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夫婦で毎朝30〜40分の勉強タイムを確保するようにしたら結構よかった 

こんにちは、宗岡未樹です。

一ヶ月半ほど前から、毎日夫と早起きして、3〜40分同じテーブルでそれぞれの勉強に励むという家庭内朝活を始めました。最近はついでにラジオ体操もしています。

最初は「毎日早起きして勉強なんてちょっと大変かも」と思ったのですが、やってみたところ生活と心身に予想以上の良い影響がありました。夫からの評判も上々です。

単純にやらないよりやる方が気持ちが良いので、今のところ二人とも特に中断する必要を感じずに、毎朝せっせと居間に集合しています。

朝活を始めたきっかけは、両方が「毎日忙しくて、どうもやりたいことをやれていない気がする」という不満を抱えていたことでした。

同じような悩みを持つ人の参考になることもあるかもしれないので、ここまでの経緯や朝活中にお互いがどんなことをしているかをまとめてみます。


「今日も何もできなかった」と思うのが嫌すぎた


最初に、我々夫婦がどんな状況・属性の人間かを紹介します。

私:35歳(ライター・漫画家・会社員)
文章を書いたり漫画を描いたりする。週3〜4日はテレワーク勤務の会社員。家事の大半を担当。本は毎日読みたいし隙あらばゲーム実況動画を見たい。体はあまり強くない。

夫:30代後半(公務員)
朝8時過ぎに家を出て、21〜23時に帰ってくることがほとんど。たまに残務をこなしに休日出勤もする。社会科学系の研究活動のようなこともしており、論文をよく読む。

我々は2年前に結婚し、ここまで喧嘩ひとつせず仲良くやってきました。
ただ、パートナーシップやその日その日の平和っぷりは安定していても、自分自身が人生においてやりたいことを毎日できているか、特に「中長期的な目標に向けての努力ができる環境になっているか」というのはまた別問題なんですよね。

私の場合、今年の夏くらいまでの数年は、「本当にやるべきことに時間を全然使えていない」という感覚が強かったです。
将来的に書きたいテーマについての勉強や取材をする、好きなタイミングで内省の時間をじっくりとる、のんびり持ち込み企画を考える。
そういうことが、フリーランス時代は意識しなくてもいくらでもできたのに、会社仕事を始めてからはかなり難しく感じられるようになりました。
仕事だけではありません。荒くれ独身時代と、カタギの男と二人で暮らす今とではこなすべき家事の内容も違うため、そこでも結構なリソースを使います。
もっと効率は上げられるはずだ、と思いつつ、未熟者故になかなかうまいハンドリングはできていませんでした。

一方夫の方も、控えめな愚痴しか言わないものの、日々大変そうでした。
なにしろ向こうは公僕。仕事の融通のきかなさ、襲いくるトラブルの理不尽さは、私が勤めるIT企業の比ではありません。
毎日夜遅く帰ってきては、気晴らしを求めて深夜までインターネットをしてしまい翌朝も気分が悪そう、ということを繰り返している夫を見て、「夫を救うにはこの国のシステム全体を破壊するしかない……」と心苦しく思っていました。

さてそんなある夜、いつものように夫と寝る前にべちゃくちゃお喋りをしていたときに、「時間があったら本当はこれをしたいのに、と思っていることはありますか?」と聞いてみたのです。

その時夫からはこう返ってきました。

「もっと論文を読み込めるようになるための英語の勉強ですかね。やろうやろうと思いつつ、なかなかできていなくて」

それを聞いて、反射的に言っていました。

「じゃあこれから毎日ちょっと早起きして、30分でもいいから二人で勉強しません?」

私は今後の執筆ライフのため、夫は今後の研究ライフのためのインプットがそれぞれ「やりたいのにできていないこと」なわけですから、1日のはじめにそれを一緒にやってしまうのがいいのでは、と思ったわけです。

夫が帰宅してからの22時以降では、私も夫も疲れ果てていてとても勉強する気になれない。
かといって土日だけだと間が空きすぎていてモチベが保ちづらいし、私は執筆活動、夫は研究会への出席などもあるから休日は休日でちゃんと空けておきたい。

