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架空のペルソナは古い!行動にフォーカスしたセグメント設定

これまでは、ペルソナひとりを想定すれば、多くが当てはまる時代でした。

しかし今はそうではなく、ひとりひとりが異なる思想をもち、異なる行動をします。

スマホやZOOMも使いながら、どこにいても行動したいと思えば、自由に行動できるのです。

この前提に立った上で、私が近年コンサルティングをする際には、人物という一人のペルソナの設定に設定する方法はとっていません。

人物ではなく、行動にフォーカスしたセグメント設定が必要です。

行動にフォーカスしたセグメントとは、どういうことでしょうか。

こう考えた人が、次にこう動く、といった
「認知から購買に至るまでのプロセス(=カスタマージャーニー)そのもの」をセグメントに当てはめるということです。

実際に私がでコンサルディングで行っている
プロファイルの制限は
「夢への挑戦」だけです。

年齢、居住地、趣味嗜好、一切いれていません。

人口6人の離島から、海外を転々としている経営者
大学生から80歳の大先輩まで。
サッカー好きもいれば、画家もいます。

もはや従来のペルソナでは語れないんですよね。

言われてみれば、、、と思い当たるものはありませんか?

コンサルタントという職業に限らず
あなたのサービスの顧客には、多種多様な人が存在するはずです。


わかりやすいように加工品を作る農家さんの
有機栽培の米で例えます。
30代主婦も健康な食事に悩みを抱えている
20代OLも健康な食事に悩みを抱えている
10代の学生も健康な食事に悩みを抱えている

もう、一人のペルソナでまとめられないんですよ。


購入するお客様はひとりではありません。

Webマーケティングにおける「CV(コンバージョン)」は
商品購入や資料ダウンロードなど
最終的に売上拡大に繋がるユーザーの行動全般を指します。
多くのCVを獲得すれば、それだけ自社に利益をもたらすことになります。

しかし、CVは闇雲に設定すればいいわけではなく、施策に応じて適切なものを定義しなければなりません。

ですから
購入という1つのCVを描くのに、ひとりの人物では説明できないのです。
だから、人物ではなく、行動にフォーカスする必要があります。

セグメントの利点

CVに至るルートは人の数だけ存在する、だからプロファイルベースのペルソナでは実務に耐えられない。

そこで登場したのが購買プロセス、行動をベースにしたセグメントです。

行動をベースに考えることで実務でも利点が生まれます。

  1. 実態を正確に反映

  2. 高い柔軟性

  3. 高い施策立案精度

①実態を正確に反映

ひとつのCVルート、購買プロセスそのものをセグメントにすることで、全く知らない人が認知から購買に至るまでの実態を正確に反映することができる。

②高い柔軟性

ひとりの人格ではひとつのルートしか描けなかったものが、行動にフォーカスしたことで多様なルートを表現できるようになる。

③高い施策立案精度

ひとつひとつのプロセスを細かく検証できるようになることで、施策の立案精度が上がる

これらは行動ベースのペルソナだからこそ得られる利点です。

金をつかむ者は人を見ず

焦点を絞りすぎると、まったく周囲の景色が見えなくなります。

このことわざは、今回の話にピッタリではないでしょうか。

AIを利用したDX化が進んでいるからこそ、人の心が大切です。

ひとりに固執し、鮮明に見ようとするあまり、周りが見えなくなる。

これまでは
「たったひとりに刺さる文章を書けば他のユーザーも動く」
と言われていました。
ペルソナの文脈です。

私はこの説で、架空のペルソナを設定するのは
間違えていると考えています。

なぜなら、そのたったひとりとは誰を指すのか。
それすらも判然としないし、その正確性を証明することもできないからです。

仮に証明できたとしても、たったひとりを導き出すために捨てた多くのペルソナ(=顧客)は、導き出されたペルソナの軽く10倍以上いるはずです。

つまり、最適なペルソナを導けたとしても、たまたま狙ったひとりが最大公約数的な購買プロセスを通るプロファイルだった、ただそれだけなんですよね。

架空のペルソナの文脈では、他のペルソナを置き去りにすることになります。
これ事業運営では致命的ですよね。

本来獲得できる顧客をみすみす捨てている状態ですから。

せめて、ペルソナにするのであれば、実在するあなたの弟子のような存在の方。

それでも、数人にたずねていくと、
30代主婦も〇〇に悩みを抱えている
20代OLも〇〇に悩みを抱えている
10代の学生も〇〇に悩みを抱えている
になってきます。

ひとりではなく、ルートを分析検証し多くを正しく導けるのがセグメントです。


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