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編入試験|学習スケジュールと経済学のオススメ参考書


はじめまして、こんにちは。ミケ(@mikenopad)です。
このたび2020年度の名○屋大学の編入試験に合格しました。知識ゼロだった僕がたった半年の独学で合格を勝ち取った勉強法や、合格体験記なるものについて書き綴ろうと思います。

今回は、「編入試験の学習スケジュール」「経済学の勉強法と使用テキスト」について紹介していきます。

入試対策スケジュール

編入対策での勉強スケジュールをわかりやすく下図にまとめました。参考程度に見てください。


白枠の文字が学力、赤枠が勉強内容の表になっています。
まず、大学入学時に受けたTOEICが590点しか無かったので、4月下旬から7月上旬までの期間でTOEICの対策をしました。
6月に855点を取得した後、編入試験を受験することに決めて、専門科目の勉強をはじめました。6月までの僕は、大学の授業で興味を持った経済学と経営学の本を読んでいる程度で、専門科対策は全くしていません。そして、900点を目指していた7月の試験でTOEIC955点を取り、TOEICはこれ以上対策しないことを決め専門科目に集中しました。

編入試験では、TOEICで一定のスコア以上を持っていないと出願資格が得られない場合も多いので、TOEICを先に取ってから専門科目対策を始めたのは良かったと思っています。

それでは、これから本題に入っていきます。

経済学の勉強法とポイント

大学編入試験の経済学は、「マクロ経済学」と「ミクロ経済学」の2つの場合がほとんどです。
これは多くの大学で1年次に教養科目に加えて学び始める専門科目がマクロ経済学・ミクロ経済学であるためです。

そもそもマクロ経済学とミクロ経済学って何が違うの?と疑問に思う方もいるでしょうから、簡単に説明します。

マクロ=とても大きい ミクロ=とても小さい

・・・簡単すぎましたが、こんなイメージです。
マクロ経済学(Macroeconomics)は、経済全体をみて、経済を豊かにする理論を学びます。財政政策、景気循環、経済成長率などがマクロ経済学にあたります。
ミクロ経済学(Microecnomics)は、経済の一部である家計や企業をみて、限られた状況で最も望ましい行動を学びます。モノの値段が決まる原理や、適切な生産量の決まり方などがミクロ経済学にあたります。

どちらから始めるかは、上記を読んで興味を持った方からで大丈夫ですが、僕はミクロの方が身近に感じて勉強しやすかったですね。

では、経済学はどのように勉強したらよいのか?

経済学の勉強で意識すべきことは、この3つです。
・必要な用語を覚え、理論(コンセプト)を理解する
・図を活用して説明できるようにする
・計算できるようにする
 
経済学の論述では、説明力のある解答をつくるために、適当な用語を使って論を組み立てる必要があります。
たとえば参考書を読んで、「Aが増加したからBは減少する」とあれば、①Aが増加するとBが減少する理由と、②この理論から何が分かるかを理解しなくてはいけません。つまり大枠を覚え、詳細を理解することで、よく構成された論述を展開できるようになります。このあたりは、もっと詳しく説明したものをブログで公開していこうかなと思ってます。

この論述に、図を加えることで伝わりやすい文章が仕上がります。参考書で図を用いて説明されているところでは、その図の書き方を知ることが必要で、図を用いて説明せよと出題されることも多いため、図を描けるようにすることも大事です。 

3つ目が、計算です。経済学の試験では、経済数学の計算問題が出題されるなど数学知識が求められることも多々あります。ここについて説明は不要かと思いますが、計算ができなければ計算問題は解けません。
中学の数学で白旗を上げて、数学の偏差値が30台だった僕でも、難しすぎるとは感じなかったので、心配しなくても大丈夫かなと。下で紹介している参考書についている巻末付録などで勉強すれば十分です。
※ただし、経済数学が受験科目にある大阪大学経済学部や東北大学経済学部を受験しようとしている方は、さらに対策しておくべきかと思います。

経済学対策で使った参考書

編入受験者の使っているテキストの種類は、そう多くありません。
高難易度の内容が基本的に出題されないため、絶対数の少ない入門書の中で分かりやすい本がよく用いられるのです。

