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接客業でお客様の気持ちを最初からちゃんと理解するって中々難しいのかも💦

とあるカフェでの話。街なかの良い場所にあり開店からお店を閉める時間まで、お客様が途切れない。メニューも美味しそうだし、うつわの選び方もおしゃれ。たま〜にゆっくりしたい時にひとりでふらっと入る場所だった。

そのお店の店舗の形は例えて言うなら「L字型」。Lの上部分が店舗入り口で、奥のL字の下の部分に当たる場所は外が見える大きな窓に面しているのだ。

入店客は、まず決まって奥の窓に面した見晴らしのいい席に向かう。その見晴らしのいい席が塞がっている時に、窓に面していないその他の席に着席する。まぁ当然と言えば当然だわね。カフェに来る客はひと時のくつろぎを求めて、そのカフェに来るのだから。

ある時、みけ子はそのカフェでゆっくりしようとお店に入った。生憎、窓に面したL字の底辺に当たる席は先客で塞がっていたので、窓にやや近い席に着いた。

窓に面した2つのボックス席にいた、自分より先に入店していた人は2組。一人はみけ子のすぐ隣で一人で来店していた男性客だった。一人でコーヒーとスイーツを頼んでゆっくりしようとしてたみたいだ。

もうひと組は女性2人組で席を使っていた。何か仕事の打ち合わせをしているような感じだった。最初はその2人の女性客についてあまり気に留めなかったが、声が少々大きく聞くとはなしに会話が耳に入って来た。どうもそのお店のアルバイト応募者とそのカフェのスタッフとが採用面接をしていたらしい。

静かにそのカフェスペースで時間を過ごしたくて来店した、自分やその隣の男性客と、お店の従業員になる人の面接で席を使っていたお店のスタッフ(か責任者)。そのお店の面接を行なっていた人たちの席は、どう感考えてもそのお店で一番の「上座」、良い席だったのだよ。L字型の店内で、Lの字の一番最後に書く部分ね。

面接だし、奥まって他の客の邪魔にならない席でって、お店の人は考えたのかも知れない。だけど、奥まっていて他の客が気にならない、見晴らしも良くゆっくり出来そうな席がそのお店の採用面接で塞がっていたら、それってどうなの?と客は思うわよ。あ〜あ、そこの席に座りたかったのに……って考えると思うのね。

ケーキと飲み物のセットで1500円近くの金額になる、そのお店にはみけ子は時々、と言ってもよっぽどのことがないと行かない。良い席が塞がっていたとしても、その他の席も悪い席ではない訳で、「まぁいいか」としか思わなかった。

ところが、みけ子のすぐ隣の席に座っていた男性客はしばらくすると、その面接中のスタッフに声をかけたよ。

「ちょっとすみません。あのね、自分はここでゆっくりしたくてここに来たのよ。だけどさ、お店のスタッフの人が面接で店内の一番の上席を占領するのってどうなの?声も大きいし。そんなの他の席でやったら良いんじゃないの?」

おおっ、さすが❗️その男性客の言うことは全くもって真っ当な意見だった。その男性客の言葉を受けて、お店のスタッフは謝ってすぐに別の席に移動した。お〜、おじさん、ナイスです❣️

その男性客はその後、しばらく店内で過ごした後、伝票を持って席を立った。会計に行くのにみけ子の脇を通るので、さっきの一言のお礼の意味で目を合わせて会釈しようと思ったが、こちらには視線を合わせずにその人はお店を出てしまった。

お店のスタッフは、最初その奥まった席が開店間もなくで空いていたので、特に深い考えもナシに「他の客の邪魔にならない」と思ったのかも知れないが、それはちょっと配慮に欠けていた行動だった。お店にくる客が何を求めてその場所に来るのか。美味しいスイーツか、丁寧に入れたコーヒーか。いや、一番は見晴らしの良い席でゆったりできる時間を求めてそのお店に来るのだ。それをスタッフは見誤ってはいけない。男性客の注意の言葉で、そのスタッフは初めて自分が「客がこの店に求めていること」の本質に気づけたのではないだろうか。

わざわざ言いにくいことを口に出して注意した男性客に、そのスタッフ(または責任者)は感謝しなきゃと思うわ。

飲食店の経営って難しいね。もう1年以上前だけど、みけ子はこんな記事を書いている。↓




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