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起業を決めて3ヶ月🔰の海外女子医大生がアメリカのスタートアップエコシステムで学んだ・感じた15のこと

はじめに


はじめまして。
ふじとみきと言います。

私は今、ハンガリーの大学で医学を学びながら、日本以外の国々で展開するヘルスケア/ウェルネス分野のグローバルスタートアップを立ち上げています。

今年の6月下旬に起業を決め、感謝してもしきれないくらい沢山の方々にお世話になりながら起業の準備をしていたところ、8月下旬に経済産業省のスタートアップ支援事業であるJ-StarX・米国東海岸コース(注1)」への採択が決まりました。

(注1)「J-StarX・米国東海岸コース」は、経済産業省が実施するスタートアップが海外展開の礎を築くための支援プログラムです。米国東海岸のイノベーションエコシステムへの参入や、ボストンエリアの海外投資家・事業会社を始めとする様々なエコシステムプレーヤーとの関係構築へ繋げることを目的として、CICとMassChallengeの有するボストンエリアでのネットワークを生かし、有意義なコネクション作りに繋げるプログラムを実施します。

CIC プレスリリース

そして9月の2週間、実際にアメリカ・ボストンに渡航しました。

2週間の間に学んだこと・感じたことをgoogleドキュメントにメモしていると、気づいたらメモが100ページを超えていました。そこでこのnoteにはそのメモや2週間で経験したことの中から個人的に印象的だったことを15個列挙してみました。

内容は主に今、私と同じように起業をしてみたいと思っている人アメリカのスタートアップのエコシステムに興味のある人向きの内容だと思います。せっかくアメリカにまで連れて行ってもらったので、このnoteを通じて誰か一人に少しでも役に立つ内容が届けられていたら私はとても嬉しいです。

もしこのnoteを起業家さんやVCの皆さんが読もうとしてくださっているとしたら、「この子当たり前のこと書いてるな〜」と思われるかもしれません。
でもそこは、大学で医学しか学んでこなかった22歳が、突如として起業を決意し、3ヶ月目にしてアメリカに行ったらこんなことを感じるんだ〜程度に読んでいただけると嬉しいです。
ただもし間違えていることを言っていたら、Xで@miki_fujitoにまでご連絡ください🙇‍♀️

そもそもなぜハンガリー?なぜ医学?なぜ起業?どうやって起業ド素人が急にボストン派遣に決まった?などバックグラウンドや起業の経緯についての話は長くなりそうなのでまた別の機会に書こうと思います。

※これから書く内容はあくまでも個人的な見解です。

※15項目の要点パパッと知りたい人は目次で興味あるとこだけ読んでください!


ボストンでの2週間で経験したこと

簡単に2週間の派遣の内容を説明すると、「J-StarX・米国東海岸コース」では、”Bridge to MassChallenge Japan 2023 (B2MC)"という米国ボストンのアクセラレーターMassChallengeと、CIC Cambridge (Japan Desk)が共同で提供してくださっていたプログラムに参加しました。

1週目
Startup Boston Weekという「ミニIVS」のようなイベントに5日間参加しました。色んなトピックの講義があったり、自分の事業の発表の機会、ネットワーキングの場がありました。

2週目は引き続きネットワーキングをしながらMassChallengeのオフィスで講義を受けたり、事業のメンタリングを受けたり、初めての1分ピッチを経験したりしました。


そしてようやく本題に入ります。入るまで長くなってしまってごめんなさい。

アメリカでのネットワーキング編

①"What do you do?"と聞かれたら超高速PDCAを回すチャンス

2週間の間に間違いなく100回以上"What do you do?”と聞かれました
大体誰かと目があって話始めると10秒以内に80%くらいの確率でこの質問されます。
日本でいう「何されてる方なんですか?」と同じ質問です。この夏日本で何度も聞かれたし、私も何度も聞きました。

でも日本とアメリカで違うと感じたのはその質問に対しての答え方を変えることによって相手の反応が分かりやすく変化するので、相手が興味を持ってくれたかくれていないかが顕著に分かるということです。