その中でも僕は、経済学は最低限の対策で済ませようと心がけていたので、難易度の高い参考書は使用していません。
以下では、第3年次編入で問われやすい難易度の、よく用いられるオススメ参考書・オススメ度・オススメ理由を紹介していきます。

★☆☆☆☆ 星1ーオススメ度低
★★★★★ 星5ーオススメ度高

〈マクロ経済学〉

1. 新・らくらくマクロ経済学入門/茂木喜久雄 ★★★★☆

マクロ経済学の基礎中の基礎の内容が、カラー図表で見やすく、簡単なことばで分かりやすく説明されています。
僕はマクロ経済学についての知識がゼロだったので、この本を2周してマクロ経済学という分野の要点を把握しました。入門書なので、経済学が重視される大学をこの本だけで戦うのは厳しいですが、基礎知識を得るためには最適な一冊です。
らくらくシリーズは、マクロ経済学入門の他に、ミクロ経済学入門とミクロマクロ経済学入門計算問題編も人気です。

2. 速習!マクロ経済学/石川秀樹 ★★★☆☆

マクロ経済学の基礎中の基礎の内容が、とても簡単に説明されています。
YouTubeで、石川秀樹先生の解説授業が見ることができる点も非常に始めやすく続けやすい点です。
同様に入門書なので、経済学が重視される大学をこの本だけで戦うのは厳しいですが、基礎知識を得るためには最適な一冊です。
らくらくシリーズもしくは速習シリーズは同難易度(入門書)なので、どちらか1つでOKです。
(ちなみに僕はらくらくシリーズをこなしながら、分からない範囲だけ解説動画で該当範囲を学習しました)

3. マンキューマクロ経済学I入門編/N・グレゴリー・マンキュー ★★★★★

マクロ経済学といえばマンキュー、そのマンキューマクロの入門編です。
入門編といっても決して簡単ではないので、入門書を理解してから取り組まないと大変だと思います。
特に京都大学の編入試験では、マンキューマクロをやっていないと正解できない問題まで出題されるそうなので、京大経済受験者は必須ですね。

マンキューマクロ経済学II応用編では、具体的かつ難易度の高い内容が入っています。無理に応用編に手を出すのではなく、まずは入門編を理解すると良いのではないでしょうか。

4. 入門マクロ経済学 第5版/中谷厳 ★★☆☆☆

不要と感じたのでやっていませんが、編入志望者で使っている方が意外と多いので紹介しておきます。中谷ミクロは初学者向きではないながらも、わかりやすくするために国内事例も取り入れられています。
中谷マクロを使いたい方はらくらくなどの入門書→中谷マクロ→マンキューの順番で進めるとマンキューの理解が早くなりそうです。

5. Principle of Macroeconomics ★★☆☆☆

Principles of Microeconomics 2e (English Edition)amzn.to Amazon.co.jpで購入する

これも基礎的な内容を実例・カラー図表を用いてわかりやすく説明しています。経済学系の英語試験問題が課される大学を受験する方にオススメです。
最大のメリットは、経済学を英語で勉強するので、経済学特有の記号や言い回しに慣れることができます。
1冊で15000円くらいすることも多い専門分野の洋書ですが、こちらはアマプラで無料で読むことができるのでありがたいですね。
TOEICやTOEFLなど英語外部試験を提出するタイプの大学に編入する場合は不要です。


〈ミクロ経済学〉

1. 大学4年間の経済学が10時間でザッと学べる本/井堀利宏 ★☆☆☆☆

教養程度に経済学を学びたい人にしか向かない本なのでお勧めしません。
よく書店で見る本なので、つい買ってしまいがちなので注意しましょう(経験談)
解説もなく入門書未満の内容なので編入志望者には必要なし。
迷わず星1。

2. ミクロ経済学/芦屋政浩 ★★★★★

芦屋ミクロは基礎レベルから発展レベルまでの内容を章分けした構成になっています。
僕は基礎レベル→基礎レベル復習→中級レベル→基礎・中級レベル復習→発展レベル→全復習の流れで学習しました。
内容も難しすぎず、難解なことばも使われていないので、とても読みやすく理解しやすい本です。
ただし、芦屋ミクロの基礎レベルを理解せずに中級レベルに進むと、わからないことばかりになるので、レベルごとに勉強することをお勧めしたいです。

