いじめの記憶
数日前、目覚める寸前に見た夢で、嫌な記憶がよみがえってしまった。
昔、自分をいじめていた人物が夢の中に現われた。
夢はよく見る。
夢の中でちょっとした危機的状況に陥っても、これは夢だから大丈夫…なんて思いながら、そのまま夢を見続けるなんてことも多々ある。
でも、しょせん夢は夢。
変わった夢、あるいは面白い夢を見た…と目覚めるのが常。
この日の夢は、ちょっと違った。
設定のすべてというか、登場人物も過去にあったこととほとんど同じという夢は私にしては珍しい。
過去の私に厭味を言ったり、嫌がらせをしたり、あるいは都合のいいように利用したりしてきた近所住人だった人物が登場。
夢の中でも、昔と同じように巧妙&狡猾なやり方で私を利用しようとする。
夢の中の自分は、この人は今も変わらないなぁ~と思いながら、適当にやりすごそうとするのだけれど、すぐには自分の思い通りにならないと悟った相手は、次の一手として厭味攻撃をしかけてきて、さらに嫌がらせも。そしてそれが成功すると高笑い。
相変わらずなヤツだな、とはらわたが煮えくり返ったところで目が覚めた。
実は、その人は20数年前に病気で突然死しており、そのことはご家族にはショックなことだったはず。
近所なので弔問に伺うのは当然という時代だったけれど、私はどうしてもそういう気持ちにはなれなかった。
大人げないと思うけれど、それについての後悔はない。
彼女は自分よりも弱い、劣っていると判断した相手には強い態度、そして自分がかなわないと思う相手には下手に出ることがわかっていた。
やがて何年か経った頃、どうしても我慢できないことが立て続けにあり、私が笑いながら冗談めかして軽く反撃してみたら、彼女の顔色がさっと変わった。
その後、立地的には彼女の家からはどこへ行くにもうちの家の前の道路を通らないとかなりの遠回りになるというのに、その遠回りをしていることを知り、もっと早く反撃すればよかったと思った。
そういう私にも、他者をいじめたこと、他者からいじめられたこと、どちらももちろん(苦笑)ある。
明確な記憶はないけれど、いじめたのは幼少期。
意地悪された相手にやり返すという目的で、相手が嫌がるようなことはしていたと思う。
記憶としてはいじめられた回数の方が圧倒的に多いけど。
早生まれでまわりよりも身体が小さかったこと、運動音痴だったこともあって、幼少期にいじめられる条件はすべて揃っていた(苦笑)
成長するにつれ、そういう類のいじめはなくなるってことはなかったけれど、次第に減っていったように思う。
大人になり就職してからは周りに恵まれ、いじめとは無縁。
できの悪い新人を一人前に育ててくれたその会社には本当に感謝している。
ところが…。
結婚後にアルバイト雇用契約で入った会社では酷いパワハラ(当時、セクハラやパワハラなどという言葉はなく、当時の私も、それらをたちの悪い意地悪やいじめと捉えていた)が蔓延していた。
私も今の時代だと、もし訴えたら私が楽勝すると断言できるほど酷いパワハラを受けた。
そのパワハラに対し徹底的に反撃して、その女性正社員をコテンパンにやりこめることはできたと思うが、これでも一応大人(笑)だし、私には相手が話にならないくらい稚拙な人間に思えた。
その後は自分が彼女とは直接は関わらないですむように、うまく直属の男性上司を巻き込み、一方でこちらの仕事は完璧にやりとげた。
今振り返ると、いろいろな意味で、彼女とは勤務地が離れていたことが幸いだったようにも感じる。
私の「大人のタガ」がいつ外れてもおかしくないくらい酷いパワハラだったから…(;^ω^)
その会社では、当時私も含め契約で働いている人々に対する正社員達からのパワハラは日常茶飯事。
私自身もその酷いパワハラ以外にも、数えきれないくらいの小さなセクハラ・パワハラは受けたが、その都度、相手が私に対しあまり強くは出られないよう、私の方が相手以上に仕事ができることを見せつける(笑)ことで、その場を乗り切った。
仕事に関してそれほど「できる」人は少ない職場だったのが幸い(笑)
与えられた仕事自体は面白く、工夫次第でもっと成果を上げることができると思ったし、やりがいもあった。
でも、この職場自体は長く居る場所ではないと思った。
あたりまえのようにいじめが行われていることが異常だった。
幸か不幸か(笑)私には、相手が自分よりも弱いだとか気にいらないだとかというような理由で、自分の方からいじめをしかけるという考え方の持ち合わせがない一方で、相手から理不尽なことをされたときは、本能的に反撃体制を整え、慎重に反撃の機会を窺う習性があるらしい(-_-;)
夢に出てきた彼女に対しては、あの頃にもっと早く反撃すればよかったという後悔はある。
彼女が、私のことを侮れないヤツと早い時期にわかっていたら、私に対してああまで執拗にいじめてはこなかっただろうと思う。
私がとくに反撃もしなかったことで、結果的に彼女の負の感情をふくらませてしまう手伝いをしてしまったかもしれない。
反撃しない私は、彼女にとってはいじめがいがあったはず。
近所ということで、かなり長い期間自分を抑えてしまったのは、私にとっても相手にとっても不幸なことだったのかもしれない…と、今となってはそんなふうにも思えてくる。
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