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米国ミネアポリス図書館は通いたくなる図書館だった

米国ミネソタ州ミネアポリスの公共図書館(Minneapolis Central Library)は非常によかった。近所に住んでいたら通っていると思う。アメリカには素敵な公共図書館がたくさんあるが、ここもその一つだった。

近代的で素敵な佇まいの図書館

素敵な理由

まず、とっても清潔だ。治安に不安のある場所ではホームレスや失業者のたまり場のようになっていて、匂いがあることもあるが、ここはそんなことはない。ホームレスはおらず、清潔で整頓されている空間だった。私の海外図書館巡り史上、一番お手洗いが清潔だった。びっくりした。

整理整頓されていて清潔

本の他にもパズル・チェス・囲碁のようなものをするスペースがあり、本を読む以外の利用の仕方もできるようになっていた。

ピースが無くならないのかしらと心配になる
定番のチェス
子どもコーナーにはよくわからないものが。囲碁?

日本語の蔵書

日本語の本は、International Booksの棚で見つけることができた。寄贈ではなく購入されたもののように見える。海外図書館所蔵の日本語の本はまれに寄贈本のこともあり、蔵書の系統が明らかに偏っていることもあるが、この図書館はあまりそのような印象を受けなかった。(でももしかしたら寄贈本かもしれない。でも少なくとも寄贈であるということは記されていなかった)。
海外図書館あるあるではあるが、「二つの祖国(山崎豊子)※ハードカバーと文庫の二種類があった」「ダーリンは外国人(小栗左多里)」「ルポ貧困大国アメリカ(堤未果)」など、海外在住者が興味を持ちそうな蔵書があった。

「あるある」な本棚の一部

興味深かったのは、一部の文庫が無理やりハードカバー化されていたことだった。このような例は結構珍しい。本の品質を損なうからである。かと思えば、新書はビニールのカバーがつけられていているなど、あまり統一性はないようだった。本に押されたスタンプが微妙に違うので、図書館に来た年代が違うのだということがわかる。年代ごとに本の処理方法が異なるのも面白い。

文庫がハードカバーに
こちらはビニールカバー

日本語の本は、子供コーナーのWorld Languageの棚にも数冊置いてあった。こちらは特別海外という特色は見受けられなかったが、ハリーポッターがあった。ただ、絵本の横にこのハリーポッターが置いてあっても読まれる確率は低いのではないか、大人用のコーナーに移動した方が良いのではないか、と少し心配してしまう。

わくわくする入口
このトンボ?がアメリカって感じ
絵本と一緒にハリーポッターが…

展開される公的サービス

図書館は公的支援を広める役割も担っている。特にアメリカの公共図書館は場所を問わずそれが目立つ。このミネアポリス図書館も、「Community」の掲示板があり、アメリカ国籍取得のための支援や、貧困層向けのシェルター、法律相談の案内など、様ざまなサービスについて案内していた。シェルターがここまで大々的に書かれているのは、これから厳しい寒さが訪れるからかもしれない。

入口のわかりやすい場所に掲示

また、図書館内の他の一角では、就職支援のコーナーも。仕事の探し方から、履歴書の書き方講座、面接の受け方まで様ざまなサービスを提供していることがわかった。
良いのか悪いのは私には判断できないが、そのエリアは閑散としていたので、それほど活用している人は少ないのかもしれない。でもそれはそれで良いのかもしれない。

仕事が決まってからも支援を受けられる模様
仕事に関する案内がずらり

図書館巡りはだからやめられない

公共図書館に行くと、そのエリアの社会事情が垣間見ることができるのが楽しい。だから公共図書館巡りはやめられない。私はこれからも公共図書館巡りをするのだろうと思う。

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