見出し画像

「高校生らしくない写真」って??

最近また聞いた言葉。「高校生らしい写真」の逆パターンですが、まあ主旨は同じというか、こういう評価の仕方にはいい加減ウンザリです…。

もちろん、この言葉を発した方を責める気はありません。ご本人の中にある期待していた写真のイメージと違う、という率直な感情の発露でしょうし。が、私が気になったのは文脈というか、その使い方についてです。

曰く「この写真、たしかに上手ですけど、ちょっと高校生らしくない(=大人っぽい、だから好きじゃない)ですね」。思わず「えっ。そのどこがいけないんですか?っていうか『高校生らしくない』って具体的にどういうことですか???」と聞き返したくなりました。

高校写真部顧問としていささかイジワルなツッコミをさせていただくと、よく「高校生(あるいは若い人)はやはり発想が柔軟ですね~」という評価のされ方があります。個人的にはまあそうかな、と思う部分はありますが、全面的に賛同はできません。

端的に言えば「人生経験が少ない→興味・関心の幅が狭い」ということではないかと。自分もそうでしたが、高校生の生活圏は限られています。自宅。学校。部活(まあこれも学校の一部ですが)。そのほかに稽古事や塾、アルバイト先などが加わる場合もありますが、だいたいそんなところでしょう。結果的に、写真のテーマとしては圧倒的に学校生活が多くなり、コンクールには似たような写真が多数応募されてくることになるのです。。おそらくそれがステレオタイプな意味での「高校生らしい写真」の正体(?)の一つかもしれません。

いずれにしろ、そういう写真が悪いなんて言ってませんよ。今しか撮れない写真であることは確かですし。でも、いつまでも「高校生らしい写真」にとらわれて自分の写真の世界を広げないのはもったいない!と思う次第ですが、さていかがでしょうか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?