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桜の時季の姫路「三木美術館の楽しみ方」

姫路城の前に位置する三木美術館についてはこれまでもいろいろとお伝えしてきていますが、行楽シーズンを前に今いちどみなさまに知っていただきたく企画したのが今回のテーマです。姫路にお越しの際はぜひお立ち寄りください。

三木美術館に感じる魅力を素直な気持ちで語ります!


スタッフA
創業者の三木茂克の個人の趣味が反映されたコレクションですが、人間国宝や世間一般に名前のよく知れた作家など美術に詳しくなくても名前を見ればわかるという作家を多く所蔵しているのも魅力です。
また、陶磁器と絵画を同時に鑑賞できる美術館もなかなかないのではないでしょうか。姫路のやきものである東山焼も所蔵しており姫路の再発見に繋がるかと思います。
 
「静かで落ち着いて観賞することが出来る」と、よくお客様におほめ頂いています。コンパクトながらもゆったりと展示をしているのがそのような感想につながっているのかなあと思っています。

個人的な感想ですが、常設の牧進氏の《嘉日双鱗図》や東郷青児の《花を摘む女達》など迫力あるスケールの作品を初めて観た時の印象は今でも忘れられません。


*スタッフB*
当美術館は、人間国宝をはじめとする優れた作家の陶磁器を約800点、日本の代表的な巨匠絵画作品を約200点を所蔵しています。

常設作品には、叙情的な美人画で多くの人々を魅了し続けている洋画家、東郷青児の《花を摘む女達》、写実を基礎としながらも、豊かな 抒情性と香り高い幻想性をあわせ持っている日本画家、那波多目功一の《白耀》、琳派的でありながら独自の装飾性を持つ日本画家、牧 進の《嘉日双鱗図》、常に斬新で独創的な作品を制作し、現代陶芸を牽引する第一人者である陶芸家 隠﨑隆一による《丸大皿》がございます。

私が特に好きなのは《白耀》です。絵の深みに吸い込まれそうな印象を受け、見る度にその精密な表現に圧倒されます。直に絵と向き合ってぜひじっくりと鑑賞いただけるような空間となっております。
 

収蔵品だけでなく三木美術館の建物そのものも見ていただきたい


*スタッフB*
美術館の入っている美樹ビルは第8回姫路市都市景観賞(平成21年度)を受賞しており、白鷺が羽を広げた様子をイメージした美しい創りとなっています。美術館入口には、隠崎隆一先生の陶板作品である《劫初》が設置されています。三木美術館建設の折、現場の土を混ぜて焼いたものであり、三木美術館のDNAが入っています。また、化粧室で使用している洗面ボウルも隠崎先生の手掛けたものです。ですので、おかしな話ですが、美術館にいらした際は化粧室も回遊されてください。

 *スタッフA*
まず2階が美術館の受付になっています。そして3、4階が美術館、5階には貸茶室や貸スペースなどお客様に使用していただけるスペースを設けております。貸スペースでは定期的に様々な教室を開催しており多くのお客様にご利用いただいています。そんなコミュニケーションの場として使っていただけるのも魅力の一つです。

 *スタッフB* 
姫路城の目の前にあるビルの中の美術館なんですが、5階の茶室「檜庵」は本格的なもので、京都裏千家にある茶室「又隠」をモデルとさせていただいております。床柱にはヒバを用いています。館内の内装は髙島屋さんが担当されました。外観のみならず内部にも強いこだわりをもった美術館だと言えるのではないでしょうか。

 *スタッフA*
あとは何といっても姫路城を臨むことが出来る素晴らしい立地に立っているというのが最大の魅力です。美術館を鑑賞されたお客様には屋上を積極的にご案内しております。屋上から見る姫路城、姫路の景色を見たときの感動は他には代えがたいものです。

2階の貸しギャラリーとアートが買えるショップコーナーについて

*スタッフB*
2階には無料の貸しギャラリーがあります。ご応募いただき、審査を通った作家様による展示を随時行っています。
このスペースは少しでも三木美術館を知っていただくきっかけとなればということでお貸し出しをさせていただいているのです。