もちろん人を国籍で言いくるめるのは良くないと思いますが、肌感として、日本人は初対面の相手の事業に対する興味の有無を表情や話し方に出さない方が多い気がします。でもアメリカでは"What do you do?"の返事に対して興味を持ってくれたらたら前のめりになって深掘りしてくれるけど、そうじゃなかったら棒読みで"Wow that's cool~"みたいな感じで興味をもってくれていないことがすぐに分かります

実際、初日2日間の私は、サービスの潜在的なカスタマーだと思う人にウキウキしながら話をしに行ったのに、人としてのバックグラウンドには興味を持ってもらえるものの、事業内容については明らかに興味を持たれていないし、刺さっていないことがまる分かりでした。日本から持っていった仮説が全く成り立たたなくて30分くらい落ち込んでました。

でも、これは超高速PDCAを回すチャンスだ!と開き直って、色々人と話していく中でよりペインが深そうな課題とターゲットとソリューションを見つけて、毎回"What do you do?"という質問に対して返事の仕方を変えていきました。

そしたら3日目から急に人の反応が変化しました。「もっと知りたい」とか「そのサービスどこからダウンロードできるの?使いたい」って言ってもらえることが増えました。
もちろん優しさや気遣いでそう言ってくれている人も沢山いただろうし、口での「買いたい!」が実際買ってくれるとは限らないことは当然理解しているけれど、最初よりは人に刺さる課題の伝え方やソリューションを見つけられてちょっと嬉しくなりました

結論何が言いたいかって、アメリカでは興味の有無が表情や言動に分かりやすく出る人が多いからこそネットワーキングの場での"What do you do?"の自分の答えに対する反応が一番簡単に顧客の反応を見れる、超高速PDCAを回せる絶好の機会だと感じました。

ちなみに初週のネットワーキングの時は、ここはクラブかな?ってくらい音楽がガンガンで人が多くて、アメリカっぽいなと思ったけど、すごく疲れました。笑


②Linkedlnの友達は120人増、FacebookとTwitterの友達は0人増

8月末に東京であったブートキャンプで、アメリカのネットワーキングではFacebookやtwitterは使わないから、Linkedln入れとくんだよ、と言われていました。
日本だとこの夏はほとんどFacebookかTwitterのイメージだったので、まだLinkedlnのアカウントは持っていなかったけど、急いで作りました。

結果、2週間アメリカに行ってLinkedlnのつながりは1人→121人に増えました。現地のFacebookとTwitterの友達は1人も増えませんでした

③"Do you have Linkedln?"は良くも悪くも魔法のセンテンス

自分にあまり興味を持たれなかったら、開始早々
"Do you have Linkedlin? I would love to connect with you!”(Linkedinは持ってますか?持ってたら是非繋がりたいです。)
と言われて、話を切られます。

逆に自分がもう話を切りたかったら
"Do you do Linkedlin? I would love to connect with you!"
と言って話を切ります。

これはアドバイスとして現地の人から教わりました。
なんだか酷だな〜と思いつつも、実際自分も何度か使われたし、自分も何度か使いました。

使われると少し悲しいですが、ネットワーキングのイベントに行くと、限られた時間の中でネットワーキングをしなくちゃいけないので仕方ないのかなとも思いました。


アメリカでの連絡編

①繋がれたはずだった、繋がりたかった人と繋がれなかった話

初日のネットワーキングについてのレクチャーで「人と繋がったら連絡は24h以内に」と教わりました。特に多くの人からメッセージが来るような人は24時間以内に連絡しないと忘れられるよと言われていました。
礼儀としてお話したお礼を言うのは当たり前とは分かりつつも、日中慣れない国で新しい人と沢山話して疲れていたからか、ホテルに帰ったらバタン級で寝てしまう日が多く、このことを達成できない日が何日かありました。

