですか?」という問い合わせを何回かいただいているのですが、残念ながら今回は電子のみです。
 これはひとえに、私が連載開始時に書籍化のことをあまり念頭に置いておらず、戦略的な進行ができなかったせいなので本当に申し訳ない。次作は絶対紙の本を出します!

 WEBメディア「Souffle」で4回分の試し読みができますので、まだ未読の方はどうぞ。

 漫画の最後の方では、こんな感じの話をしております。

3巻収録


2.アルゼンチンタンゴの未経験者向け体験会を2回主催

 大大大好きなアルゼンチンタンゴ。私はまったりとレッスンを受けているだけの素人にすぎませんが、念願の未経験者向け体験会を主催しました。いや〜やってみたかったんですよね。
 今回の2回の開催で、合計10人くらいの方にタンゴに触れていただくことができました。どちらの回も盛り上がり、終わったあとの食事会では「タンゴって面白い!」という感想が続出。私は私で、皆がタンゴを楽しんでいるのが嬉しくてニヤニヤデレデレしまくりでした。
 講師として協力してもらったのは、タンゴ界の大谷翔平と私が勝手に呼んでいる、若手ホープのKAITOくん。去年に引き続きアジア大会では準優勝し、今年はブエノスアイレスの世界大会でもセミファイナルに残った素晴らしいダンサーです。今回の体験会の様子を見て、講師としても圧倒的成長を遂げていることを感じました。
 タンゴ関係の取り組みは今後もいろいろ企画しようと思っているので、ご興味のある方はぜひご参加くださいね。
 
▼KAITO君と、パートナーのNANAちゃんによる世界大会でのダンス。

 

3.SNSとnoteの定期購読マガジンとネットラジオを再開

 かれこれ一年半以上ネットの世界からほとんど消滅していましたが、2022年の2月に戻ってきました。現在のTwitterアカウントは、それ以前に仕事で使っていた閲覧用アカウントを転用したものです。
 少し離れている間にSNSを取り巻く環境もまた変わり、昔のように純粋にSNSを楽しむことは難しくなったなと感じていますが、まあぼちぼちやっていきます。発信が、良くも悪くも見知らぬ人に思わぬ届き方をする可能性がある、という意味ではまだ使っていく意味があるとは思うので。

 noteのマガジンも、再開したら予想よりずっとたくさんの方に読んでいただけて嬉しい限りでした。今も継続的に、月に十数本の記事を配信しています。ただ、noteについては企業の理念や運営体制に対していろいろ悩むところがあり、今後もずっと使い続けるかは不明です。

 ラジオの方は一旦Stand.FMに着陸。まだ安定的な更新ができていなくて恐縮ですが、やっぱりラジオは楽しいです。レターもちょこちょこいただけてとても嬉しい。
 今年は知り合った方が「サイトを見てまずはラジオを聞いた」と言ってくださることも多く、音声コンテンツ市場の拡大を肌で感じた年でもありました。来年からはもっとここに注力したいです。

4.マガジンの読者の方との1on1企画を開催

 定期購読マガジンの読者の方を対象に、1時間ほどの1on1タイムを提供する企画を開催しました。
 まあ5〜6人は申し込んでくれるんじゃないかな……程度の考えでやってみたのですが、蓋を開けてみたらもっとずっとたくさんのお申し込みがあり、2ヶ月ほどかけていろんな方とじっくりお話させていただくことができました。中にはかれこれ7〜8年前から知ってくださっている方や、最初のマガジンからずっと読んでくださっている方などもいらっしゃり、自分がどれだけいろんな方に支えてもらっているかを感じて背筋が伸びる思いでした。
 具体的にどんな会話があったかはそれぞれの参加者の方との思い出なので書きませんが、この1on1は今年一番の、宝物のような体験になりました。本当にありがとうございました。

5.会社勤務を週5から週3に減らした

 奇妙な縁により、IT企業でTrust&Safety業務の担当をするようになってから早いもので4年が経ちました。社員としての活動は3年前からです。HTMLしかわからない、英語もできない私に今更IT企業の社員なんて無茶な、と思いながらの入社だったものの、日本語での定義づくりや物事の解説をする機会が無限にある業務領域のため、結局フリーライター時代と遜色ない勢いで日本語を大量に書いて暮らしています。
 意義あることをやらせてもらっている感覚はあるのですが、新型コロナウイルスの影響で業務の忙しさが加速し個人活動との両立が難しくなってしまったことと、さらに後述の健康上の理由もあって、今年の下半期から週3勤務に切り替えさせてもらいました。今年は生活リズムを立て直すのに必死になって終わってしまったので、個人事業を本格化するのは来年から、と考えています。


