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「過ちて改めざる、是を過ちという」

孔子の言行録『論語』にある有名な言葉。「間違うことが悪いのではない。それを反省して改めないことが間違いである」という意味です。私はいわゆる偉人の言葉というものに対してはあまり影響を受けない(受けたくない)というタイプだったので、この言葉もどちらかと言えば「ケッ」という感じでした。しかし、人間変われば変わるもので、最近は「そうかもしれないなあ・・・」と思うようになりました。

生きていれば、怠けたり、悪い事をしてしまったりすることは(しばしば)ありますよね。そんなときに、いかに率直にその非を認めて次への教訓とするか。人としての真価が問われますよね。

高校写真部顧問としての自分も、毎日がこうした反省の日々であるといっても過言ではありません。

「隣の芝が青く見える」あまり、他校の写真部に対して批判的になっていないか。

部員の個性を尊重すると言いながら「こういう写真(だけ)がいい写真だ!」という押しつけをしていないか。

もっともっと写真の楽しさを伝えられるはずなのに「生徒の自主性を尊重する」という美名の下に、自らの勉強をサボってはいないか。

自分が写真を始めたのは中学1年の時でしたが、最近の私はその頃の「ただ撮るのが楽しいから撮る」と言う純粋な気持ちを、いつの間にか忘れてしまっていたのかもしれません。

そんなことを考えながら向かったある日の写真部部室。コンクールの〆切が近づく中、いいタイトルが浮かばず四苦八苦している部員。「そもそもこの写真とあの写真、どちらを出品しようか?」と悩んでいる部員。質問ぜめにしてくる部員も何人もいます。もちろん、簡単に「答え」は教えません。というか「写真に正解はない」のです。最後に選ぶのは自分。

なんとか自分なりの「答え」を探し出そうとしている部員の姿を見て、嬉しくない顧問はいませんよね。これからも、過ちを教訓とすること、そして謙虚な気持ちを忘れないようにしたいものです。


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