でもそのせいで、繋がれるはずだった繋がりたい人と繋がれるチャンスを失いました

凄く興味深いレクチャーをしてくれた方がいて、その後1on1でお話したいと思ったのですが、ダラダラしていたら会ってから3日経ってしまっていました。

でも3日後にメッセージをしても、いまだに返事が返ってきません、、

また、繋がりたかったのに未だにつながりさえアクセプトされずにメッセージを送れない人もいます。
Linkedln(特に無料版)はFacebookとは違って、つながりを申請してアクセプトしてもらわないとメッセージを送れないことがある(特にフォロワーが多い人はその機能をつけてる)からです。

会った時に自分のプロフィールを見せてその場でつながりをアクセプトしてもらうか、覚えてもらってるうち(24h以内)につながりを申請することが大切だなと思いました。


②連絡する時はget to the point & keep it short

私は相談に乗ってもらった人に送るお礼のメッセージが長くなってしまう癖があります。

期間中、ド直球の意見を言ってくれる人がいて、この人ともっと話をしたいと思いました。だからその人にいつも通りの長文と、メッセージの最後に「もう一回1on1で話したい」と伝えました。

そしたら衝撃なメッセージが届きました。
「メッセージありがとう。でも長すぎて途中で読むのやめた。Get to the point & Keep it short.(=もっと簡潔にして。)

もちろんこれについては人それぞれ感じ方はあると思いますし、賛否両論あると思います。でもお礼を丁寧に伝えることは大切だけど、簡潔にメッセージをを伝えることも時には大事だなと感じました。

これは日本とアメリカの文化の違いが多少あるかもしれません。でも相手の人と話をしていると、大体その人には簡潔に物事を伝えるべきなのか、長文でも丁寧に連絡すべきなのかが分かると思うので気をつけようと思いました。

③メンタリングしてもらいたいなら目的を明確に

これはアメリカだけでなく、日本でも世界中どこでもだと思います。

この夏、日本のVCさんや起業家さんに壁打ちをしてもらっている時、最初の方は一枚のスライドに箇条書きで「〇〇さんに壁打ちをお願いしたい目的」「〇〇さんにもらいたいアドバイス」を書いていたのですが、途中から目的がいまいち明確になっていないのに壁打ちをお願いしてしまうことがありました。

アメリカに行ったらメンタリングしてもらうときは「その人について前もって調べまくって、何を聞きたいのかを明確にしてから面談にのぞむように」としつこく言われました。1on1で最初に聞きたいことを明確にしていなかったら"What do you want me to comment on?(あなたは私に何をアドバイスして欲しいの?)”と聞かれます。


アメリカのピッチ編

日本で私はあまり1分のピッチを見たことがないのですが、アメリカで今回見たのは1分ピッチ、自分がしたのも1分ピッチでした。
もちろん1、3、5分ピッチをそれぞれcustomer用(顧客用)とinvestor用(投資家用)に分けて作っておくようには言われていました。

①ワードチョイスが上手で、惹きつけられる現地スタートアップの1分ピッチ

1週目にMassChallengeに採択されている現地のスタートアップの1分ピッチを聞きました。

ちなみに"Handshake Pitch"と書いてあったので本当に1分間握手しながらピッチをするのかと思ってたら流石にそうではありませんでした、、笑

toC向けのサービスが多かったから共感しやすかったのもあると思いますが、ワードチョイスがとにかく上手なんです。聞いていて面白い!って惹きつけられるピッチが多かったです。

個人的に頭に残った表現をいくつか列挙します。
(日本語に訳すとどこかニュアンスが変わってしまって上手く伝わるか分からないのですが、とにかくすごくすんなり入ってくるんです。もし他に良い翻訳があったら教えてください。)

  1. We are not just a software, but we are 〇〇.(私たちは単なるソフトウェアではありません、私たちは〇〇なんです。)

  2. We go beyond 〇〇.(私たちは〇〇を超えます。)

  3. Something you should know about me is 〇〇.(私について知っておくべきことは〇〇です。)※自分の強みや原体験を入れていました。

  4. Welcome to 〇〇 where we 〇〇.(〇〇を実現する〇〇[※会社名])へようこそ。)

  5. We enable 〇〇 gain 〇〇.(私たちは〇〇[※ターゲット]の〇〇を可能にします。)

個人的には5番目が一番頭に残っています。
そのスタートアップは"We enable blindness gain independence. =盲目の人の自立を可能にします。"と言っていたのですが、一瞬でターゲットと解決しようとしている課題が分かって、聞いた瞬間、なるほど!と思ったし、すぐ覚えました。