芦屋ミクロ・倉澤ミクロ・神取ミクロは同難易度(初学者向き)の参考書なので、好みで選ぶか、志望校で選んでOK。
筆者は神戸大学の芦屋教授なので、神戸大学経済学部を受験する方は必見です。

3. 入門価格理論/倉澤資成 ★★★☆☆

ミクロ経済学分野の価格理論が平易に説明され、練習問題が多くついている初学者向けの本です。
具体例も添えられており、市場を理解するためのミクロ経済学を知る一冊になるでしょう。
一番良い点は練習問題の解説がとても丁寧にされている点です。ただ、全体を通して多少の読みにくさがあります。
筆者は横浜国立大学の倉沢教授なので、横国経済を受験する方におすすめです。

4. ミクロ経済学の力/神取道宏 ★★★★☆

価格理論とゲーム理論を詳しく説明している入門書です。
ゲーム理論を研究している筆者だけあって、ゲーム理論の章が多めになっています。いつ出題されてもおかしくないくらい話題になっているゲーム理論が、今まで読んだ中で一番わかりやすくかつ詳しく説明しています。
ページ頭から順番に読み進めることで、一つずつ理解できるような親切な構成です。
同レベルの3冊の中で1番はじめやすく読みやすい参考書であるメリットの反面、とても分厚く500ページ以上ある点がデメリットです。記憶定着のための周回が億劫になるので、大事なポイントをノートに整理しながら読み進めて、ノートで復習するのがお勧め。

5. Principle of Microeconomics ★★☆☆☆

これも基礎的な内容を実例・カラー図表を用いてわかりやすく説明しています。経済学系の英語試験問題が課される大学を受験する方にオススメです。
最大のメリットは、経済学を英語で勉強するので、経済学特有の記号や言い回しに慣れることができます。
1冊で15000円くらいすることも多い専門分野の洋書ですが、こちらはアマプラで無料で読むことができるのでありがたいですね。
TOEICやTOEFLなど英語外部試験を提出するタイプの大学に編入する場合は不要です。

これらの参考書を使って、経済学を勉強しました。冒頭でもお話した通り、僕は最低限の対策をしていたので、難易度の高いものは特にやっていませんが、無事合格しています。合格に近づくため、自分が最大の評価を取れる戦略を立ててみて、自分に合った努力配分をしてください。

一通り参考書を読んだ後は過去問で傾向を確認し、出題されるところを予測すると二周目に特に必要なところに気を配れるのでお勧めです。参考書を読んでから過去問を確認することにより、経済学の全体図が見えたなかで各大学の特徴に目を付けることができるようになります。そして、それを意識しつつ二周目に入るとかなり理解度が違いますし、過去問も解けるようになります。


まずは、TOEICを取ろう

専門分野の学力を磨くことも大事ですが、大学編入試験で合格するには、TOEICスコアが大きな鍵になります。基準となるTOEICスコアがなければ受験することすら認めらないため、「大学が求めるスコア」を取らなくてはいけません。出願資格以外にも、英語試験の得点としてTOEICなど外部試験を用いる大学もかなり増えていて、そのような大学ではTOEICで高得点を取ることが合格を近づけてくれます。
今後、TOEIC/TOEFLの勉強法とオススメ参考書を紹介します。たった3ヶ月で590点から955点にまでスコアアップをした経験談なので、リアルで有益なものになるかと思います。

[ 追記 ] ブログを作成しました!同時に、TOEICの勉強法やオススメ参考書などブログ記事を公開しました。

大学編入に関する記事もたくさん載せているので是非参考にしてください☺

TOEIC試験とは?【はじめてを分かりやすく解説】TOEIC試験とは?【はじめての人に分かりやすく解説】 | mikeblogこのページではTOEICの概要を紹介しています。 試験時間:2時間(リスニング約45分・リーディング75分)問題数:200mikesan-blog.com

以上が、マクロ経済学とミクロ経済学の勉強法&おすすめ参考書でした。
⭐️次の記事では、経営学とマーケティングの勉強法とおすすめ参考書
を紹介します。
もっと気になる方は、Twitter@mikenopadに是非リプライください。定期的に、編入学試験に関する細かい質問にも答えていくつもりです。
では。

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