ならばやはり、気力体力が一番充実している朝にやりたいことをするしかありません。我々に残された時間は、もはやそこだけではあるまいか。

この頃、夜更かし体質の夫に合わせて私もつい夜更かし気味でした。しかし朝活が必須となれば夫の就寝時間も早まるに違いなく、全体的な生活リズムの改善にもなります。

私の提案に夫も乗り気になったので、9月の後半からさっそく、「家庭内朝活」をやってみることになりました。


ゆるく始めて、ゆるく終わる


朝活を始める以前の、我が家の朝のスケジュールはこんな感じだったと思います。


7:10〜20 私起床。身だしなみをする。夫が起きてくるまで自室で予定確認やモーニングノート書きをする。
7:40 夫起床。夫が身だしなみをしている間に私が朝食や夫の弁当をつくる(けっこう焦る)。
8:00 朝ドラを見ながら朝食。
8:20 夫出勤。私は食洗機回し・洗濯機回し・部屋の掃除などをする。


それを、朝活開始後はこうしました。

6:20 私起床。着替えをして、お湯を沸かしてポットに入れる。居間のテーブルで、夫が起きてくるまで予定確認やモーニングノート書きをする。
6:30 夫起床。髭を剃ったりする。
6:40 居間で合流。それぞれやりたい勉強をする(勉強のお供はお湯)。
7:20 勉強終了。夫は出勤のための身だしなみをし、その間に私は朝食や弁当の準備(とても余裕)。
8:00 朝ドラを見ながら朝食。
8:20 夫出勤。私は食洗機回し・洗濯機回し・部屋の掃除などをする。

左の四角が夫です


だいたいこれまでの1時間まきで起きて、6:40ごろからは居間のテーブルに合流して勉強開始、という感じですね。
時間に関してはタイトに決めているわけではなくて、二人揃ったら始める、なんとなくキリがついたら終わる、というくらいのゆるい感じです。

勉強の内容は、夫の方は英文法の勉強か論文読み。
私の方はいろいろで、夫より10分ほど早く始める分はモーニングノート書きにあてており、そのあとは中高レベルの英語の復習をしていたり、読みたい本を読んでいたり、原稿を書いいたりとわりと日によって違います。勉強とは言いつつ、学校のお勉強みたいなことはほとんどしていないと言ってもいいくらいの好き勝手な活動です。

なお二人で同じテーブルに着くことのメリットは、軽い監視効果が生まれることだと思います。
一人だとついスマホをいじったりしてしまいがちですが、向かい合って勉強しているとさすがにだらだらTwitterを見ようという気持ちにはならず、黙々と手元の作業に集中することができるんですよね。

一応勉強内容のログもとっておこうかなと思い、勉強後はその日の机の様子をInstagramにアップしています。

中央のぬいぐるみは、夫が職場のゴミ置き場から拾って帰った”保護猫”のふうさんです。
テーブルの上にいつも置いてあるのでなんとなく一緒に撮るようにしたところ、なかなかいいアクセントになってくれました。

私が毎日撮影していたら、夫も構図づくりに協力してくれるように…。


この朝活は、休日も含めて毎日開催しています。
なぜかというと、こういうのは毎日やる方が楽だから。
朝活を始めてから一度二人で遠出をし、外泊したことがあったのですが、そのときも朝は同じように勉強会をしました。

そして冒頭でも書きましたが、最近は勉強に加えてラジオ体操もやっています。
二人が居間に揃ったタイミングでGoogle Nest Hubに「オーケーグーグル、ラジオ体操第一を再生」と声をかけ、二人で黙々と体操をします。
朝のうちに血流をよくするのは本当にいい!
大人の憂鬱の半分くらいは、酸欠と血行不良のせいだと思う今日この頃です。

なお「オーケーグーグル、ラジオ体操第一」だけの声かけだと「見つかりません」と返されるので注意してください。

朝の30分がもたらす抜群の「やってる」感


この朝活を始めてから、いいことがたくさんありました。以下は、私が感じているメリットです。


1.「やりたいことはやってる」という気持ちで1日を過ごせる

朝活をする前は、読書や勉強を夜寝るまでのあいだに詰め込もうと頑張っていたため、時間や体力に対しての焦りがかなりありました。
でも朝のうちに少しでもやっておくと、「すでに手はつけている」という気持ちで1日を過ごせるため、結果として焦りが減る感じがします。
もちろん、各回の3〜40分だけではたいしたことはできないのですが、それでも一週間積み重なれば6時間くらいにはなるわけで馬鹿にはできません。
寝起き即、一番やりたいことができるっていうのも単純に精神衛生にいいです。