ちなみに盗めるものは全部盗もうと、次の週に自分がした1分ピッチではたくさん表現を真似しました。笑


②"Less is more"なアメリカのピッチデック

ピッチの資料は少ない方が良いということです。
具体的に言われていたのは"Use large font (>24). フォントは24以上"です。
もちろん詳細を書いたバックアップスライドは作っておくよう言われました。

日本できちんとしたピッチをまだしたことがないですが、一緒にアメリカに行った日本人が日本ではもっとピッチ資料に詳細を書くから日本用のピッチ資料と全然違うって言っていたのでアメリカと日本は少し違うのかなと思いました。

参考に、多分もうすごくすごく有名なんだろうけど、私が旅行の時よくお世話になっているエアビのピッチ資料を見てみたら本当にシンプルでした。


いかに分かりやすく端的に伝えられるかを求められるアメリカの一方で、日本は分かりやすさよりは情報量をスライドに沢山詰めるべきという印象があったのですが、ちょうど昨日New Commerce Venturesさんのピッチの作り方の記事を見ていると、アメリカほど1ページあたりの情報量は少なくないかもしれないけど、分かりやすく伝えることの重要性は世界共通なんだと思いました。


③ピッチを聞いた人が5年後も他の人に自慢できる「ほとんどの人が知らない事実」を組み込む

言葉の通り、ある特定の分野の事業をしようとしていて、その事業のプロフェッショナルになっているからこそ知っている、自分(起業家)しか知らない事実をVCに伝えられると好印象だそうです。

このことはこの夏、日本人のVCさんからも教えてもらったのでまた世界共通なんだな〜と思いました。


事業ブラッシュアップ編

スタートアップの世界では基礎中の基礎なのかもしれないけれど、、私が学んで面白い!と思ったことです。

①Jobs to be doneの理論:We hire Products to do Jobs for us

Jobs to be doneの理論とは顧客が製品を購入する本当の理由を理解するためのビジネス理論です。顧客は、製品を「雇用」して、問題を解決したり、欲求を満たしたりするために製品を使用します。

よく“People don’t want a quarter-inch drill. They want a quarter-inch hole.”(人は1/4インチのドリルが欲しいわけではなく、1/4インチの穴が欲しいのです。)と言う表現が使われるらしいのですが、人々は具体的なツールや方法ではなく、それを通じて得られる利益や結果を求めていると言うことです。

Jobs to be doneのJobsには3種類あります。

The Anatomy of Jobs-to-be-Done
https://www.productboard.com/glossary/jobs-to-be-done-framework/
  1. Functional Job(機能的な仕事):これは、顧客が達成しようとしている中心的なジョブです。それが製品やサービスを雇う理由です。例えば、誰かが車を雇う場合、機能的なジョブはA地点からB地点に移動することかもしれません。

  2. Personal Job(個人的な仕事):このジョブは、顧客が製品やサービスを使用するときに自分自身についてどのように感じるかについてです。彼らの自己イメージや自己認識に関係しています。た例えば、誰かが高級車を雇う場合、パーソナルジョブは成功や重要感を感じることかもしれません。

  3. Social Job(社会的な仕事):このジョブは、顧客が製品やサービスを使用するときに他の人からどのように見られるかについてです。社会的地位や他の人から見られる方法に関係しています。例えば、これも誰かが高級車を雇う場合、ソーシャルジョブは他の人を感心させたり、成功をアピールすることかもしれません。