6.夫と毎朝30〜40分の朝活をするようになった

 これは今年一番の生活改善だったかもしれない。
 9月から、「夫と朝6時半ごろに起きて、食卓で30〜40分ほどそれぞれしたい勉強をする」というモーニングルーティンを続けています。生活リズムが整ったし、読書量も増えたしやってみてものすごくよかった。詳しくは、noteの記事に書きました。

 朝活が終わったあとは、毎回Instagramにかるく記録を投稿。うちの食卓のアクセントである、保護猫ぬいぐるみのふうさん(夫の職場で捨てられていた子)に毎度ご登場いただいています。


7.小説を書くことができた

 もともと小説を書くことが好きだったはずなのに、会社の仕事+漫画の月刊連載で死にそうだった2020〜2021を通して、本当にまるきり書かなくなってしまったんですよね。それが近年一番しんどいと感じていたことでした。
 今年はなんとかリハビリしたいと思い、短い小説を何度か書きました。どれもこれも出来としてはいまいちですが、今年は「書き上げる」が一番の目的だったので完成させられただけでひとまず良し。来年は長いものを書きたい。


8.ピラティスを継続

 2021年の4月に始めたピラティスを引き続き継続しています。気が付いたら、去年はやるのが難しかった動きも普通にできるようになり、筋力や重心含めてだいぶ変わったのだなと思います。慢性化していた首コリもだいぶ緩和され、前は頻繁に行っていた整体もほぼ無用になりました。残念ながらまだまだ体型には不満が多いですが、姿勢が良いと褒められることは増えました。
 その辺のことはこちらにまとめています。


9.同人誌にエッセイを寄稿

 文筆家のひらりささんによる同人誌、「女と母」にエッセイを寄稿しました。寄稿させていただくのは実は2回目。大人気「女と女」シリーズの特別号という位置付けで、今作もとても濃厚なアンソロジーです。いくつかの書店で販売している他、BOOTHでも購入可能のようです。



10.長崎に一人旅に行った

 以前からキリシタン文化の地として興味を持っていた長崎に、三泊四日の一人旅に出ました。旅行不精なので、仕事の用事なしの旅行をしたのは8年ぶりです。
 長崎では、いくつかの教会を巡り、地元の資料をあれこれ調べ、あとはひたすらぼんやり街散策をして過ごしました。楽しかったなあ。ちなみに「すずめの戸締まり」は長崎のTOHOシネマズで観ました。
 ラジオであれこれエピソードを喋っております。

眼鏡橋からの光景

 

11.いろいろな踊りの体験会に行った

 タンゴ以外にもいろんなダンスを試してみたいな、ということで、今年は以前から興味のあったジャズダンスや能楽の体験にも行ってきました。
 ジャズダンスは難しかったなあ……。とあるスクールで、初めての方におすすめと書いてあった「超入門」クラスに行ってみたのですが、解説も何もなくどんどん振付を踊らされるような内容であわあわでした。
 あとで受付のお姉さんに聞いてみたところ、「あー、まあジャズダンスだと超入門でも経験者が中心なんで、結構難しいですよ」とクールに言われて終了。真の入門クラスに辿り着く自信がありません。

 能楽はすごく面白かったです。謡の方は肚から大声を出せて爽快だし、舞は地味ながら非常に繊細な動きの積み重ねで実に深淵。謡と舞を両方やってみて、どちらも性分には合っている気がしました。ただ舞は、体のコンディションを整えてやらないと腰痛がひどくなりそうな予感がする。
 わりとお金がかかることもあり継続稽古には至らなかったのですが、年齢関係なくできそうだし、アラフィフくらいになったら始めようかなと思いました。実は夫も能の経験者なので、初心者向けの謡本はすでに家にあったりします。

12.舞台作品をいくつか観に行った

 時勢もあり、あとそれ以上に人生が忙しすぎて、まるっきり舞台鑑賞ができなかった去年一昨年。今年はなんとか、いくつか観に行くことができました。シアターオーブの「メリーポピンズ」、ACTシアターの「ハリー・ポッターと呪いの子」、あと荻田浩一演出の「アラバスター」。
 「メリー・ポピンズ」はものすごく良かった。原作も映画も大好きで、大好きな濱田めぐみさん回だったので感涙に次ぐ感涙でした。最後のメリーが去るシーンがもうねえ……。