2.朝のうちにはずみがつくので読書量が増えた
会社員になってびっくりしたことのひとつが、読書量が格段に減ったことです。
2015〜2018年ごろの自分の記録を見ると月に4〜50冊は読んでいるようなんですが(※軽い本や全文を読まない本も含む)、2020〜2021あたりは恐ろしいくらい減りました。読めてもエンタメ本ばかりで、ちょっと小難しい本になると全然進まなかったり……。
時間がない以上に、集中力=体力の目減りが障害になるんですよねこれ。でも朝のうちであれば体力は基本満タンなので、読書のハードルも低くすみます。
そして朝少し読んでおけば、日中や夜に読書するときも「朝の続き」という感じで脳がするっと受け入れてくれたりする。おかげで、最近はまた学びのための読書が増えてきました。

今月、朝活時間を使って読んで面白かったのはこの本。


3.朝の家事をゆとりをもってこなせる

勉強を終えるのがだいたいいつも7:15〜20くらい。そこから朝ドラ開始までが結構長いので、焦って料理をしなくてすみます。最近は「龍が如く」の実況動画にめちゃくちゃはまっていたので、この料理タイムにたらたら聞き流したり、ホットクックが味噌汁を作ってくれるまでの間に見たりしていました。


4.夫と二人で過ごす時間としての質が高い
みんながみんなそうではないと思うんですが、私は新しく知ったことを家族と共有するのが好きなんですよね。だいたい本を読んだあとは、夫相手に思ったことをヤイヤイべらべら喋っています。
夫の方も喋るのは嫌いじゃないタイプなので、夫が読んでいる論文の要点や愚痴を聞くのも面白いです(専門的なことはまったくわからんけども)。

夫の方も朝活は楽しんでいるようです。
彼の場合は別に朝活がなくても読書量や論文を読む量が減ったりはしないと思うんですが、本人曰く「良い気分転換になっている」そうな。
私も、これを始めてからの方が心身の調子が整っているので、続けられる体調や状況である限りは続けていきたいです。

ただし、毎日続けること自体が目的化すると辛くなるし、内容が無意味になる可能性があるので、体調が悪いときなどは気軽に休もう、という取り決めにもなっています。


今後の展望

結論としては、今のところ「夫婦で朝活、だいぶGOOD」ということに尽きます。私たちにとっては、ですが。

もちろん、これがいつまで続くかはわかりません。
今はたまたま、お互い「朝起きて、日中仕事して、夜は寝る」という単純なサイクルを共有できているからこういうことができるけど、永遠にこの生活というわけでもないでしょう。
たとえば子どもを持つ、どちらかが大きな病気をする、双方の親族に何かある、などのライフステージの変化があれば継続は難しいかもしれないし、そうなったら柔軟にやり方を変えていくつもりです。
せっかく一緒に住んでいるんだから、「お互いにやりたいことができる状態」を二人で作りたい。そう思って始めただけなので、その形自体にこだわるつもりはありません。

個人的には、将来子どもを持つことがあってその子がある程度大きくなったら、皆で朝活できたらいいなあと思ったり……(といっても私の血をひく子どもの場合、同じ場所に十分も座っていられない可能性が高いな)。

ちなみに「夫と早起きして3、40分勉強会してる」と人に話すと「めちゃくちゃ意識高いね!!」と驚かれたりひかれたりすることが結構あります。
が、我々の場合は「好きなことのためにしたいこと」がたまたま勉強っぽいことだから意識高く見えるだけで、要は趣味活動なんですよね。
好きなことが運動とかゲームとか、映画を見るとかであればそれをしただろうし、それだって人生を充実させる時間になると思います。
朝というのも、我々にとってそれが一番確保しやすい時間だったからというだけで、生活サイクルに合うなら昼でも夜中でもいいはず。

ただ、単純にフィジカル的な話として、起きた直後は体力チャージ直後のゴールデンタイム。
ここに人生の重大事項を持ってくるのは、「重要性が高いが緊急性の低い」ことを後回しにしがちな我々凡夫にとって有効打になりやすいようにも思います。


そんなわけで、家庭内朝活、おすすめです。

読んでくださりありがとうございました。「これからも頑張れよ。そして何か書けよ」と思っていただけましたら嬉しいです。応援として頂いたサポートは、一円も無駄にせず使わせていただきます。