この理論が機能する方法の例として、教えてもらってなるほど!と思った例を2つ紹介します。

  1. あるホットケーキミックスを製造している会社が、水だけで入れたら完成するホットケーキミックスを売ったら全然売れなかった。でも卵も必要な一手間かかる粉を販売すると、爆売れした。理由は手抜きだと思われなくて、料理上の達成感を感じるというPersonal Jobを果たしていたからでした。

  2. もう一つはミルクシェークのJobです。ミルクシェークの売り上げを伸ばしたいお店が、「どんなシェークが飲みたい?」と聞いてもあまり意味がなかったところ、聞き方を変えて"What jobs causes you to hire a milkshake?=ミルクシェークを雇う理由はなぜ?" という質問に変えたそうです。当然カスタマーが答えを説明するのは難しいけど、毎日カスタマーを観察していたら、半分以上のミルクシェークが午前8時前に売れていて、且つみんな1人でシェークだけを買って車に戻っていっていたそうです。彼らはお腹が空いたからシェークを雇用しているのではなく、長くてつまらない仕事に向かうドライブを満たすためにシェークを雇用していたのです。そしてカスタマーは過去に同じ仕事を雇用するためにバナナを雇ったことがあるけど、シェークと違ってすぐに終わってしまう、ドーナツを雇った時はシェークと違って手が汚れてしまう、色々な経験から仕事に向かう運転に最も良いと思ったのがシェークだったそうです。しかもそのお店のシェイクが他のお店のシェイクより選ばれていたのはよりviscous(=粘性がある?)ですぐに完飲できないから。仕事に向かう運転の間のPersonal Jobをミルクシェークが果たしていたのです。(以下の動画にもうちょっと詳しく載ってます。ちなみに余談ですが、動画の0:08あたりはお世話になったMassChallengeのオフィスがあるところから撮影されてたらしいです。)


結論、Functional, Social, Personalの3つのジョブを理解することで、企業は顧客のニーズに応える製品やサービスを作成することができると教えてもらいました。

②的確なフィードバックが欲しかったら「こんなサービス考えています」ではなく「こんなサービス作っています」で挑むこと

これはこれから起業をしてみたいと思ってる人向けだと思います。

1週目の最初の方にメンタリングしてもらっていた時、まだMVPもないし会社も登記してないため、「こんなサービスを作っています」っていうのが恥ずかしくて、「今は学生で、こんなサービスをしたいと思っています。アイデア段階です。」みたいな言い方をしていました。
当然優しくはしてもらえます。でも良くも悪くも学生として扱われます。事業についてというよりは、なんでそれをしたいの?とか、なんで起業したいと思ったの?といった話になることが多かったです。

でも私がアメリカで欲しかったのは「学生で起業しようとしてるのすごいね」ではなく、事業に対するフィードバックでした。
このままじゃ欲しいフィードバックじゃない!と思い、思い切って学生であることは隠して、そしてまるですでにMVPもあって会社も登記しているようなスタンスで話をしました。そしたらこれまでとは全く違う新しい観点の意見を沢山もらえるようになりました。

具体的な話をすると、1週目の3日目にピボットしてみた後、5日目に自分のブースをもらってサービスを色んな人に知ってもらうイベントがありました。そこで急いでチラシを作って既にプロダクトがある感をだして挑みました。

そしたらプロダクトがあると思っているからか、「それってこの問題どうしてるの?」とか「こういうユーザーはそのサービス使えなくない?」とか「ターゲットもっとこういう人に変えたら?」など、自分の考えもしなかった視点で色々言ってくれます。
また、反応の良い人からはチラシにつけていたLinkedlnのQRコードを指して「このQRコードでダウンロードできるの?」って言ってもらえます。そこでまだプロダクトはないとネタバラシをしなくちゃいけなのですが、なんで欲しいと思ったのか具体的に教えてくれます

だからこそ学生で起業したくて、「こんなサービスを考えてます」っていって壁打ちをしてもらっている人がこれを読んでくれているとしたら、まだプロダクトがなくても既に「こんなサービス作ってるんです」って言った方がより的確な意見が得られるんじゃないかなと個人的には思いました。

