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生まれが9割の世界をどう生きるか 読書記録 2024.18

みなさまごきげんよう
本日はこちらの一冊です。以前「親ガチャ」という言葉が流行しましたよね。それにちなんでこちらの本を選びました。なかなか衝撃的なタイトル。笑

・人間は遺伝の法則からも、意思によるコントロールからも支配されない「運」「偶然」「ガチャ」にかなり多く左右されている
・似る、似ない、が遺伝の本質ではない
・本人がやりたいと感じるのは、すでにれっきとした才能の発露
・物理的には同じように見える環境を用意したとしても、その環境が各個人に対して同じように働くとは限らない、というよりむしろ同じに働くことはないと考えた方がよい。ある時点で同じ景色や出来事を経験しても、次の瞬間にはそれぞれ別の景色や出来事に出会い、違う経験の連鎖となってゆく。その異なる経験の連鎖から何を切り取り、何を知識として積み重ねてゆくかに、環境の偶然と遺伝の必然が相互作用している
・何らかの一定の行動を示し、それを社会が評価したとき「能力」が立ち現れる。社会にそれを評価するメガなければ能力として認知されることがない
・才能のある人の3条件は「特定の領域に対してフィットしていること」、「学習曲線が急上昇のカーブを描くこと」、「学習ができる十分な環境が与えられていること」
・自分が「得意」、「好き」と感じているのであれば、大なり小なりそれについての遺伝的能力が発揮されている。重要なのは、自分の中にある「これが好き/ 得意かも」というおぼろげな感覚
・学校の教育によって将来が変わってくるのではなく、もともとの能力が学校を選ばせている
・集中力というのは独立した能力ではなく、行動の結果
・自分が意識している\ していないにかかわらず、人間の遺伝的素質は常に発現されている
・大金持ちの家と中流家庭とでは環境の多様性に大した差はなく、どういう能力を発現するかは遺伝的素質によるところが大きい。ただし極端な貧困や虐待のある家庭の場合は事情が異なる。だからこそ貧困と格差対策の政策が重要
・私たちの社会はとても不平等です。その不平等をもたらす大きな原因の一つが、偶然親から配られた遺伝子の組み合わせが生む遺伝的な素質の格差。それからもう一つの原因は偶然の格差。
・人間の能力は、人間にしかわからない

本文より

質疑応答形式で書かれており、サクサク読めます。興味深い質問内容もたくさんあります。
遺伝=親と似ていること、と考える方は多いのではないかと思うのですが、ちょっと注意が必要です。きっと多くの方が抱いている遺伝という概念を一度、確認しながら読み進める必要があります。
結局のところ良くも悪くも遺伝の影響を無視はできないようなので、両親からいただいたDNAと、自分の中にある「好き」という感覚と、偶然と運を味方に人生を歩むしかないのでしょうか。”人間の能力は、人間にしかわからない”というフレーズは今AIと共存しつつある現代において少し自分自身に自信が持て、勇気が湧いてきますね。

それではみなさんごきげんよう

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