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イギリスの凄まじい不動産バブルの話。【 #DMM英会話日記 】

今日の先生はイギリス南部の町に住む青年。彼は、イギリスで家を買うというのは、昨今若者にとっては無理ゲーになっているのだと嘆く。

「僕の住んでいる地域の平均住宅価格を教えてあげようか。£561,524だよ。
Average house price of my town is £561,524.

ええと、日本円に直すと…74,985,084円…、な、7千5百万円! ちなみにもちろんイギリスなので基本は中古住宅だ。

「1970年代に、うちの親が家を買った時は200万円くらいだったらしい。理由は外国人投資家なんだ。特に南東部の土地を、自分たちは住まないで投機目的で買うから、地価を押し上げてしまっているんだ。
Something else that has seriously affected the market here is the number of foreign investors who buy property in the UK (especially the South East) and then don't actually live in it. They only buy the house as an investment but this subsequently pushes all other house prices up.

彼が住んでいるのはロンドンから電車で約1時間ほどの町で、写真を見るからに、いかにも絵本に出てきそうなのどかなイギリスの田舎町。そこですら住宅が7千万以上するとなると、もう若者は国を出ていきたくなるレベルだろう。

「地元の若者にとっては家を買いたくても買えないし、相当ストレスだよ。It's very frustrating for local young people who want to get on the property ladder but cannot.
「もっと田舎に行けば買える?」
「いや、実は田舎のほうがもっと高くなるんだ。静かで落ち着いた、理想的な暮らしができるからね」

そういえばニューヨーク郊外に住む先生に、ニューヨークは好き?と聞いたときも、「文化は好きだけど価格は嫌いだ」と言っていた。そして彼は今はアジアを拠点に仕事をしている。

欧米の人気都市は、このまま馬鹿げた物価の上昇が続けば、若者は絶望し、アジアや南米など、よりリーズナブルな価格の国へ移住を考えるようになるだろう。しかし、物価が元に戻る、すなわちバブル崩壊が起これば、それはそれで地獄だ。

日本はそんな世界の狂騒から遠く離れて、もう30年くらい物価が変わっていない。というか、むしろ物価が安くなっている。都心でも中古を探せば3000万円くらいで買えるマンションもある。郊外に至っては1000万円代の家だって不可能ではない。

このまま日本は貧乏な国として凋落を続けるのか、あるいは意外なお買い得物件として世界に見つかり、欧米と同じ道を進むのか。あるいは欧米が崩壊するのか。

いろいろ考えなきゃいけないことが多いな…と遠い気持ちになるレッスンだった。


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