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雪を「かく」のか「かたす」のか

今住んでいる長野県南部でも雪が積もった。積雪は3〜5cmくらい。
こんなに積もることは珍しく、住民はソワソワしているように感じた。
朝みんなで雪かきした。

雪国出身者としては「この程度だったらしなくても良くないか?」と思ったが、雪に慣れてない人にとっては大事だ。地面が見えるまで雪をかく。

雪を「かく」のか「かたす」のか。
地元の会津若松では雪は「かたす」もの。数十センチ積もった雪を「片づける」のだ。

雪がそこまで降らない地域では雪は「かく」もの。積雪量によって道具が変わってくるのだから、当然だ。

雪が降った時の感情や対応は、何と比較するのかだと思う。

雪国では、過去の積雪量と比較する。天気予報を見て積雪量を予想し、翌日の朝のシュミレーションをする。この程度の雪だったら雪かきしなくても大丈夫だなと思うし、これはヤバそうと思ったら、前日から道具を揃えて朝に備える。

雪に慣れていない地域では、経験が浅いから数センチ積もったら反射的に雪かきする。塩カルを撒きまくる。雪がない日常に戻るために徹底的にやる。

雪国は、例年の積雪⇄今日の雪
雪がほとんど降らない地域は、雪がない日常⇄今日の雪

比較対象が雪国と雪がほとんど降らない地域では違うのだと思う。
数センチの積雪に慌てている人たちを見て、自分の中で腹落ちした。

同じ雪が降るでも、場所によっては考え方も対応も全然違う。相対的に見るからこそわかる、面白い経験だった。


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