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数年前に売却した戸建賃貸物件のこと/その2

前回の記事はこちらから↓案外早めに続きが書けました😁

購入して5年がたった、オーナーチェンジ*の収益物件。物件自体も古かったし、そろそろ売却に向けて動きだす頃かと考え、知り合いの不動産屋さんに相談した。

*オーナーチェンジ……収益不動産物件で、すでに賃貸の入居者さんがいる状態で購入すること。購入後すぐに家賃収入が得られる利点はあるが、購入前には物件内部が全く見られないというマイナス点もある。

その時の入居者さん。賃貸の契約をしていたのは、その物件の隣に住んでいる家の方だった。隣家に住むご夫婦のお母さんに当たる人が、実際には購入した物件に住んでいた。つまりは、60代後半の隣家の奥さまのお姑さんに当たる80代の方が、みけ子が購入した物件の居住者だった。

物件の購入時に80代で、購入後5年も経てば齢すでに90歳……。隣にいつも様子を見に来てくれる息子のお嫁さんが住んでいるとはいえ、その年齢ではいつ何が起こるか分からない。突然の体調不良や入院、要介護で施設に入居など。これまで一度も家賃入金が遅滞する事もなく済んでいたけれども、これからを思うと不安材料ばかりだ。やはり早めに売却した方が賢明だ。

相談した不動産屋さんのアドバイスでは「まずは入居契約されている方に購入を持ちかけてみては?」とのことだった。確かに、それが一番確実な上に話が早くまとまりそうだ。アドバイスを受け、みけ子は賃貸契約者である隣家の奥さまに話を持ちかけた。「売却を考えているのだが、もしよろしければこの家をご購入されませんか?」と。

電話やLINEで何度もやり取りし、実際にその奥さまのところに伺って話もした。話は一時はまとまりそうで、契約寸前まで行ったけれど結局最後にご破算になった。その奥さまには市内在住の息子さん夫婦がいて、隣家にお姑さんが住まなくなってもその場所に新しい家を建てて息子さん一家に住んでもらうのはどうか、と考えていたようなのだ。だけど息子さん一家は現在住んでいる場所が便利なので、市内でもやや交通の便に難があるその地域に住むことは考えていないらしかった。

その不動産物件。実は問題のある物件だった。丘陵地で古いタイプの玉石コンクリート擁壁の上に建物が建っており、古い建物を解体して新築するには擁壁を全面的に新しく丈夫なものに作り替えなければならないのだ。家屋がどんなに古くても、木造家屋であれば解体して更地にするのは難しくない。しかし敷地にそんな問題があるのでは、簡単に買い手が見つかる訳もない。だからみけ子でもライバルなしに購入出来たのだ💦

ここは実際の物件の写真ではありませんが
この花の咲いている後ろあたりが「玉石コンクリート」です。

5年前に自分がこの収益物件を購入した時は、そのことを知らなかった?知っていたけどどうにかなると思っていた?とにかく収益物件を買えればそれでいい、と目先のことにしか頭になかった?もう購入当時のことは記憶が曖昧で、はっきり覚えていない。

結局そのオーナーチェンジの物件は、かなりの安い金額で1年かかって売却出来た。全くの損切りだった。1年かかっても、買った金額よりもだいぶ安くしても売れたから、それで良かったと今でも思う。古くて傷んだ玉石コンクリート擁壁では、昨今の雨が降ればゲリラ豪雨とか何かと地震も多いのに、持ち続けるのは不安材料でしかない。損切りだったけど、なんとか入居者が居る状態で売却出来たから良かったのだ。

結局購入2棟目の不動産の収益物件は、こんないきさつで手放すことになった。購入した値段よりはだいぶ安く手放したけれど、所有していた時に毎月滞りなく家賃を受け取っていたから、トータルで考えたらトントンかちょっとは儲けは出たのかな?何にせよ、こんな程度で手放せたから良かったのだ。損切りだったとは言え、みけ子一家が経済的に苦しい時に、毎月家賃収入をもたらしてくれた、ありがたい物件だった、とも言えた。

……もう過去のあんまり大っぴらには話すのが恥ずかしい、不動産投資の失敗談でした。あ〜あ。



↓涼やかな浴衣美人の木版画絵ハガキ。夢二の昭和初期の美しい作品。状態も良好です。


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