【後編】親に結婚を反対されたら？(精神科医みきぽんの人生相談室＃２)

皆さん　こんにちは　　　精神科医みきぽんです。
前回の続きの後編をお届けします。

結婚を母親に反対されて悩む２８歳の女性からよせられたお悩みです。
粘り強く説得を続けましたが母親の気持ちに変化がみられません。
このような場合はどうすればよいでしょうか？

母親に反対されても結婚する場合　結婚後時間の経過とともに母親が認めてくれて応援してくれるようになるかもしれません。ですが　強硬に押し切ったことをなかなか許せず関係が険悪なままの可能性もあります。
結婚の際　どのようなことに留意するのがよいのか　大切なポイントをまとめてみましょう。

１　　結婚後の親からのサポートは期待せずにパートナーと二人で生活上の困難もなんとか乗り越えていくという覚悟をもつ　　　

２　　仕事はできるだけ続ける　またはいつでも仕事が始められるように　　　　　　　　　（収入が得られるように）準備をしておく

３　　困った時にお互いサポートしあえるような友人や知人との関係を大切にしていく

４　　可能であれば　いざというときの資金をパートナーには内緒で準備をしておく　

【パートナーとともに歩む道】

結婚生活は長い道のりの航海にたとえられるでしょう。穏やかな天候の日々が続くときもあるでしょう　雨の日、風の日　時には嵐や台風にみまわれるときもあるでしょう。
本人　パートナーの仕事や健康の状態に変化がでるときもあると思います。

パートナーとともに生きていく決意をしたのですから生活、仕事、家事の分担その他様々な事柄についてよく話し合いをしておくことが肝要ですね。

結婚生活が始まり生活が続いていけばいけば様々な状況に出くわすことでしょう。
たとえ困難な状況に遭遇しても親に頼らずにパートナーとともに困難を乗り越えていく覚悟をもつことが大切だと思います。

【潔い覚悟】

親との交流がとれない　少ないというのはさびしいことかもしれません。
親子で仲良くしている人をみるとうらやましく感じることもあるでしょう。
ですがざっくりとした言い方をすれば、親はいつまでも生きているわけではありません。最初から頼りにしない生き方をするのは潔くていいと思います。○○してもらえなっかたというような期待はずれのがっかりした気持ちをいだくこともありません。

【助けを求めるということ】

時には家庭内の諸問題が自分の力だけではどうしても解決できないということもあるでしょう。生きていくと心がけや努力、気力などではどうにもならないという事態におちいることがあります。
そのような時は友人、知人に助けをもとめましょう。　場合によっては行政の力を借りることも視野に入れることも心にとめておきましょう。
困り果てたときに助けを求めることを躊躇してはなりません。
ヘルプやサポートを求めることができることも生きていくための大切な力のひとつです。
普段から困ったときに誰にどのようなサポートや支援を求めるか考えておくとよいでしょう。また自分がサポートを必要とする友人のためにどのような支援ができるのかということも考えておくことをおすすめします。

【非常時への備え】

パートナーに内緒の資金はいざという時の逃走用資金です。
例えばパートナーが結婚後や出産後にⅮⅤ夫に変貌して　にっちもさっちもいかなくなったときに緊急避難するときの資金です。　数か月暮らせる資金を目安にしましょう。
結婚を控えたおめでたいときに不吉なことを、と思うかもしれません。
ですが親に頼れない可能性が高いのであればリスク管理が大切です。
新居を買うときに火災保険に入り、自動車を買うときに任意保険にはいり人身事故その他に備えるのとおなじです。
この資金は災害時非常用持ち出し袋のようなものです。普段の生活では意識しないけれどいざというときにもって避難します。ですから生活費への補填はせずにとっておきましょう。

リスク管理の話が続きネガティブになってしまったかもしれませんね。
備えあれば憂いなしで不測の事態に備えておくことで普段の生活も心安らかに送ることができると思います。

【人生の主導権】

予期せぬ事態に備えることは　自分の人生を守るために大切なことです。順調な時も切羽詰まったときも自分の人生の舵取りは自分以外のひとに任せてはいけないのです。車があなたの人生だとしますと運転席に座るのはあなたです。運転するのもあなたです。ほかのだれかに席を渡してはいけません。たとえ信頼するパートナーであっても席を渡してはいけないのです。

人生の主導権を持ち続けることはとても重要です。
自分の人生は自分で決めます。
自分で考えて、自分で判断して（もちろんほかの方の意見をきくのはいいと思います）道を進んでいくのです。
間違えたと思ったら軌道修正すればいいのです。

あなたの結婚生活が安らぎと穏やかさにあふれたものになることをこころからお祈りいたします。

最後までお読みくださいまして誠にありがとうございました。