③How to find your sharp nail ※別のnoteで書きます

日本語に訳すと、会社のブランディングにおける「鋭い爪の見つけ方?」となるのですが、上手な日本語訳が見つかりません。
(と思っていたら読んでくださった方が「尖る」を入れたらうまく伝わるんじゃない?と言ってくださって、確かに!と思いました。「会社の尖るべきところの見つけ方」と言ったニュアンスです。10/7)

でも色々競合がいる中で、どうしたらうまく自分の会社がブランディングできるかについてのレクチャーを実践的なワークをしながら聞きました。

個人的には、この話が2週間の中でトップ3くらいに知れて良かったことでした。

でもこれについてはレクチャーをしてくれた方がディーテールな内容まで書いていいよ、と言ってくれたのでまた別の時にnoteに書こうと思います。


アメリカの資金調達編

①Warm introductionからでなければVCの優先順位は低い

Warm introductionとは日本語で共通の知り合いを通した人からの紹介って意味です。コールドメールやLinkedlnでのリクエストの逆です。

話を聞いたアメリカのVC2社とも一日何通も「出資をお願いします」という連絡がコールドメールで届くと言っていました。でもそれには返事する暇はないし、そもそも一人のVCの方はメンタリティとしては"How do I say no as quickly as possible."要するにどれだけ早く断れるかどうかを考えているそうです。

だからこそきちんと話を聞こうと思うのはWarm introduction=人からの紹介だそうです。だから出資して欲しいならひたすらネットワーキングして、誰かから紹介してもらうこと。ただ注意点として、そこまで仲良くない人からの紹介だったらそんなに印象は良くないとおっしゃってました。

②フォローアップを送るのは好印象

(個人的に感じただけですが、)全体的に2週間を経て、今アメリカで資金調達するのは結構難しいんだろうな〜と感じました。特に、日本で起業しているスタートアップが海外のVCから出資を受けるのは簡単ではなさそうと思いました。アメリカのVCが日本に拠点をもつ日本人に出資するメリットある?って言っていたのが印象に残っています。

でも何はともあれ、フォローアップを送ることはVCからすると好印象と言ってました。どれくらいのスピード感でどのような進捗が分かるからだそうです。これもこの夏日本でお会いしたVCさんからも同じようなことを教えてもらったので世界どこでも大切なんだと思います。

③Don't bother with VC unless you soberly believe your company has unicorn potential.(ユニコーンのポテンシャルを本気で信じていないならVCを邪魔するな。)

説明の余地もないし、当然と言えば当然かもしれません。
でも改めて言葉として言われて、個人的にとても刺さりました。

気持ち編 ※別のnoteで書きます

2週間お世話になったMassChallenge Officeにて

"You miss 100% of the shots you don't take."
”打たないシュートは100%外れる。"

2週間お世話になっていたMassChallengeのオフィスでこんなフレーズを目にしました。

私は感情論や名言チックな言葉があんまり好きじゃないのですが、この2週間、なんならこの起業を決めてから3ヶ月間を通して、この名言は本当にその通りなんだろうな〜と感じました。

そう思った理由はまた別のnote起業を決めてからの3ヶ月をどう過ごしてきたかを含めて書こうと思います。

最後に

この文章を読んでくださっているということは、10000文字を超える長い文章を読んでくださったということだと思うので、時間を使って読んでくださって本当にありがとうございます🙇‍♀️

当たり前なことが多かったかもしれませんが、一つでもそうなんだ〜って思ってもらえることがあったり、アメリカのスタートアップエコシステムに行く時のtipsになっていたら私は嬉しいです。

このアメリカへの派遣を通じてネットワークや機会がまた沢山広がったので、これからもグローバルな市場で勝負に挑む海外医大生起業家として気まぐれかもしれないですが発信したいと思います。

もうちょっと日常で学んだことや感じたことは、X @miki_fujitoで発信していこうと思ってるので、フォローして暖かく見守ってくださると励みになるし、とても嬉しいです。(英語バージョンも日本語のアカウントのプロフィールに貼ってます。)

改めて最後まで読んでくださってありがとうございました!

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