*スタッフA* 
そしてギャラリーの手前にある作家様のショップコーナーには、今までギャラリーで展示したことのある作家様に商品を置いていただいています。漆芸家の江藤雄造氏や彫刻家の新谷一郎氏、木彫作家の松田政斗氏、写真家の大西義和氏の姫路城を撮影したポストカードセットなどの作品を取り揃えております。どれも根強いファンがいて人気があります。
 
スタッフB* 
そのショップコーナーで扱っている主な作家さんのご紹介すると…..。

【漆芸家 江藤雄造】

日本工芸会正会員で、播州を代表する作家である父、國雄氏(65)のもとで漆を本格的に学び、神奈川県の漆芸家、築地久弥氏に従事
2012年から1年間、香川県漆芸研究所で人間国宝・山下義人氏をはじめとする漆芸家に指導を受ける
2014年 日本伝統工芸近畿展「新人奨励賞」兵庫工芸展公募の部「大賞」
2015年 2015播磨・工芸ビエンナーレ「播磨工芸会賞」

現在は独立し、江藤漆美術工芸の看板で、塗り、蒔絵、金継ぎなどの仕事を請け負う一方、アーティストとしても活動してされています。これまでの蒔絵作品とは一線を画した、アクリル板に立体感ある金魚や紅葉などの蒔絵を描き注目を集めていらっしゃいます。
当館金継ぎ教室の他に神戸等で多数の教室講師を務め、毎月150人もの生徒さんを受け持っておられます。


【彫刻家 新谷一郎】

1980年 東京芸術大学 美術学部彫刻科 卒業
1982年 東京芸術大学大学院 美術研究科彫刻専攻 修了
2010年 北名古屋市モニュメント入選(愛知県北名古屋市)
2015年 姫路文化賞の黒川録朗賞を受賞(姫路地方文化連絡会)
2016年 相生市文化会館なぎさホール「海のお話し」設置(兵庫県相生市)

新谷先生の娘さんが「かば」がお好きだということで、かばをモチーフにした作品を多数発表されています。当館で販売している作品では犬をモチーにしたものもあります。
素材はブロンズで、いずれの作品も丸みを帯びた、愛らしいポーズのものばかりです。 

【風景写真家 大西義和】

1986年 日本写真企画 素晴らしい自然入選
1987年、1988年 日本写真企画 日本フォトコンテスト カラー大型フォトサ  ロン入選
2021年2月 絶景 姫路城写真集(光村推古書院)出版
2021年2月 絶景 姫路城写真集出版記念個展 イーグレひめじ

29歳で独立し、二十数年にわたり全国の風景、名所、自然、花を撮り、2015年より姫路城の四季を中心に撮影されています。

入館時のプレゼントや割引のシステムについて 

*スタッフA*
当館所蔵の代表作ともいえる佐伯祐三《下落合風景》、東郷青児《花を摘む女達》、横山大観《三保乃不二》の3作品のポストカードとその3作家の似顔絵を入れた解説文のポストカードをセットにした合計6枚をプレゼントしています。500円でご入館された方に限りプレゼントしております!期間は特に決めておらず、ポストカードが無くなり次第終了、お一人様1回限りとさせていただいております。解説文のポストカードは作歴だけでない作家のちょっとしたエピソードにシンプルながらも特徴をついた似顔絵イラストが入り、どなたにも美術を身近に感じていただけるようになっています。

 *スタッフB*
ポストカードセットは、その場で開けてご覧になって喜ばれるかた、「他のも欲しくなるわ」と言っていただけるほど評判がいいです。美術を堅苦しくなく、気軽に楽しんでいただくきっかけづくりをできているのが当館の魅力のひとつだと思います。 

また入館料に関してのお得情報がございます! LINEでお友達登録いただければ300円で入館出来る旨をお伝えするとみなさん喜んでくださいます。名作が揃う当美術館をこのお値段でご覧いただるのも、創業者の「播磨文化向上に役立ちたい」という思いが続いているからだと思います。

                     [企画制作/ヴァーティカル]        


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