13.去年末の奨学金返済で減った分の預金を大半取り戻した

 私以外にはなんらインパクトのない、しかし私にとってはガッツポーズな「やったこと」筆頭。
 去年末、奨学金を10年分前倒しで完済したのです。当然ながら、そこで預金が一気に減りました。充分残せること前提の一気返済ではあったのですが、人生最大の振込額だったのでそれなりにびびる体験でした。
 しかし自分でも意外だったことに、今年一年でその額に迫るくらい預金(投資含む)を増やすことができたんですよね。まああまり金を使わなかっただけとも言えるのですが、会社員仕事を減らし、原稿仕事も大してしなかったのにしっかり貯蓄できたのは単純に良かったと思います。家計管理はマネーフォワードでやっております。

14.自治体での活動のとっかかりを作った

 結婚を機にほとんど人生で初めて「定住」と言っていい状態になったことで、”地元”での活動を始めたいという欲が生まれました。私のようにどっぷり情報産業の世界にいると、相当努力しないと極めて同質性の高い人としか付き合いが広がらない傾向にあるので。
 もちろん、同質性の高いコミュニティに対してのアクションを通じての社会貢献をする道もあります。ただ、私はなるべく同質でない場所にも関わりを持って、直接的にいろんな光景を見ながらできることを探していきたいと考えています。

 現在私は神奈川県の川崎市に住んでいるので、川崎区の自治体職員の方とコンタクトをとってイベントの予定を立てたり、中原区のソーシャルデザインセンターという市民活動団体に参加してみたりしています。まだこれをやっていくぞと決めているテーマなどがあるわけではありませんが、課題自体は無限にありそうなので、なるべく多方面へのトリガーポイントになりそうなアクションをとっていきたいところです。今はぼんやりと、ジェンダー・セクシュアリティ問題について話し合える場をつくるとか、読書会をやるとかそういったことを考えています。
 なお、川崎区のイベントの方は来年3月に開催予定です。小学生〜学生の方向けのイベントではありますが、また近づいてきたらお知らせします。

15.不妊治療をした

 いやーもう、正直2022年はこれで埋まったような気がしているくらいでして……。
 治療自体は去年の秋くらいからやっていたのですが、なかなか成果が出なかったんですよね。私はどうしても自分の体で産みたいと思っているわけではないし、夫もそうなのでそこまで気張っていたわけではありません。それでも、病院に行く回数が増え投薬の量が増え、と治療内容がエスカレーションしていくにつれ「この戦いを早く終わらせてェ〜〜〜ッ!!」という焦りが湧いてくるのは致し方なく。
 家が駅からも病院からも遠いため、通院の物理的負担もありました。会社の仕事の合間をぬってPCを抱えて病院にダッシュし、待合室でも仕事をして数分の内診と診察を終えてまたダッシュで家に帰る(あるいは日々の食材の買い物などの用事をそこでまとめてやる)、というようなことを毎月何度もやっているとこれはどうしたって疲れます。
 しかも私はもともとホルモン剤に弱く、薬で体調が変化しやすいのでこれが一番しんどかったです。会社の出勤頻度を減らした理由のひとつはこれ。おもな症状としてはめまいとむくみと猛烈な眠気でした。まともに集中できない時間が毎月結構なボリュームで発生するため、「月刊連載を去年で終わらせておいてマジで良かった……」とつくづく思いました。

 今年あまりアウトプットができなかったのは、悔しいですがこれに打ち勝てなかったせいというのもあったと思います。妊娠しないことよりも、多少の治療や薬であっけなくへばるような体質であることが悔しく、これまでと同レベルの活動ができないことに何度も落ち込みました。「不妊治療のせいにしてはいけない、きっとやる気の問題だ」と思ってどうにか体を奮い立たせようとしては「いやーでもこうやって無理をするとそれこそ不妊に良くないのかな……」と思ってぐずぐずする、の繰り返しで、結構不毛な時間を過ごしていたような気もします。
 まあでも仕方がありませんな。不妊治療って多かれ少なかれ、そういうストレスはあるものだと思うので。なお夫は100%寄り添ってくれたので、そこのストレスは幸いにしてゼロでした。
 現在は、まだ断定できる状態ではありませんが一応経過観察中というステータスではあります。どうなることやら。


