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人はどう老いるのか 読書記録2024.22

みなさまごきげんよう
私用のため、今月はこちらが最後の投稿です。
8月以降もマイペースに読書を続けられたらと思っております。

・いつまでも明晰だと、老いの辛さ、惨めさが如実に意識され、不快な過去と不安な未来に苦しめられるのに対し、認知症になるといっさいが消えて、”今”だけの存在になる
・何事もうまくこなすためには準備が必要。誰にとってもはじめての経験である「老い」については、悪いことが起こることのほうが多いので、よけいに準備が必要
・はじまったものはいつかは終わる。それは致し方ないことで、未練は無駄で、抵抗すれば余計に苦しむ。そのときがいつ来てもいいように、今できることは、目の前の仕事にベストを尽くし、悔いを残さないようにすることだ

本文より

認知症治療薬が世間を賑わせたニュースもありましたよね。今や認知症はとても身近な病気だと思います。誰もが遅かれ早かれ迎える「老い」。医療関係者であるため認知症や癌、その他の病気を抱えている人と関わることが他の職種の方々よりも多い私ではありますが、本書を読んで改めて”心の準備”が私はまだできていない、きちんと自分の人生を見つめ直して準備することが肝要、と認識させられました。頭では理解していても、いざ自分が”認知症”や”癌を含めた、命に関わる様々な病気”そして”死”が迫った状態になったときのことは想像したことがないですよね。
また”あきらめる”についての語源を説かれていた部分や、田坂広志氏の「死は存在しない」という本に紹介されている「ゼロ・ポイント・フィールド」という仮説については、興味深く、大切な身内の死を経験した気持ちを少しなだめていただけたような気持ちになりました。
いつまでも健康でいたい、と願うのは人間の性ではありますが、どんなに健康に気を遣ったとしても避けられない事が起こるのは十二分にあり得ますよね。”今、この瞬間”が実は幸せの中にいること、”今できることは先延ばしにせず、この時間を味わい尽くす”大切さをひしひしと感じました。

それではみなさまごきげんよう


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