購入型クラウドファンディングに重要なポイントは「没入感」。ときはイマーシブへ。
顧客が購入する時の「体験価値」は、ますます重視されるようになってきました。
商品やサービスをただ購入するのではなく、購買そのものの体験に付加価値を付けることで、顧客満足度を上げようとする動きがリアルでもWEBでもトレンドとして見られます。
没入感のある上質な体験を演出することで、同業他社との違いをアピールできます。さらには、ブランドイメージを確固たるものにしたり、可能性が広がります。
購入型クラウドファンディングにおいても、DXをも使い「没入感」をどのように演出するかが、今後ますます重要になってくると思います。
「コト消費」から、「トキ消費」で没入する
私の2人の子供たちは、どちらも芸術系の学校に進学し舞台の仕事やアルバイトをしています。イマーシブは、私自信、子供達に紹介されて大切さを実感したものです。
イマーシブ(immersive)とは、没入感があり、その状態に浸れる様子を意味しています。主に、劇場演出等エンターテインメントの分野で使われている言葉です。
エンタメ界では、没入型のイベントを時間を過ごすことに対価を支払う「トキ消費」として捉えることがあります。「トキ消費」は、体験に対価を支払う「コト消費」から、さらに一歩進んだ新しい消費行動の一つです。なお、没入感のあるイベント、没入型の公演と言っても、そのジャンルや手法は様々です。
エンターテインメント分野で注目の「イマーシブ」
没入型の催しを行う劇場は、イマーシブシアター(没入型劇場)と言います。
映画などのエンタメには古くから「物語に入り込んだような」、「タイムスリップしたような」という言葉がありますが、イマーシブというキーワードはその要素をより強めたものです。
その一つが、2023年8月に東京芸術劇場でおよそ3年半ぶりに再演された、佐藤隆太さんによる一人芝居『エブリ・ブリリアント・シング~ありとあらゆるステキなこと~』です。劇場で働く息子に強く勧められ観劇しました。
真ん中に絨毯が敷かれたステージがあって、客席は4方向、360度客席があるスタイルです。事前にカードを渡された人はそこに書かれている言葉を読み上げるミッションがあります。
この舞台は成功する購入型クラウドファンディングと同じように、始まる前に8割以上が仕込まれると感じました。
スタート前には、佐藤隆太さんご自身がステージを回り、カード欲しい人!と募って渡していました。
しかし、物語を進めるためのいくつかのキーマンはあるため、直感でいろいろ配慮されているのも分かります。もちろんスタートしたら偶発的なことも受け入れつつお芝居は展開されます。
お客様の関わりなど全体が見事な展開で、鳥肌が立ちっぱなしでした!胸が締め付けられるような場面がありつつも、一緒に奇跡的な瞬間をつくりあげていくことに感動していました。さらに劇場を出るときの余韻がすごくて、劇場を離れたくないと思ったんです。
その経験があったからこそ購入型クラウドファンディングを支援される「お客様にもあの感覚を味わっていただきたい、その一心で臨んでいます。そうしてイマーシブという目指すものがある分、一つ上の挑戦をしていきたいと思います。
古くから「物語に入り込んだような」、「タイムスリップしたような」という言葉がありますが、イマーシブというキーワードはその要素をより強めたものと言えそうです。
これこそが、DXクラファンの醍醐であり、作る段階からお客様と作り、お客様の体験に柔軟にストーリーが展開されていくのです。それぞれにとって唯一無二の体験として。
劇場、ドラマ、アートからDXクラファンが学ぶこと
演劇を始めとした舞台のライブ・エンターテインメントと言えば、コロナの影響を色濃く受けた業界というイメージが先行します。
ですが、イマーシブシアターのような場所で行われる没入型の催しは、「一回の観劇人数が少なめ」といった特徴があります。
コロナ禍によって非接触やオンラインに慣れた人々が、原点回帰のように対面的なコミュニケーションを求める傾向もあってか、比較的高価なチケットでも20〜30代の若者世代を中心に購入されています。
若者は、体験やコト消費(トキ消費)にお金をかけるという昨今のトレンドがここにも表れているようです。
「特別感」と「つながり」が没入感へ
DXクラファンがこれらのイマーシブなコンテンツをヒントとする際は、
「選ばれた人だけの特別な体験」を特徴とする
SNS共有を前提として拡散を狙える仲間作りをする
どちらのコンセプトを選ぶかで選択肢が広がるのではないでしょうか?
一人一人が主人公。ときはイマーシブへ。
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野口みき・新刊のご案内です。
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発行 : 野口みき・DXクラファン®︎の母
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