何もしない年だった気がするがそんなこともないかなー

 とまあそんな感じで、公私ともにいろいろあったこの一年ではありました。
 2022年は商業的なアウトプットが少なかったため、会社の仕事をしているとはいえども「今年はすんごく怠けてしまった」と悔いてしまうところがあるのですが、こうやって振り返るとそれなりに自分の人生をやっていたんだなと思います。たしかに動きのない年ではあったけど、家族関係や金銭問題で苦しんだ人生のファーストシーズン・セカンドシーズンあたりを完全に終わらせて、次の段階にいくための調整の年だったのかもしれません。

 べらぼうに大事にしてくれる夫のおかげもあって本当に穏やかな暮らしができているので、あとはもう、いかに自分の力を最大限発揮できる仕事を作り、そこにリソースを注ぎ込めるかが残された人生の課題です。ライフステージがどう変わろうと、そこだけは諦めずに模索していきたいです。

 私自身の話から少しそれますが、2022年は私にとって印象深いニュースが多い年でした。特に考えさせられたのは、安倍元首相の銃殺事件と、そこに端を発する宗教二世についての問題です。
 ここで簡単にまとめることはできませんが、人間の内外のさまざまな抑圧がもたらす共同体への負の効果を改めて痛感する出来事でしたし、いわゆる「分断」の加速を去年よりも、その前よりも激しく感じています。そこに対して言えることを言い、できることをできるようにする自分なりの体制を作らないといけないんだ、と強く思いました。

それはそうとて来年やりたいこと

 最後に、来年やりたいことを書いておきます。細かい目標は100個くらいあるんですがそのうちのいくつかを。

1.長い小説を書く

 今年は短い小説を書き切るところまでいったので、来年は長いものを書き切りたいです。Dropboxに未完成の原稿の亡霊ばかり増やしていてはいけない……。
 書き切りたいものと別で、かれこれもう10年以上こねくり回している趣味120%の小説があり、公募先も思いつかないしどう考えても現状のなんらかのニーズにも合致しそうにないので、これはカクヨムかなんかで連載しようと妄想中。まあでもこれもある程度の量書けたらだなあ。

2.一冊分以上のまとまった文章or漫画をかく

 「量を書く」力って、続けていないとあっという間に鈍るんですよね。会社員生活でそこの筋力が弱ったので、来年からは初心にかえって改めて努力しようと思います。
 漫画は一応次の連載の構想があり、編集者とも喋ったりはしたので、ネームだけでも一冊分描いておきたいところ。文章も、いくつか書きたいテーマがあるので形にしたい。これをnoteでやるか、別でやるかは悩み中。

3.ラジオの定期更新

 来年は、ラジオを決まった曜日の決まった時間にちゃんとアップするのが重要な目標です。
 今不定期更新になってしまう理由は「(おそらくホルモンバランスなどの影響で)体調が悪いとどうしても喋れなくなる」「夫が家にいるときは収録しづらい(恥ずかしいから)」などなのですが、まだまだ環境ややり方の工夫が足りないだけだと思うので、勝間和代氏を見習って細かい改善を続けていきます。
 

4.XO脚の矯正

 これは悲願オブ悲願。
 ピラティスのおかげで体がだいぶ変わってきたとはいえ、体型の一番嫌なところはなかなか変わってないんですよね。私の体の難題は、なんといってもこのXO脚とそこからくる背骨の可動の悪さ。脚の太さを改善するにはここをどうにかするしかない。来年こそはもう少し前進を感じたいぞ〜〜。

5.読書会をやる

 「やったこと」の方でも書きましたが、読書会をやりたいと考えています。社会とか政治とかそういったことも含めてのびのびと、焦らず安全に話せる場としての読書会にできたらいいなあと。選書の仕方、人数、場所などはまだまだ悩み中ですが、タンゴの体験会みたいに単発でちょくちょくやっていきながら整えていくつもりです。

 以上、宗岡の2022年やったこと・この先やりたいこと振り返りでした。面白かったコンテンツを振り返る記事も書きたいけど年内に間に合うだろうか。

 
 引き続き、よろしくお願いします。



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読んでくださりありがとうございました。「これからも頑張れよ。そして何か書けよ」と思っていただけましたら嬉しいです。応援として頂いたサポートは、一円も無駄にせず使わせていただきます。